
@サンシャイン劇場
19:00開演
上演時間:2時間(休憩なし)
脚本・演出:成井豊+真柴あずさ
新選組の剣豪・沖田総司の率いる隊に入隊した
走るのだけがとり得で剣術はからきしの立川迅助と
学者を父にもつ小金井兵庫
3人はただ真直ぐに生きているだけなのに、時代のために剣を抜く。
池田屋事件で沖田が斬った長州藩士の妻と仲間が敵討ちに沖田の前に現れる。
わたしにとって3作目のキャラメルボックス
今までは、“ちょっと気になる”だったのが、
3回目にして惚れてしまいました。
観にきたきっかけは、幕末、新選組がテーマだったから。
とりたてて新選組好きってワケでも、幕末に詳しいワケでもないんだけど、
なんか、気になる。
行きたいなーと思いつつなんもしていなかったんだけど
2、3日前に思い立ってチケット探してみたら、
キャラメルボックスのオフィシャルサイトで簡単に取れた。
しかも行ってみたらば前から5列目のセンターブロック。
わたしの中で『キャラメルボックス』は立派なメジャー劇団なんだけど、
平日は完売しないんだね。
前回キャラメルボックスを観たときにも思ったけど、
キャラメルボッスクには“演劇集団”という冠がよく似合う。
新感線のようなスピード感やハデさは無いけど、
なにかグッとくる。
最初から最後まで同じセットだけど、役者さんたちのたたずまいで
そこは新選組の屯所になったり、道場になったり、診療所になったり。
剣豪役だけあって、沖田役の畑中さんと兵庫役の大内さんの殺陣は
決まっていた。
絶妙なタイミングとバランスであふれている笑い。
けっこうわたし好みの笑いでした。
史実には出てこない、沖田総司や名もない隊士たちの人間模様が
生き生きと演じられてた。
本当は新選組になんて入りたくはなかったという兵庫の書き綴る日記が効果的。
沖田は、お上や殿のためでなく、近藤勇と土方歳三のためになら命なんて
惜しくないと言う。
その忠誠心が幕末の悲劇を生んでしまったんだよね、きっと。
ラスト30分あたりからの意外な展開はトリハダものでした。
物語のなかでは誰も死ななかったのがよかった。
最後、生き抜いた3人の姿に、散っていった3人の姿がかさなるのが
すっごくよかったな。
“生きてこそ”なんだよ。
幕末だって、今だって。
生声でのカーテンコールも暖かくていいんだな。
着物姿の方たちはお辞儀も着物スタイルなのがさすが。
カーテンコールに出てきた方たちを数えてみたら13人。
それだけで、この物語を見せるパワーに感動。
席がよかったせいか、幕末という時代のせいか、
なんだかすっごくよくって。
キッカワのライブでも新感線でも書いたことないアンケートを
がっつり書いてきちゃった。
なんだかストレートで熱くって、
この方たちの伝えようとしてることは
幕末でも現代でも変わらない人間のココロ模様なんじゃないかな、
と思ってしまいました。
休憩なし2時間、\6,000-っていうコンパクトさがまたイイ。
そう言えば、新感線の次回作にはキャラメルボックス出身の
上川さんが客演なんだっけ。
もらったフライヤーにも幕末モノが。
幕末エンターテイメント 劇団ZAPP
びみょーかなぁ。
蜷川幸雄さん演出の『真田風雲録』も気になる。
今月はもう1本、幕末ものを観に行こうと思っているんだけど
おトクチケット情報は無いかな~っと。