goo blog サービス終了のお知らせ 

fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

お知らせ・防備録。
記事および画像の無断転用はお断りいたします

Information

『そこに言葉も浮かんでいた』(新日本出版社)『アゲイン アゲイン』(あかね書房)『わくわくもりのはいくえん はる おともだちできるかな』『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~5巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

『彼女たちのバックヤード』森埜こみち(講談社)

2024年02月10日 | 本の紹介
         

 森埜こみちさんの新刊を、やっと読めました。ゆっくり読めて、よかったー!
 彼女たち、そう3人の女子達。女子中学生の詩織、千秋、璃子。
 仲良しなんだけど、たぶんこれまではあまり、その内面に踏み込んでいなかったんだな。
 でも、あることをきっかけに、そのバックヤード。彼女たちの抱えている裏側を知ることになります。

 一度も父と会ったことがなく、母と二人暮らし。
 実の母と死別し、新しい母がいる。
 もうすぐ3歳になるのに、言葉を話さない弟がいる。
 集まってネットフリックスを観るはずだったのに、事件が起きます。それから、3人の関係がぎくしゃくし、すれ違い・・。
 3人の会話を描き分けるためというのもあるのでしょうが、千秋の言葉が、「やろうぜ」とか「わかんねえよ」とか男の子っぽいのが、なんともいいんですよ。私、こういうの書けないなあと思ったよ。
もちろん家族という他の登場人物もいるんだけど、彼女たち3人の心と会話で物語はできています。
 こみちワールドだったー。