fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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復興応援バスツアー 陸中海岸うみねこ号② 三鉄&震災遺構(田老)

2018年09月11日 | 日記
 宮古駅から田老駅まで、三鉄(三陸鉄道)に乗車。

 
 三鉄も、乗りたいとずっと思っていたのですが、果たせていなくて、初めてでした。今回意外だったのは、三鉄は海沿いを走る電車と思っていたのが、実はそうではなく、ほとんどトンネルや海の見えないところを走るのだということ。テレビドラマの「あまちゃん」では、数少ない海が見える地点で撮影があったとのことです。震災後の復旧も進んでいますが、今後赤字にならないよう、利用客が増えるといいなと思いました。

 田老では、復興ガイドさんの説明をお聞きしました。
 田老というところは、昔から津波の被害があるところで、10メートルの防潮堤があり、ここを超えることはないだろうと、皆さん安心していたとのこと。

 ところが311では、その防潮堤を越えて波がおそってきた。海側に住んでらした方は、早く避難して助かったけれど、かえって防潮堤に守られていると思っていた方々が亡くなられたとのことでした。すぐそこに、津波のときに避難するべく避難道路があちこち、(白い手すりで目立つ)あるというのに。
  破壊された10メートルの防潮堤の残骸

  10メートルの防潮堤の残った部分から、新しい防潮堤を望む。
 
 そして、震災遺構第一号となった「たろう観光ホテル」。

 
 震災の遺構については、つらいからという声も多く、取り壊しになった建物が多いのですが、このホテルは、幸い犠牲者が出ていないということ、鉄骨がまっすぐに残っていて、危険性がないということで、残すことができたそうです。(これは、壁の材質のおかげ)
 チェックイン前でお客さんがいなかったので、従業員を全部避難させて、社長一人6階にのぼって、おそってくる津波の映像を撮っていらした。その映像を、現在、同じ場所で観ることができます。私達のツアーは、時間がなく、外から見るだけだったので、いつか再訪し、その映像を観たいと思います。マスコミには出していないものだそうで、ここでしか観られないもの。
 現在17メートルの防潮堤を造っています。でも、ガイドさんはそれを信用はしない。何かあったら、逃げるとおっしゃっていました。宮古の沿岸をぐるりと巡らすこの防潮堤、何か、薄ら寒いものを感じました。宮城では、このやり方はせず、沿岸に人を住まないようにという方針だとか。

 帰ってから、岩手の家においてある震災の報道写真を改めて見ました。宮古……。絶句。
 

 
 
 そして、今。

 
 岩手在住の方はもちろん、東北の旅行を考えてらっしゃる方、ぜひ、震災のことを忘れないためにも。遠方の方は、盛岡のホテルにお泊まりになり、このツアーを申し込むというのがいいと思います!!

 こちらから。緑の「こちら」をクリックすると、ツアーの詳細が見られます。
 観光だけじゃないところが、いいです。東日本大震災は、復興が遅い足取りですが進んでいます。
 報道で見るだけではなく、現地に行くことでこそ感じるものがあります。
 そして私が今回思ったのは、やはり個人的に訪れるより、現地の方のお話が聞ける形がいいということ。 
 今回のバスガイドさんは、宮城県石巻のご出身で、震災当日は中学の卒業式だったと! 津波てんでんこ で、ご家族とは、避難場所を決めていたので、後で会うことができたそうです。
 近畿の台風、北海道の地震と続いた今年。もう一度防災について家族で確認しなくては。 ③へ続く。