『彼女たちのバックヤード』森埜こみち(講談社) 2024年02月10日 | 本の紹介 森埜こみちさんの新刊を、やっと読めました。ゆっくり読めて、よかったー! 彼女たち、そう3人の女子達。女子中学生の詩織、千秋、璃子。 仲良しなんだけど、たぶんこれまではあまり、その内面に踏み込んでいなかったんだな。 でも、あることをきっかけに、そのバックヤード。彼女たちの抱えている裏側を知ることになります。 一度も父と会ったことがなく、母と二人暮らし。 実の母と死別し、新しい母がいる。 もうすぐ3歳になるのに、言葉を話さない弟がいる。 集まってネットフリックスを観るはずだったのに、事件が起きます。それから、3人の関係がぎくしゃくし、すれ違い・・。 3人の会話を描き分けるためというのもあるのでしょうが、千秋の言葉が、「やろうぜ」とか「わかんねえよ」とか男の子っぽいのが、なんともいいんですよ。私、こういうの書けないなあと思ったよ。 もちろん家族という他の登場人物もいるんだけど、彼女たち3人の心と会話で物語はできています。 こみちワールドだったー。