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ココロの手帳にメモっとこう

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松田優作 二十年の曳航 不在証明

2009-12-01 23:52:56 | 吉川晃司のこと
@草月ホール

18:30開場
19:00開演

出演:阿木耀子・吉川晃司・山田亜樹・織田哲郎・奈良敏博・斎藤ネコ
台本・構成:丸山昇一(民川裕司シリーズの脚本家)

松田優作さんの没後二十周年を偲ぶ企画で、キッカワが朗読をするって
聞いたときはビックリ。
松田優作さん亡くなって20年もたつってことにも驚きだったし。
“曳航(えいこう)”って読み方わからんかったし。

優作さんの残した、出演作の脚本、エッセイ、詞、インタビュー記事を
キッカワと阿木耀子さんが朗読、織田哲郎さんが歌で表現する。

ステージは、カウンターのあるジャズバー
最初はキッカワの声だけが聴こえてきた。
ま、まさか声だけってこたぁないよね?と思っちゃったけど、
山田亜樹さんのト書き風ナレーションとともにキッカワがバーにやってきた。
現れたときのシルエットがもうキッカワコージ。

ピンストライプの黒のスーツに黒シャツ。
前髪がいい感じでカッコイイ。
カウンターに座って、お酒のビンあけてグラスに注ぐ。
“ジン飲むかい?”なんつーもんだから、
キッカワのお酌ですかー?っと、リアクションに困ってしまった。

ハードカバーサイズくらいの分厚い本みたいな台本を持って語る。
聴いてるこっちはもうドキドキ
『SEMPO』の初日なみにキンチョーして、肩は凝るは目は乾くはで
ものっすごい疲れちゃったよ。
2時間座りっぱなしなんて、映画でも観劇でもよくあるんだけど、
キンチョーしつつ、じーっと見つつ、話も聴きつつ・・っていうのに
くったくたになってしまった。

そこにいるのはキッカワなんだけど、いつものキッカワとは違うような
なんか不思議な感じ。

ライブのときのキッカワは動きっぱなしなんで、
こんなふうに静止しているキッカワをガン見することって
あんまりないんでじっくり観察
やっぱり指がキレイだわ

カウンターに肘を付いて座ってる姿、すんごいカッコいいんですけど。
プライベートでもこうなのかー?と妄想してみたけど、
イヤイヤプライベートではマコトさんがキレイきれいしてくんないからね

朗読の合間の歌を聴きながら、カウンターにおいた手でリズムを取ったり。

グラスに注いだジンを飲んでいるんだけど、本物かどうかが気になった。
ナレーションの方、阿木さんのグラスに氷入れてお酒注いであげたり。
お酌(っていうんじゃないか)するキッカワなんて滅多に見られないよー。

肝心の朗読は、さすがにあれだけ長さがあって
しかも語ってることがけっこう難しいから、
そりゃあカミもするよね。
でも噛んでもよれよれにならずに、一呼吸おいて
落ち着いて言い直して、うまく誤魔化していたなぁ。

後半になるにつれ余裕がでてきたのか、集中力が途切れたのか、
阿木さんが読んでいるあいだに、ページをパラパラめくって
先にすすんだり、もどったりしていた。
そんなことしてたら今どこなのかわかんなくなっちゃうんじゃあ?と
こっちがハラハラ。
聴いていても語っている内容はイマイチ分からないんで、
たとえ一段落まるっとすっとばしてしまっても
こっちには分からないのに、
台本をゆびさして、“あっ”なんて顔をしちゃうもんだからさ、
今ふっとばしたかっ?とか思っちゃうんだな。

本との距離が、“老眼”的な距離だった。
本の文字をちらりと見たら思ったより小さい文字だったもん。

中盤で、織田哲郎さんと一緒に歌った。
これがもー、もう少し練習しましょーって感じで。
前半はかなりだましだましな感じ。
でも後半の声はヨカッタ。
のけぞる姿はいつものキッカワ。
織田哲郎さんとのハモリなんて貴重。
人の曲を歌うと、キッカワの声のよさが際立つんだよね。

ナレーションが“ハンカチで手をふく”って言ってるのに
ポッケで拭いてたり、
“ふわっと上手を見る”って言ってるのに、全然下手を向いたままで
自分で“ふわっと”と声に出しつつ上手を見てみたり。
笑うとこじゃないのに笑いそうだったよ。

男・キッカワと女・阿木さんがいなくなったバーに聴こえてきた
優作さんの“人間です”の声でおしまい。

アンコールみたいな感じで織田さんたちが再登場
そこでキッカワと阿木さんも登場。
キッカワは、マイクのコードや楽器のコードを
まるでADさんのようにコードを持ってさばきながら登場。
さっきまでとはうってかわって楽しそうにニコニコしながら
歌っていた。
阿木さんもお上手。
キッカワの呼び込みで松田美由紀さんが登場。
かわいいー
キレイー
でも歌うとカッコいいー
キッカワは、下手そでからナレーションの山田さんの腕をくんで
ひっぱってきて歌っていた。
酔っ払いオヤジかー。

歌の最後は4人でならんでジャンプ
美由紀さんをステージに残してはけるときもひとりでなんか歌ってるみたいだったし
ちょっとほっぺ赤かったみたいだしー。
美由紀さんがお話をはじめたとき舞台裏の声が聞こえてきて
それもキッカワの声だったような・・・
飲んでいたお酒はホンモノだったのか

松田美由紀さんのお話は、優作さんが亡くなって20年
生誕60年
自分が優作さんといたのは10年
出会ったころはキレイな人だなーっておもったけど、話をするうちに
気持ちとか魂がキレイな人だと思うようになった・・って。
ホンモノを知って欲しい、ってことを言ってた。

朗読のなかには、映画界を憂う優作さんの思いとか、
『野獣死すべし』『それから』『探偵物語』なんかのタイトルが出てきていた。
あまり理解は出来なかったけど、優作さんは繊細な方だったんだなぁと
勝手ながら思ったりした。
もしも生きていたら、今どんなところに立っていたかな。

ライブみたいに予測不能な動きであばれないキッカワも
やーっぱりもちろんカッコいい
鼻すじとアゴの黄金ラインをしっかり堪能いたしました


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