実家の父が、ある日突然、
マイク型カラオケマシーンを購入いたしました。
おはようございます。
私は生まれてこのかた、機械とは決して深いお付き合いはせぬと決めているのに、
父さんったら、そのマイクと説明書と曲名リストを私に託すのです。
「俺の歌う曲を、ダウンロードしてくれ」と。
ダウンロードってなんですか?
ダウンロードって下り坂の事ですか?(ダウンドーロ)
父 「・・・・・・」
やりますよ、やればいいんでしょ。
ということで、まずは
ダウンロードすべく曲名(父の持ち歌)を、確認してみた。
そして、この数々の曲名を前に、
脳が勝手に「脱正月ボケ 妄想式脳内トレーニング」をし出すのです。
まず、分類をする。
「酒」パターン
・ひとり酒 ・ほろり酒 ・コップ酒 ・悲しい酒 ・涙の酒
酒を飲むと、泣いちゃう系の人が多いのかな?
世知辛い世の中ですからね、程ほどにねって。
「男」パターン
・男の履歴 ・男の劇場 ・男の人生 ・男の背中 ・男の涙
う~ん、男の様々な思いを歌うのかな?
女なんかに俺の何が解るってんだ、みたいな事かな?
その現場には、あまり居合わせたくないですね。
そして気付く。
「横浜」と「小樽」がかなりシビアなせめぎ合いをしている事を。
「横浜 おまえだけ」に対して、小樽は「おれの小樽」。
「サヨナラ横浜」ときたら、「小樽で もう一度」。
この戦い、甲乙つけがたいですね。
そして、かなりイマジネーションを掻き立てられる、
秀逸な曲名がいくつかある訳です。
「地獄花」
壮絶さだけが、強烈に伝わってきますね。
「関東春雨傘」
ある特殊なチームのチーム名という事で、いいのでしょうかね。
この人達は、おそらく全員「地獄花」も歌えます。
「ひとりのクラブ」
このクラブは、おそらくホステスさんが沢山いらっしゃる方のクラブでしょうね。
ママに恋の相談でもしに来たのかな?
でも内心、いくら?そろそろ会計いくらになっちゃってんの?ってね、
気もそぞろでしょうね。
「逢えるじゃないか またあした」
そう!明日も逢うのに、泣くなよ~ってね、そういう歌でしょうかね。
交際3か月未満のカップルを題材にした歌でしょうか、多分ね。
もう少し経つと、相談しに、行っちゃうかもしれませんね。
ひとりで、クラブにね。
「夜のサングラス」
サビの歌詞は、{なんも見えねえ} でしょうかね、きっとね。
で、結局クラブにひとりで入っちゃうのでしょうかね。
よく見えんからね。
「涙はおれがふく」
恐れ入ります。
「カサブランカ グッパイ」
お見舞いには、ユリの花は避けましょう、
と同じ道理を用いての、別れの合図なのかな?
そんな回りくどい事せずに、
口で言いなさいよって、ひとりでクラブ行った時に
ママにお説教されるのですかね。
こうして見てみると、
男と女の駆け引きは、酒をあおって涙して、
追って追われて、地獄花。
あったじゃないか、楽しい時も。
思い出、追いかけ夜の街。
ふらり立ち寄る、人情酒場、
ここでも咲きます、駆け引き舞い散る、男と女の乱れ舞い。
さぁ、歌っていただきましょう。
ということになるのですね。
さて、ダウンロードを・・・
うんこ~、母さん、まず説明書を読むのが、面倒なんだよ~。
母さんの愚痴を聞いておくれよ~。
う・ん・こー!
うんこ 「きいてますよ かーさん」
まったくさー。機械ってやつは、面倒な事言ってくるしね、
そんでね、こうでね、あーでね、そんでね・・・・
・・・・
男と女の契り雨、聞いてか聞かずか、あいあい傘。
さぁ、そろそろ歌っていただきましょう!
なんじゃ こりゃー
どれがどれやか、わからんやろー!!
これが、まさに「演歌の道」なのですね、父さん・・・