雑誌『日本児童文学』2012年7、8月号は、〈特集:3・11と児童文学Ⅰ〉。自然災害と児童文学を特集しています。詩で、物語で、ノンフィクションで、評論で、すなわち言葉でこの災害をどう伝えるのか、書き手の苦悩が伝わってきます。
きのうは、〈7・16 さよなら原発10万人集会〉でした。主催者側発表17万人、警察発表7万人……、どうしてこんなに違うのでしょうか。児童文学者協会でも画家さんたちの寄せ書きの旗を持って参加しました。猛暑の中ご参加の皆様ありがとうございました。(←こう書くと、まるで自分も参加したみたいですね。すみません、おおぎやなぎは岩手です)
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7月13日。陸前高田、大船渡と行ってきました。行くたびに、これまで何度か足を運んだときの景色と重ね合わせ、そこに住む方々、亡くなられた方々に思いを馳せます。それしかできない自分にいつも後ろめたさを覚えながら。
うっそうとした北上山地を越え、車を走らせ、時にその場に立ち、その状況を目に刻みつけるだけ。 陸前高田市市民会館裏手
大船渡市はセメント工場が瓦礫の焼却をしたので、市内には一部を残しほとんどもう瓦礫はありません。陸前高田もだいぶ処理は進んでいるようですが、まだこんな状況も。瓦礫がなくなった跡のガランとしたところは草が生い茂っていました。
今回は初めて、大船渡市立博物館に足を運びました。発掘されている縄文式土器や土偶からは、豊かな人々の暮らしがあったことがわかります。鹿の角を加工して今のものと同じ形の釣り針を作り漁をしていたそうです。明治29年の大津波のときの絵、昭和35年の大津波の写真。2011年3月と重なる貴重な記録がありました。
入り組んだリアス式の海岸は美しく、大船渡ではたくさんの漁船の姿が見られました。
九州の大雨、続いています。見ていて、災害は、世界を茶色一色にしてしまうとも思いました。でも人にも自然にも、そこに色を取り戻す力があるとも感じています。
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自分にできることをできる範囲で。
それにしてもきのうは岩手も暑かったです。こんなときに限って畑の草が気になるって、たぶん心理学でなにかありそう。久しぶりにドップリ汗をかきました。