2010年10月11日(月) 開演15:00 東京文化会館
10/10はなんか違うぞと思ってしまった『白鳥の湖』
主要キャストが1日目(10/9)と同じ
マドレーヌ・イースト×ロバート・カラン、ロットバルト男爵夫人ルシンダ・ダン。
やはりこれだ!
2007年に感動した舞台をまた観る事ができました。
前回はセカンド・キャストとして来日していたロバート・カラン、今回はファースト・キャストですね。
3年前の彼の舞台は観ていないので、比べることはできませんが、
今回はこれがマーフィー版の王子だよなぁとしみじみ。
やや、モッサリ気味ではあるけれど、動きが柔らかい。
そのソフトな感じがロイヤリティをかもしだしますなぁ。
お育ちは良いんだけど、優柔不断で決断力のなさが命取りといったところか。
アダム・ブルはカッコ良すぎかも。
彼だと人妻にしがみ付かなくても引く手数多だろうと思えてしまいます
マドレーヌ・イレーヌ、第1幕では小柄でかわいらしく、たおやかなオデットを見事に踊ってました。
そして王子の心が自分に無い事に気づいて、どんどん壊れていきます。
アンバー・スコットも気品のある美しいオデットでしたが
彼女は精神を病まずとも自己逃避して白鳥にならずとも、男爵夫人に勝てるでしょw
第3幕の黒を基調としたロットバルト男爵夫人の夜会に、ひとり純白で登場するオデットは
輝くばかりの美しさで、それまで場の中心であった男爵夫人を片隅に追いやります。
この1幕と3幕の対比も見事です。
そしてルシンダ・ダン。3年前に観た時同様、圧倒的な存在感でした。
女王の椅子に座り、王子を手玉に取った後は玉座を狙う野心見え々。
ですが、感情をぶつける踊りではなく、
十分に間をとり、内に燃える炎を感じさせる踊りでした。
なによりも目を引いたのはこの3人による例の踊りです。
滑らかに、流れるように淀みなく…
このファースト・キャストでどれ程踊り込んでいるんでしょうか。
席も前回よりも真ん中寄りで前の方だったのでドレスや表情もよく見えて
作品世界に入り込みやすかったです。
やっぱり皿盛り白鳥()はセンターで観た方が良いですねぇ。
さて今週末はマーフィー版の『くるみ割り人形』です。
土曜と日曜、別キャストでの観賞です。
去年の『第12回バレエフェス Aプロ』でピクニック・パ・ド・ドゥだけを生で観ました。
いよいよ全幕です。
これもまたメルボルンですから真夏のクリスマス・イヴで、おじいさんとおばあさんの
貧しいクリスマスパーティーから始まる変わりモノ。
楽しみです。
〈キャスト〉
オデット:マドレーヌ・イーストー
ジークフリート王子:ロバート・カラン
ロットバルト男爵夫人:ルシンダ・ダン
女王:シェーン・キャロル
女王の夫:ロバート・オルプ
第一王女:久保田美和子
第一王女の夫:マシュー・ドネリー
公爵:アンドリュー・キリアン
公爵の若い婚約者:本坊怜子
伯爵:ダニエル・ゴーディエロ
伯爵の侍従:ツ・チャオ・チョウ
提督:コリン・ピーズリー
侯爵:マーク・ケイ
男爵夫人の夫:フランク・レオ
ハンガリー人の踊り:ローラ・トン、ジェイコブ・ソーファー
宮廷医:ルーク・インガム
大きい白鳥:ラナ・ジョーンズ、ダナ・スティーヴンソン
小さい白鳥:リアーン・ストイメノフ、ハイディ・マーティン、
エロイーズ・フライヤー、ジーナ・ブレッシャニーニ
招待客、ハンガリー人、召使い、尼僧、従者、白鳥たち:オーストラリア・バレエ団
指揮:ニコレット・フレイヨン
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
協力:東京バレエ学校