ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

満開の桜の下で思うこと

2013-04-05 | 日々のこと。
今年はこのあたりでも桜の開花が早く、例年なら4月に入ってから開花して
入学式前後に満開になるところ、3月の終わりに開花したようです。
寒の戻りがあったものの、昨日は気温が上がったせいか一気に満開。

お天気もよくお花見日和だったので、実家に寄った折、母を連れてすぐそばにある公園へ行きました。
家にこもってばかりいるので、すっかり足腰が弱くなった母。
買うまでは「まだそんな年寄りじゃない」とあれほど嫌がってたシルバーカーなのに、
今ではそれがないと足元も覚束ない様子。
おまけに、公園を一周しただけで息がしんどそう・・・

一緒にゆっくり歩きながら、母の愚痴を聞き流します。
最近の母の愚痴といえば、「早く自分の家に帰りたい」。
父が建てた家にもう40年ほど住んでいるというのに、母の帰りたい家というのは
以前祖母が食堂をやってた昔の家。
何度説明しても、わかってるような、わかっていないような・・・
そして「お父ちゃんも、お母ちゃんも、おじいちゃん(父のこと)も死んでしもて淋しい」。
そう言われても私にはどうすることもできず、返す言葉もないのだけれど。

何かをしてあげてもすぐ忘れるのに、悪いことだけはなぜか覚えてる母。
こうやって一緒に桜を見たことも、きっとすぐに忘れてしまうのだろうなあ・・・





実家から家にもどって、今度は義母を連れて近くの桜を見に行きました。
6年前に亡くなった義父は花見の好きな人で、桜が満開になると平日でも(うちは自営業なので)
家族みんなで、時には義姉家族も一緒に、お弁当持って出かけるのが恒例になっていました。
子どもが大きくなるにつれて、そんな家族の行事もなくなってしまいましたが・・・

母とは逆に、義母は日によって波があるものの、全体的な症状は5~6年前と
あまり変わらず、ゆっくりと進行しているといった感じです。
今日のことも、花見をしたことは覚えていても、私と一緒だったということは
たぶん忘れてしまうことでしょうね





この川沿いに咲く桜の向こうに、父が入院していた病院があります。
4階の病室からだと満開の桜を一望できたのに、その桜が咲くのを待たず父は亡くなりました。
なので、いつもあたりまえのように眺めていた満開の桜並木に、
今ではうっすらと哀しみを感じるようになってしまいました。

桜は毎年同じように花を咲かせてくれるのに、それを眺める私たちの思いは
少しずつ変化していくものなのですね。


我が家のプランターも一気に満開になりました。


コメント (4)
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