ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

河井寛次郎記念館

2007-11-20 | 日々のこと。
先日、京都の東山の方へ用事があって行ってきました。

待ち時間に、せっかくここまで来たのだから、と
京都国立博物館で開催中の狩野永徳を見るつもりでしたが、
なんと70分待ちとのこと。

で、予定を変更し、できれば人が少なくて落ち着けるところ、
ということで河井寛次郎記念館へ行くことにしました。
(この時期、京都はどこも観光客でいっぱいなんです)



   河井寛次郎記念館 入口


ここは陶芸家河井寛次郎の自宅兼工房です。
独身のころ、一度だけ訪れたことがあるのですが、
東山の観光スポットに近いのに、
静かで落ち着いた佇まいがすっかり気に入り、
ぜひまた来ようと心に決めていたのでした。

この日、観光シーズンの土曜日だというのに、
見学客は2~3人とひっそりしています。
(途中、韓国人の団体さんが来られましたが、
さーっと波が引くように帰られたあと、訪ねる人は数名でした)

ここには登り窯や仕事場がそのまま残っており、
もちろん彼の作品も展示してあります。



        登り窯


携帯しか持ってなくて、しかも電池が残りわずか。
残念ながら気に入った花瓶や仕事場の写真はあきらめました
でも、どうしても撮りたかったのはこれ↓



       

彼の作品の下絵です。
絵もうまいのですね~

彼の作品は、土の持つあたたかみがあって、
色合いも絵付けのデザインも素敵です。

そして、何より気に入っているのが、
この家そのものなんです。

彼のデザインした椅子や調度品。
浜田庄司氏寄贈の箱階段。
どっしりして黒光している柱や梁。
いつまでもここにいたいような、落ち着いた雰囲気。
彼の暮らしの、あるいは美の哲学を感じます。

そしてここに来ると、慌ただしさを理由に
自分の生活から抜け落ちてしまったものに気づかされるのです。

2階の陽のあたる部屋で、居心地のよい椅子に座り、
ひとりぼんやりと時間を過ごしました。
開け放した窓からは心地よい風が入ってきます
普段味わえない、なんとも贅沢な時間と空間でした。


ここは京都の隠れた名所のひとつだと思っています。
興味のある方は、一度行ってみてくださいね。



コメント (4)
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