小学校の卒業記念に埋めたタイムカプセルを開封するために、
26年ぶりに母校で再会した同級生たち。
小学生の頃に埋めた夢や希望と再会する大人になった自分たち。
厳しい現実、“今幸せですか?”という過去からの問いかけ。
会社にリストラされた元のび太くん。
家族にリストラされそうな元ジャイアン。
ジャイアンと結婚した元しずかちゃん。
しずかちゃんの女友達の優等生。
小学生の頃のまま変わらないドラえもん。
死と向き合うスネ夫。
夏休みのひとときを少しだけ一緒にすごし、自分たちの未来を見つめることになる。
重松清はくたびれた大人、中年に差し掛かった男の人を書くのが
うまいっていうか、読んでいて響くんだなー。
そう言えばわたしも小学卒業のときにタイムカプセルっぽいことやってたな。
でも、学校の校庭の工事だかなんだかで掘られちゃったとか。
何入れたんだっけなー。
多分自分への手紙だったような。
そんなもんこっ恥ずかしくて見れないやー。
でも、じゃあ、今から10年後の自分に何かを残そうと思ったら
それはそれで困ってしまう。
物語のなかで、担任の先生がタイムカプセルに入れた手紙に書かれていた
“あなたたちはいま、幸せですか?”っていう言葉が
ずっしりときた。
予備校の講師をするケチャの
“一人で生きていくには二人で生きている人の倍の強さがいるのかもしれない”
って言葉も。
なんだか、同世代すぎていろんなことが痛かった。
大阪万博の“太陽の塔”が出てきた。
『20世紀少年』に“太陽の塔”出てくるし、一度見てみたくなってきた。