うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

母さんときくは、ちょっと似ている

2017年02月25日 | きくの事

昔は、強くて怖かった母さんが、

最近は、喧嘩すると、すぐ弱気になって、

「お前に、わしの気持ちなんて、分からんのや」

なんて、小さな声で言う。

 

おはようございます。

そんな母さんに、私は大きな声で、ピシャンと言ってやったんだ。

「なーに言ってんだ。

母さんみたいな、じゃじゃ馬で破天荒なド天然こそ、

私の事なんて、分からんだろーが!」ってね。

そのまま、勝ち誇ったような顔で、実家を後にしてやったんだ。

 

私が小さい頃、いじめられてた事を、母さんは知ってるか?

泥だらけで、家に帰った時、母さんは居なかった。

パチンコ屋でフィーバーしてたんだ。

ヒャッヒャ言いながらフィーバーだ。

持ち帰ってきた景品は、ポテトチップス、うすしお味だ。

ちがう、母さん!

私の好きなのは、コンソメパンチ味だ!

 

私が、酷い風邪を引いた時の事、母さんは覚えてるか?

母さんは、寝起きで不機嫌なまま、

「病院、行ってこい」とだけ言って、二度寝した。

え?独りで?

私、9歳だけれども?

 

私が、子供会のスキー合宿に行った時の事、思い出してよ。

ペラッペラの黄色いカッパを持たせてくれたよな。

中は、普通にジャージだった。

首に巻いたタオルで、かろうじて生き延びたよ。

母さん、私、雪山が怖い!

 

私が、実はグレてた事、気付いてたか?

17歳の頃、派手な格好で朝帰りして帰って来たら、母さんは、

「お前は、横道に反れる可能性あるで、わし、眼を光らせとるんや」

と言った。

母さん?この姿を見てよ。

こんなデーハーなミニスカート履いて朝帰りする17歳は、

もうすっかり、反れてます。

右に反れて、そろそろ左にも行ってみよっかなっていう段階だ、

むしろ、もう手遅れだよ、母さん。

 

これじゃ埒が明かないと思って、私は早めに、お嫁に行ったんだ。

ある日、具合が悪くって、

それでも、一日中、姑さんに叱られながら、

蒼い顔して用事を済ませ、布団に倒れ込んだ夜、

初めて、母さんが恋しくなって泣いた事を、

母さんは知らない。

母さんだったら、気付いてくれるのにって、

そう思って、泣いたんだっけ。

母さんなら、分かってくれるのにってっさ・・・

 

きくさん、あんたも弱くなったよな

いっちょ、やるか?

 

なんだい?

ぜんぜん、痛くないぞ。

 

まだまだ

 

ほれ、どや?

 

もっと、やるか?

 

もう?

もう終わりなのか?

 

きく「婆さんに、謝れよ。」

なーに、

明日になれば、知らん振りして、笑っているのさ、母さんは。

 

きく「スキありー!」

うっわ、やられたー。

 

明日も、遊ぼうな。