2010年10月17日(日) 開演15:00 東京文化会館
東京公演の最終日です。
この後は名古屋での公演1回で、今回の日本公演は終わりですね。
今日はルシンダ・ダンのクララでした。
昨日のレイチェル・ローリンズのクララでは記憶にある舞台の流れを思い出し、
こんな作品だったなぁと感じたくらいでしたが、
今日は戦争で恋人を亡くすシーンにグッときました。
さすがでございます。
他の女性ダンサーもけしてダメなわけじゃないんですが、
彼女の存在感は一段上です。
ロットバルト男爵夫人の黒いしたたかさの影も無く
一時代を生き抜いたバレリーナを演じきっていました。
ロバート・カランですが、白鳥の時も感じましたがやわらかい!
動きが滑らかで抜群のパートナリングでした。
しか~し、恋人の将校としては、昨日のケヴィン・ジャクソンの方がカッコイイかな。
若さで溌剌としてたし!
今日は水兵たちの一人として満面の笑みで楽しそうに踊ってました。
皇帝に金平糖の精の踊りを披露するとき、なぜかもたついた感じがしたのは
ルディ・ホークスとのパートナリングが悪かったのかも。
王子も昨日のアンドリュー・キリアンの方が上手かった気がします。
今日は将校の片方でした。
この『くるみ割り人形』では存在感の大きい、老クララ。
マリリン・ジョーンズはすごい。
おばあさんのお歳になっても、やはりトップで踊っていた事のある方は動きが違いますね。
(芸術監督もやっていたのでダンサーの指導もしていたことでしょう。)
この作品にはたくさんのお年寄りが登場しますが、
一度はこのバレエ団で踊った事のある元ダンサーの方々で、
たぶん、地元で公演するときは、長年オーストラリア・バレエ団を観てきた人たちにとっては
懐かしいダンサーが見れてとても楽しいんではないだろうかと。
ルシンダ・ダンを観ながら、彼女も第一線を退いてから
再び、クララとして戻ってくるんではないでしょうか。
その時はまた観たいですけど、自分が生きていない可能性の方が大きいw
登場人物も多く(お年寄りから子供まで)、セットも大掛かりに見えるので、
日本に持ってくるのは無理なんじゃないかと思っていた作品を
生で観る事ができて本当に良かったです。
また来日していただきたい。
演技派のバレエ団なので、今度はオネーギンとか持ってきてくれないかなぁ。
〈キャスト〉
年老いたクララ:マリリン・ジョーンズ
クララ、バレリーナ:ルシンダ・ダン
子ども時代のクララ:柴平くるみ
第1幕
ロシア人たち:オードリー・ニコルズ、キャスリーン・ゲルダード、シェーン・キャロル、
コリン・ピーズリー、ロバート・オルプ、フランク・レオ、アンドリス・トッペ
医師/恋人の将校: ロバート・カラン
第2幕
バレエ教師:コリン・ピーズリー
バレエ学校校長:アンドリス・トッペ
将校:アンドリュー・キリアン、ティ・キング=ウォール
クララの友人:アンバー・スコット、ラナ・ジョーンズ
ニコライ皇帝、アレクサンドラ皇后:ベン・デイヴィス、ローラ・トン
大公妃たち:ジュリエット・バーネット、エイミー・ハリス、キスメット・ボーン、
ジーナ・ブレッシャニーニ
皇帝の護衛隊:ブレット・サイモン、アンドリュー・ライト、ジャリド・マッデン、ギャリー・ストックス
"くるみ割り人形"-王子、クララ:ルディ・ホークス、ルシンダ・ダン
スペイン:ジーナ・ブレッシャニーニ、ジュリエット・バーネット、久保田美和子、
マシュー・ドネリー、ダニエル・ゴーディエロ
エジプト:ジャリド・マッデン、ジョン=ポール・イダジャク、ミッチェル・レイナー、
ジェイコブ・ソーファー、アンドリュー・ライト、ノア・ガンバート、ジャ・イン・ドゥ
オーストラリアの水兵たち:ツ・チャオ・チョウ、ケヴィン・ジャクソン、チェンウ・グオ、
ジャ・イン・ドゥ、ジェイコブ・ソーファー、マシュー・ドネリー
指揮:ニコレット・フレイヨン
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
合唱:江東少年少女合唱団
協力:東京バレエ学校