fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『そこに言葉も浮かんでいた』(新日本出版社)『アゲイン アゲイン』(あかね書房)『わくわくもりのはいくえん はる おともだちできるかな』『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~5巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

今年出た本②『ファミリーマップ』文研出版社

2023年12月16日 | 自作紹介
 このカバーのイラスト、クリスマスツリーのようでしょう! (緑はないけど)


 川野さんという画家さんが描いてくださった絵、すっごく気にいっています。
 この物語のベースになっているのは、10年以上前に書いた「鞍骨坂」という大人向けの小説です。北日本新聞主催の北日本文学賞で選奨をいただきました。その物語の主人公は離婚したばかりの女性なのですが、その友人に、この「ファミリーマップ」に出てくるよっちゃんがいます。そして彫刻をしながら、なんでも屋をやっているよっちゃんが、子守の仕事で面倒をみていたのが、『ファミリーマップ』の主人公陸です。まだ小さい陸と、よっちゃんと『鞍骨坂』の主人公とその母は、夏休み川へ遊びに行くシーンがありました。
 この陸が成長した物語を書きたいとずっと思っていたのです。もちろん、よっちゃんもからめて。なので、「鞍骨坂」の主人公は「ファミリーマップ」には出てきません。

 LGBTQ、ジェンダーが話題になっていますが、10年前はその言葉はありませんでした。おねえ、お○○、よくてニューハーフ。実は「鞍骨坂」でも、この中のひとつの言葉を使っています。それでも受賞できる時代でした。今回はそのあたり、いろいろ本も読み、気をつけて書きました。でもその過程で思ったのは、人はひとりひとりが違うのだということ。LGBTにも分類的違和感がありますが、よっちゃんは、Gかな。彼はすごく善人ですが、いやなタイプの人もいます。
 一人一人が違うので、なかなか難しい。私は知っている人を念頭に置き、よっちゃんを書きました。よっちゃんは、よっちゃんで、他の人とは違います。よっちゃんを通して、ジェンダーを語ることはちょっと無理だなと思っています。

 よっちゃん、今頃北海道で、木を彫ってるかな。