中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

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交易条件指数は改善に転じている!

2015年05月17日 05時09分41秒 | 中小企業白書(2015年版)
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は中小企業白書(2015年版)54ページ「企業規模別に見た売上高変動費比率」をみましたが、今日は56ページ「企業規模別に見た企業の交易条件」をみていきます。

下図から、企業規模別の交易条件指数を全産業で見ると、大企業、中堅企業、中小企業ともに1980年代以降2000年代半ぱにかけて悪化傾向が続いたが、2000年代半ぱ以降改善に転じていることが分かります。

交易条件について白書は「日銀短観」 の販売価格DIから仕入価格DIを差し引いた値を交易条件指数と定義されていますが、1990年代以降、中小企業の交易条件の悪化幅が徐々に大きくなり、大企業・中堅企業と中小企業との間の交易条件の差に広がりが出始め、2000年代には大きくその差が広がり、2010年以降も依然として大きな差が存在する。

業種別に見ると、製造業では、大企業で1980年代から2000年代半ばにかけて、交易条件が悪化傾向にあり、中堅企業・中小企業については1990年代から2000年代半ぱにかけて悪化傾向にあったが、大企業、中堅企業、中小企業とも2000年代半ぱ以降改善に転じている。

ただし、1990年代半ぱ以降、中小企業の交易条件の悪化幅が大きくなり、大企業・中堅企業と中小企業との間の交易条件の差に広がりが出始め、2010年以降も依然として大きな差がある。

非製造業では、1980年代は大企業、中堅企業、中小企業ともに改善傾向にあったが、1990年代から2000年代半ばにかけて悪化傾向となり、2000年代半ば以降再び改善に転じている。

ただし、1990年代以降、中小企業の交易条件の悪化幅が徐々に大きくなり、大企業・中堅企業と中小企業との間の交易条件の差に広がりが出始め、2000年代前半には大きくその差が広がったが、2000年代後半以降は中小企業の改善帽が大企業・中堅企業を上回るようになり、差は縮小傾向にある、とあります。

ということで、中小企業の売上高経常利益率が低いのは、売上高の伸び悩み、固定費の高さ、そして、交易条件にあり、こうした状況が変動費率の低下、付加価値の向上へと働きかけていると読むことができますね。

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