Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

<年末企画(2)>年代別10傑 日本映画2000年代篇

2016-12-21 00:10:00 | コラム
年末企画の第2弾、きょうは、2000年代の日本映画から、観ておくべきもの10本を選出。

「つい最近」と感じられる映画もあれば、「モノスゴ昔」と感じられる映画もあるっていうのが不思議。


(1)『EUREKA ユリイカ』(2000)

最後の最後に色彩を宿し、最後の最後にタイトルが表示される。

この根気こそ、映画話法の極致かと。



あんまりこういう評しかたは好きではないのだが・・・この映画の青山真治の演出って、ちょっと神がかっている。

そして多くの映画ファンが、初めて宮崎あおいを「発見」した映画でもある。

(2)『殺し屋1』(2001)

無意味化されたエンド・クレジットまで、一瞬たりとも目が離せないSM映画。



原作漫画の比較とか、この際どうでもいい。

このころの三池崇史を誤解していた映画小僧は多く、自分もそんなひとりだった。

だからこの映画を観終えたあと、「三池さん、すんません!」と本気で思った。

思ったのだが、そんな映画小僧に対し三池さんは、「知らねーし」みたいな態度を取ったのである。

そういう一切合切を含めて、痛快。

(3)『千と千尋の神隠し』(2001)

限界なきイマジネーションを見せつけられて、震える。

アンケートを取ったら、これがいちばんにくるかもしれない。

(4)『六月の蛇』(2002)

元々、塚本とポルノって相性がいいはず、、、と思っていた。




(5)『リリイ・シュシュのすべて』(2001)

岩井俊二が「遺作でもいい」と豪語した青春映画。

繊細に過ぎるかもしれないが、この感覚が時代にあっている気がする。

夏休みを起点にして人間関係が変わっていくというのは、日本独特のものなんだろう。

(6)『空気人形』(2009)

現代人の心象風景に迫る、是枝流のファンタジー。

監督自身がいっているように、空気人形役を、日本の女優が演じられれば最高だった。

(7)『GO』(2001)

行定勲監督と、窪塚洋介のよいところだけが出た快作。

新人・柴咲コウもよかった。

個性のほとんどを殺し、職人に徹したクドカンの脚本は、もっと褒められていいものだ。

(8)『愛のむきだし』(2009…トップ画像)

園子温の再評価? を決定づけた大作。

闇雲なエネルギーに圧倒される―これ、映画小僧にとって最高の時間の過ごしかた。

(9)『リンダリンダリンダ』(2005)

なんてことはない青春映画のはずなのに、ずっと終わってほしくないと思える。

青春の切り取りかたが絶妙で映画的だから、、、なのだろう。



(10)『座頭市』(2003)

映画を壊してやろうと迷走した時期もあったが、じつは北野武って、純粋なる娯楽映画が巧かったりする。





(次点)『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(2009)

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明日のコラムは・・・

『<年末企画(3)>年代別10傑 外国映画90年代篇』
コメント (2)
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