万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

心斎橋事件と生活保護の謎

2012年06月11日 14時48分09秒 | 社会
「死刑なりたくて」「家なく」…心斎橋事件の容疑者供述(朝日新聞) - goo ニュース
 死刑になりたい、という理由で、男女二人の命を残忍な手段で奪った心斎橋事件。容疑者の供述によれば、家もなく、預金通帳の最後の20万円も引き出し、蓄えも底をついた状態であったそうです。

 無差別殺人は言語道断の犯罪なのですが、この事件において不思議に思うことは、容疑者は、生活保護の受給資格を充たしているのではないか、ということです。不動産を所有しておらず、かつ、貯金といった金融資産もないのですから、支給を申請すれば、承認される可能性は相当に高いはずです。にもかかわらず、なぜ、死刑を判決を受けるために、無辜の人々を巻き添えにしたのでしょうか。家もなく浮浪していたとしますと、同様の境遇にあるホームレスの人々などを通して、生活保護に関する情報に接する機会もあったはずです。

 高額所得者の芸能人の家族が、のうのうと生活保護を受ける一方で、受給資格がある貧困者もまた、自暴自棄になって無差別殺人に走るとは、どこかが狂っているとしか言いようがありません。それとも、この事件には、国民が知らない情報や別の動機が隠されているのでしょうか。

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コメント (2)
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