独裁者は、少しずつ大きくなって、気づいた時にはどうにもできなくなることが多いようです。
もうそうなったら止められないから、ずっと監視しなければなりませんが、世界中で監視を怠ってしまって、独裁者の暴走を許した国がたくさんあります。
また、初めは人々に寄り添うような、いい雰囲気を振りまき、人々の警戒心をとかせた後、猛然と権力を一手に握るヤツもいます。ヤツらは、パターンは違っても、次第にみんなの目を盗んで大きくなるようです。
いつも独裁・暴走を許さないと見張っていたとしても、権力はすぐに汚れ、自らのために動き、自らの権力の維持を優先させます。そういうのに加担しないつもりが、監視していたヤツにこちらが細かく徹底的に監視され、身動き取れなくなり、お互いをがんじがらめにする。何しろ権力者は税金を使って監視組織を作れるのですから、普通の人間がそれに対抗できるわけがないのです。
Pはこれから6年権力を握るつもりです。21世紀になってずっとヤツは権力から離れたことはありません。Sもあと何年するんでしょう。この二人だけでなく、たくさんたくさん独裁者・権力者はいることでしょう。
そして、こうした人たちが亡くなったとしても、新たな独裁者は生まれてくるはずです。それは人々が独裁者を作らないという意識をなくしてしまった時、簡単に生まれます。
何代にもわたって王朝を続けている民主主義を標榜する国もあります。
私たちの住む国も例外ではありません。いろんな人たちが世襲で自らの権力を守ろうとしているし、人々はそういうお家主義の人たちに関心をなくしています。
許したら、ヤツらはすぐに跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)するのです。
お金にならない、メリットが見つけられない、何の意味があるのかわからない政治というもの、ここに隠れて儲けようとする人たちは、これまたこっそり儲けをため込むことでしょう。
今の世の中は、本当に真面目にコツコツ働くことの大切さは完全に捨て去られてしまいました。ニュースはすべて安易な方法でお金儲けをすることと、好き勝手にして人々を馬鹿にしている人たちの物語ばかりが伝えられています。
誰も、そういうことに関わりたくないから、ニュースというものからも遠ざかろうとする。かくして人々は孤立し、ヤツらの思うつぼとなる。
どうしたらいいのだろう。愁いをもって、のし上がろうとする独裁者たちの幼生を追いやることを日々繰り返していくしかないのでしょうね。
胸に秘めていきたいです。