メールでいただいた感想です。
・高齢者社会で、この作品のように、ひいばあちゃんがまだお元気というか、生きていらっしゃるご家族も、そうした子どもたちもたくさんいると思います。
そうした子どもたちに、ひいばあちゃんも子どもだった時代があって、苦痛や苦悩を、「どこどこ山」に追い払って、生きて来た。そんなファンタジーとしてのテーマがとても優しく、
中学年くらいの子どもたちの胸に届くのではと思いました。
タダで乗れる、空色のバスがいいですね。
不思議さの向こうには、いつも彼岸がある。
そうした、過去への畏敬の念を、おおぎやなぎさんの作品からはいつも感じます。(児童文学作家Kさん)
・間もなくあちらの世界に旅立とうとしているおばあちゃまが、あちらとこちらの境をたゆとうている感じ、それが決して苦しく悲しいことではないこと、そのなかで脈々と世代のバトンが受け継がれていくこと…。
そういったことが、強い言葉を使わず、直接的な表現もなく、丁寧におだやかに伝えられているのがとても好ましいと思いました。(児童文学作家Mさん)
・素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございました。
中学生ぐらいの子供が読んだら、知らぬうちに、生きているものは皆代々繋がって生きていってるのだとわかりますね。
死という言葉を使わなくて、素晴らしいお話だとおもいました。 俳句仲間のTさん(Tさんは、『オオカミのお札』(三)は、滂沱の涙がとまりませんでした。とも書いてくださいました。
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空色のバスに乗って時空を行きかう、ひいちゃんとまどかちゃん。
それにからめたひまわりの花が告げる季節。
おおぎやなぎさんらしい、自然への目配りがわたしのツボだなと感じました。
逝ってしまったひいちゃんと取り残されたまどかちゃん。
でも、どこどこ山を知っているから、ひいちゃんはしゅうちゃんと一緒で寂しくないだろうと思えるし、まどかちゃんはそう思うことでひいちゃんとつながり、慰められるという観点は
独自性があり、素直にそうだよなと思わせてくれて、すごくいいなと思いました。挿絵も暖かくていいご本だなと思いました。
対象は中学年になるのでしょうか。お手本にしたい作品です。(児童文学作家 Nさん)
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異界にある空気がなんともいえず美しく寂しく、深い山や木の匂いがしてくるようで堪能させていただきました。素晴らしかったです。世代を越えて繋がるもの、淡い糸のような趣も美しかったです。見えざる光る糸が見えるようでした。(児童文学作家 Sさん)
皆様、ありがとうございます。あるいはこのあとも、感想をいただくかもしれませんが、ブログへのアップはこれにて終了いたします。
引き続き、『どこどこ山はどこにある』を、どうぞよろしくお願いいたします。