ずいぶん前の作品なんですかね。私はメルカリで購入して放置してあって、1月末位からゆっくり読んでいました。
あの秘密を得たとするコンピュータ学者が、名だたる宗教家に「事前に」そのプレゼン内容を見せ、慌てさせ、その発表日に事件が起きるという物語です。
内容はネタバレなしで書くのであれば、
テーマは「われわれはどこからきたのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか」というゴーギャンのあの絵
あの秘密を得たとするコンピュータ学者が、名だたる宗教家に「事前に」そのプレゼン内容を見せ、慌てさせ、その発表日に事件が起きるという物語です。
そのコンピュータ学者はもう一つの偉業として人工知能を開発。イギリス訛りのその人工知能がヘッドセットから主人公ラングドンをサポート、コンピュータ学者の協力者の王妃候補と共に事件の解決とプレゼンの完遂を目指すサスペンスです。
ダーウィンの進化論には進化の過程の論理は書かれているが、その進化の始まり(オリジン)は謎のまま。それを解き明かすというテーマが終盤に謎の一つ目(われわれはどこからきたのか)として登場します。
もちろんこの先も(われわれはどこへ行くのか)。
冒頭に
この小説に登場する芸術作品、建築物場所、科学、宗教団体はすべて現実のものである。
ダン・ブラウン特有の盛り上げ方です。
これ以上書くと内容の濃い部分を書かずには済まないので、これくらいにしておきます。
皆様、良い一日を!
ここから下はネタバレ追記:
※ネタバレを含みますので、これから読もうと思われている方はご退出をお薦めします。
なんといっても、生命の起源がはっきりとしてしまえば、宗教の争いは無くなるという論理が展開されるベース、私は大好きです。
宗教の戒律とかについての『正しさ』ほど、自分(現代人)から見たら、その宗教の出発の預言者の『こうあるべきだという思い』だとしか思っていなくて、しっかり焼かないとダメ(生焼け→食中毒)だから豚肉はダメとか(当時の火加減の制御力の問題?)、労働力が失われることを怖れての牛肉禁止(運搬や農地開拓)とか、揉め事が多くなる(酔うと喧嘩っ早くなる元)から禁酒とか、全てが辻褄の合う類でもあるけど、どこか非科学的過ぎるとも思っていました。
2/17/2023
人間の始まりや生命の始まりのストーリーの違いが、宗教間でどれほどあるかはよくは知りませんが、『こっちのほうが正しい』という類の押し付け合いでの宗教戦争とか、テロという悲劇は、想像力の激しい人間の業に
しか思えてなりません。
2/18/2023
さぁ人工知能の話の方です。滑らかな口調、相手の志向に合わせた言動と応答、学習力、完璧な想像通りの人工知能が登場します。
そんな人工知能の検索エンジンがあるのに、ロバート•ラングドン教授に謎解きの分野が存在するのかと私も思いましたが、しっかりとありました。
冒頭であった詩の部分という伝聞が最終的には最後の詩だった様な気がしていますが。(笑)
また、蘊蓄に関してもですが、偉人達の作品やその来歴にも興味が湧くことでしょう。
ウィンストン・チャーチルは映画にもなったので、政治家の一面はよく知っていましたが、詩の類にまで造詣が深いというのは知りませんでした。
で、朝ドラの梅津貴司くんの影響もあって、岩波文庫の文芸作品で詩の類を探して読んでみましたが、音律も有りそうで、訳された海外の詩はピンと来ませんでした。
追記もここまでとします。オチを書いてもね。不粋でしょ(笑)
2/19/2023
ブログフォローありがとうございます。これからもお付き合いのほどよろしくお願いします。
コメントどうもありがとうございます。
宗教、生まれたばかりの頃の記憶と死後の世界感の為のものという印象ですけれど、信じたら布教せよという部分が持ってるところが時代が進むと時代遅れの押し付け合いを引き起こしてしまっているとも思えます。
死生観を元に各自で思うこと、一部を伝承で補うところまではファンタジーですけど、過激になるなんてこじれてます。
科学的な解明がこの物語以上に進むこと願っています。