雪沓をしまひかけいやすてやうと あぶみ
を珠玉に選んでいただきました。毎月10句ほどが選ばれて、主宰の鑑賞がつけられます。上の句に対しては、(毎年春がくれば、雪用のものを仕舞う。ここでは履き続けてきた雪沓だ。でももうよれよれ。雪沓ではなく、何か他のものの比喩にも、深い決意のようにも読めて面白い)と書いていただきました。
この春、よれよれになったスノーブーツを玄関で手にしてできた句。俳句に限らずですが、読み次第で、作品が輝きを増す場合がおうおうにしてあります。まさに、この句と鑑賞がそう。長くやっていると、句の欠点を見つけるのは簡単です。でもその句がいきるような読み方をすることはなかなか難しいと思う常日頃です。
えごの花