万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

関西の電力危機―優先順位付けが必要では

2012年04月30日 15時37分59秒 | その他
リンク: 夏の節電で「テレビ休止」論 放送界の反応は冷ややか - 速報:@niftyニュース.
 原発の稼働停止により、大飯原原発を再稼働させても、関西では、夏季には深刻な電力不足が発生するそうです。関電では、”計画停電”を検討しているとも報じられていますが、絶対量が不足している場合には、供給先の優先順位付けが必要なのではないかと思うのです。

 有事に際しては、資源は軍事部門に集中的に投じられますし、調達できる資源が限られている場合にも、かつては”傾斜生産”なる手法が採られ、生産性の高い分野に資源をつぎ込んだものです。供給量が充分な時には、こうした政策的な配分は必要はないのですが、不足するとなりますと、優先順位の問題が浮上してきます。夏の節電を前にして、「テレビ休止」論が提起されているそうですが、やはり、娯楽やレジャーが後回しになるのは、いた仕方がないことかもしれません。テレビのみならず、電力消費量が多いとされるパチンコ…なども優先度の低い分野であり、営業停止は、国民の多くも納得するはずです。

 電力危機に対しては、政府は無策を決め込んでおり、原発の再稼働問題も、敢えて混乱を広げることで、政治責任を回避しようとしています。現実を直視し、せめて、産業と国民生活を守るための策を講じませんと、日本国の損害は拡大するばかりとなるのではないでしょうか。

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コメント (4)
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