えー、引っ越しの件、徐々に進んでおります。荷物運びじゃなくて、家の売却と土地の購入。今回済んだのは、買う方の仮契約です。
古くから続く村々をつなぐ街道から10キロくらい離れたところを連邦政府の、つまり国道になってる自動車道が走っている。それで近くまで行って、片側一車線の州道を通って村まで。
自動車道沿いには「鹿、注意」の道路標識が。メリダ外環から自動車道に乗って30分くらいの地域で、ここを通り抜けると標識は見なくなるんで、何か野生の鹿さんを喜ばせる理由があるんですかね? 今のうちの近くには全然いない。
ハリケーンで浸水したときの「街中にも出てきてるから注意!」というニュースより。
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以降、引っ越し先の村の話。
しかも食べるけど今回は鹿肉じゃなくて牛の頭の肉。ソペというのはとうもろこしの粉の生地を形成して揚げたもので、固くて縁が少し上がっているので具材を乗せやすい。お好み焼きじゃなくてカナッペみたいなイメージです。箸を使う和食にはないな。
ピブに入れるコル(コオル)という汁。
もうすぐ死者の日なんで、だんだんピブの話題も増えてきた。各村では大量に作るので、このコルの量も半端ないのであろう。
道端のチャヤの木。
空き地の前なんで、まったく手入れされず雑草扱い。幹が横に伸びてるのは、おそらく石垣を直すのに邪魔でぐいっと曲げたんだと思う。
さて、買ったのはこの空き地で、空き地とはいえ今はいろんな木がわんさか生えている。FBで見た売地を見にいったとき、見せてくれた2ヶ所はそれほど気に入らなかったんだが、何がどうとかいろいろ話してたら案内してくれた青年が最後に「実はひとつ好みに合いそうな土地があるにはあるんだが…」と言いだした。
青年の義姉が相続する土地で、義姉とその旦那である青年のお兄さんが、この空き地の隣に住んでいる。じゃあ見てみるか…ということで青年がすぐお兄さんに連絡し、見にいったら気に入った。
義姉の兄弟のうち2人がアメリカに住んでることもあって相続の手続きをしていなくて、故人名義のままになっている。が、こんな田舎の土地をどうしろと?というわけで兄弟4人は売って現金にして分けたいと思っている。が、面倒なんで今まで放ってあった…と。日本では変更登記に関する法律が変わってあれこれ厳しくなってきてるそうですが、まぁ、よくある話でしょうね。
値段も妥当だし買うよ、じゃあ、この機会にと、動き出した。アメリカにいる兄弟から相続手続きの委任状を取るだの、じゃなくて売却手続きの委任状を取るだのあれこれあちらサイドで進め方を検討した(弁護士が)。その結果、まずアメリカにいる2人の兄弟に相続放棄(表面上)してもらい、それが済んだら我々はユカタンに住む残りの姉妹2人(被相続人になる人)に手付を払って例の「売買の約束」なる仮契約をする。その仮契約では、家裁から「他に相続人はいない」という証明を得るまでの間、待ってる我々には土地の使用権をつけてくれるという。要は、本来とっとと終わる売買契約が相続がらみで時間がかかるので、その間は自由に使っていいよ、ってことですね。
こうして青年の義妹とそのお姉さんとの売買仮契約と相成った。その村出身だが今はメリダに住むという弁護士(青年の幼馴染)は、これまで会ったどの弁護士より仕事が早かった。今の家の最終契約と引渡しがいつになるか分からないが(相手のブローカーは来月頭だと言っている)、とりあえず村で借家を探して引っ越して、雨季が終わると同時に家の建設開始。まずは木をどうにかせんと。
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ホームと駐車場脇の施設(あるいは車両庫)の躯体まで出来上がってる様子。大統領は12月の開通は変わらないと言っている。各地でこのマヤ鉄道関連施設、例えば新しい空港とかも建設中だが、まだ完成してないものもたくさん。
ちなみに村の人たちは、大統領がなんと言おうと自分たちに恩恵はないと分かっている。近くを通らないからではなくて、そういうプロジェクトは結局大資本が儲かるだけだと分かってるため。
はっきり形が分かって経路やどのくらい時間がかかるかもわかるようになった現代でも、ユカタンに住む人々の距離感覚は1700年当時と変わらない。ベリーズ国教は近くて、カンクンは遠いのである。
コテージっぽい
こういう家をコテージ風にいくつか建てたオサレホテルが、カリブのリゾートにはいっぱいあるよw