fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『オオカミのお札』こぼれ話① タイトルについて

2017年09月08日 | 自作紹介
 発売になった後は、旅だった我が子を見守る思いでおります。
 支えてくださる皆様、感謝申し上げます。
 こぼれ話など、ぼちぼちと。

      
 
 本というのは、多くの方の手によって作り出され、多くの方の手によって、読者さんに届けられます。
 その元締めは、編集者さん。
 くもん出版の編集者さんに、最初原稿を読んでいただいたのは、3年前の10月だったと記憶しています。その後、ご指摘をいただいた点の改稿、編集会議などを何度か繰り返し、出版にいたったわけですが、その過程で、三冊の分冊にするということも、当初私の念頭には全くなかったことでしたが、決めてくださいました。 
 
 そして、タイトル。
 最初は、『オオカミの祠』でしたが、これは案外早い時期に『オオカミのお札』になったかな。
 問題は、各巻ごとのタイトルでした。これは割とぎりぎりまで決まらず。
 ご相談しましょうと言われ、くもん出版さんを訪れました。品川駅すぐの超立派なビル。白を基調とした、塵ひとつ落ちていない近代的なオフィスの一角の商談スペースで、Tさんと向き合い、ああでもないこうでもないと、1時間以上。正直、決まるのだろうか・・・、と思っていました。
 ○○・・・と私が言うと、「それはやめましょ」(びしっ)というようなやりとりが続き。
 そして、『カヨが聞いた声』とつぶやくと、「それいいですね」と言っていただき、となると、正次は、月に大神様の影を見ているから、『正次が見た影』とすぐに決まり。
 が、三巻はまたなかなか決まらず。聞いた、見たときたら、次は? 五感ということでは、嗅覚、味覚、いやタイトル的にはない。では、触覚? ・・・ うーん。
 「美咲が触った風」「美咲が感じた風」「美咲が感じた力」とかも候補に出ましたが、私が、三巻の最後でもあるので、希望を感じられるものにしたいと「光」を押させていただきました。その後の会議でも、私の意向を伝えてくださり、決定。
 いいタイトルになったと思います!
 こういうのは、メールのやりとりではダメなんです、というTさん。さすがベテラン編集者さんです。

 書店に置いていただいていますが、
 amazon のリンクも貼っておきますね。

 引き続き、よろしくお願いいたします。

『オオカミのお札』おおぎやなぎちか・作/中川学・絵(くもん出版)レビュー

2017年09月08日 | 自作紹介
          

『オオカミのお札』シリーズ3作のレビューを、ご紹介。皆様お忙しい中、お読みいただいて、その上こんなすばらしいレビューを! 感謝です。

 ひでじぃさんと慕われている児童文学作家高橋秀雄さん(「日本児童文学」編集長)のブログ創作日記」a> 
 
 現在、児童文学者協会の創作教室で講師をされていて、『なみきビブリオバトル・ストーリー』(さ・え・ら書房)で一緒に本を出させていただいた森川成美さんのブログ
森川成美の創作日記

 仙台在住児童文学作家、佐々木ひとみさんのブログつれづれ草子」。 

 ありがとうございました。
 『オオカミのお札』は、5年以上前、「季節風」の投稿作品として書いた「疱瘡神」をもとに、三作連作にし、「季節風大会」の物語分科会(あさのあつこさんが世話人)に出し、二巻にあたる戦時下の物語「虫送り」を大会推薦作に選んでいただき、それをさらに加筆改稿してできたものです。
 そのときの分科会に、森川さんも佐々木さんもいらっしゃって、ご意見をいただいています。いとうみくさんの『ひいな』(小学館)も、そのときの分科会に出ていたなあと、思い出されます。
 今年の「季節風」大会は、事情で欠席ですが、こうして新作が生み出される熱い大会です。


 *写真は、佐々木ひとみさんのブログからお借りしました。