今、全国的に花火のシーズンなのでしょうね。
先日、我が家のベランダからも、
打ち上げ花火が見えたのです。
おはようございます。
花火を撮影するのは難しいそうで、
ならばと、迷う事なく一眼を首に掛け、
私は、ベランダへ飛び出した。
のんきに話しかけてくる、我が家のおじさんを制した。
遊びじゃねーんだよ、おじさん。
あたしは・・・本気なんだ。
本気なんだ!
本気でやってんだ!
高架に、大変な事故が発生か?
ほうら、見てみろ。
ようやくピントが、ご機嫌を治したようだぜ。
くる、くる、でっかく輝け!
ほうら、ねっ!
これは、夜間撮影の難しさの問題ではなく、
どうやら、手ぶれの問題のようだ。
そんな手がぶれがちな私が、
可愛らしいアイスクリーム屋さんに冒険をしに行ってきた。
店内の可愛らしさといい、
カウンター越しの可愛らしい笑顔のお姉さんといい、
そこは、夢の国のようだった。
デズニーランドばりの、夢の国。
お姉さんは、可愛らしい声で、
「どうぞ、こちらでお選びください」と、
戸惑い立ち尽くす私をいざなう。
ちょっと待ってくれ。
どれにしようか決めていないのだ。
眼が泳ぐ私に、お姉さんはすかさず、
「こちら試食の、ワイルドアマゾンです。」
と小さなスプーンを差し出した。
本来、このスプーンごと手に取って舐めればいいものを、
私は、お漬物を受け取るテイで手の甲を差し出した。
一瞬、すべてが止まる・・・
丁寧に持たせてくれたスプーンを
怯えながら舐めた私は、決意した。
こうなったら、アイスの色で選ぼう。
味の説明書きは、小さくて見えない。
私は己の老眼を悟られまいと、
裸眼でぼんやり見える、
カタカナばかりのアイスクリーム名を、
イチかバチかの当てずっぽでオーダーを始めた。
えっと、バラエテー8個パックでお願いします。
「かしこまりました。ではまず1つ目をお願いします」
ビーチメロン?エ・エスクリームを。
「はい、ピーチメローエクストリームでございますね。」
・・・・あぁぁ、読み間違えた~
2個目は、えっと、
テンテーション・・・アイスランド?
「はい、テンプテーションアイランドでございますね。」
・・・・助けて~
次は、うんと、ロンキーロードを!
「はい、ロッキーロードでございますね。」
・・・・帰りたい帰りたい帰りたい
ここまで全敗な私は、巻き返しとばかりに、
間違えようのない商品をついにオーダーする事を決めた。
この商品だけは、読まずとも分かる。
私が唯一暗記している大好きな商品だ。
ここぞとばかりに、はっきりと前を見据えて、こう注文した。
残り5個は、全部、
ジャモカ・アーモンド・ファッジをお願いします!と、どや顔で。
すると、
今までスラスラ訂正しながら復唱していたお姉さんが、
なんと、
「チャモナ・アーモンロ・パッチれほにゃいまつね。あっ。」
一瞬、すべてが止まる。
この時、私はようやく、夢から覚める事ができたのだった。
せっかく8種類選べるのに、手元には4種類。
私とお姉さんは、顔を見合わせ、
その理由を話しながら笑うのであった。
おい、おたま!
なんだ、それは?
どうしたのだ?
おたま「アイスのスだぞ」
え?