電子書籍、人によっては便利に使っているのだろうと思います。でも、やっぱり本とは違う。
このことに関して、先日NHKの「あさいち」で、詩人の谷川俊太郎さんが持論を述べてらっしゃいました。メモしていたわけでもないし、そのときまだ風邪でぐだぐだから脱していな状態のときだったので、谷川さんの言葉としてここに書くわけにはいきませんが。
電子書籍の方は、文字が、文字という「情報」以上のことを伝えない。詩には、文字の情報だけではないものがある。と。
本を作るという作業を、私も句集『だだすこ』でやりましたが、本文の紙、表紙の紙、カバーの紙、帯の紙を、ドキドキしながら(これでいいか?と)選ぶわけです。そして、イラストと題字の位置やらなにやら。
私はソフトカバーの本だったので、入れませんでしたが、栞的な紐(たぶん名前あるはずですが)の色だって、ちゃんと考えられているわけです。あの紐を作っている会社は、日本に一社だけと聞いたことがあります。
そうやって、作られた「本」と、液晶画面に出てくるものとでは、違って当たり前。伝わる質が違って当たり前。
私はPC上で、物語を書いていますが、推敲するときはプリントアウトしないとできません。なんでか、そうなのですよ。たぶんそういう方、多いはず。(大雑把なところはやりますが)
まあ、昔の小説家は、原稿用紙にペンで書いていたわけで、その人達からしたら、「そこも違う。ペンから紙に伝わるものがある」のかもしれませんね。
100年後はどうなっているでしょうか。
100年後は私は無理だから、30年後でも充分今と違いはあるかな。