うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

一世一代の大失敗

2016年08月02日 | 日記

今日も化粧はこんな程度でいい。

5分、いや3分あれば充分だ。

 

おはようございます。

私は普段、

顔色が多少良く見える程度のファンデーションと、

薄い色のリップだけで、

それ以外、手を加える事はしない。

そんな私が、過去、一世一代の勝負メイクを経験した。

 

あれは、私がまだ整体師として勤めていた時の事。

日々、腕を上げるべく他の整体師達と切磋琢磨していた私に、

ある話が飛び込んできた。

社長に呼ばれ聞かされた話は、

雑誌の取材依頼だった。

「私を取材?もっと腕の良い先輩方を差し置いて?」

当時は整体師の世界といえば、男ばかりの縦社会だった。

「無理です。私などは無理です。」

そう強く断る私に、社長は取材の詳細を聞かせてくれた。

女性の仕事というコンセプトで、数人の様々な職種の女性を、

記事にするという事らしい。

それならばと、社長の頼みという事もあり、

私は渋々、取材を受ける事にした。

 

周囲の整体師達の耳に入るのは、あっという間だった。

「おかっぱさん、取材だって?すげーじゃん。」

と言う人も居れば、

「まさか、その日だけ、別人みたいに厚化粧してこねーだろうな?」

と、からかう人もいた。

私は、その都度、

別にそんな、凄い事じゃないし、全然、平常心だし。

仕事の取材だって聞いて、そんな厚化粧する人居ます?フフフ

と、余裕綽綽な大人の対応で答えていた。

 

そんな中、無情にも取材日は刻々と迫ってくる。

食欲はがたんと落ち、頭皮に変な汗が噴き出るようになり、

連日、ろくに夜も眠れやない。

ようやく眠っても、

記者の質問に、言葉がいちいち噛み噛みの自分という夢にうなされた。

そうなのだ、

実は、取材が決まって以来、

私は、もうガチガチに緊張した日々を送っていたのだ。

 

取材の前日の夜となり、

私は、鏡に映る自分に問うた。

「おかっぱよ、これでいいのか?」

その後、床に入っても、やはり自分の高鳴る鼓動で眠れない。

緊張のあまり、過活動膀胱は更に過活動だ。

 

そうこうしている間に、もう当日朝になってしまった。

連日の寝不足と継続する緊張のせいか、

私の顔は、恐ろしい程むくんでいた。

「こんな日に限って、これはねーだろー!」

その衝撃のあまり、

私の中の、張りつめていた何かの糸が、プチンと切れた。

 

別に、ぱっちりした眼にしたい訳じゃねーけど、一応・・・

この、しょぼい眼を

 

こうしてやったわい!  (再現画像)

 

 別に見栄を張りたい訳じゃねーけど、一応・・・

この、低い鼻に   

 

ノーズシャドウを、お見舞いしてやったわい!  (再現画像)

 

ここで一気に、奥ゆかしさを演出するべく、なぜか・・・

口紅は、無し!  (再現画像)

 

どうだー!まいったかー!!  (忠実に再現した画像)

 

こうして、普段の自分を1000パーセント持ち上げた私は、

勇んで職場へ向かった。

職場の人々は、1000パーセントの私を見て、

全員、うつむいて肩を震わせた。無言だった。

 

 

おい、おたま!

この顔、見てー!

 

 

1000パーセントのおばちゃんだぞ!

 

どう?きれい?私、きれい?

おたま「・・・・・」

 

 

おたま「きもちわるっ!」

なんだとぉ!

ところで、取材はどうなったのかと心配なさる方も居られるでしょうが、

そこは、ご安心を。

「おかっぱさんは、この仕事を通して、

今どのような夢を抱いていらっしゃいますか?」と記者に問われ、

言ってやりました、はっきりと。

「私の夢は、2度目の結婚です!」

おたま「・・・・」

うん、そうそう。おたま、上手いぞ。

取材に来た人達、皆そういう顔してたわい!