うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

放っておかないで

2019年02月01日 | おたまの事

朝、実家に行くと、

どこかから子供の泣き声が聞こえた。

私には、耳に入ってくるだけだったが、

母さんは、寒いのに窓を開けて、

その泣き声を注意深く聞いていた。

 

おはようございます。

しばらくすると、泣いていたはずの子供の笑い声が聞こえてきて、

母さんは、安心したように窓を閉めた。

そして、やっと自分のご飯を食べ始めようとするから、

私は、「母さん?入れ歯、入れんと食べれんぞ~」と笑った。

よく、総入れ歯を入れ忘れたまま、ご飯を食べようとする老人が、

小さな子供の泣き声は、放っておけないのかと思い、私は感服した。

 

その後、出勤して仕事をしていると、

隣のデスクの熟女さんが、なにやらチラシを見ながら聞いてきた。

「ねえ、錦織健というオペラ歌手、知ってる?」と。

私は、はいはい、あれね!と思い、

千の風になってという有名な曲を歌い始めた。

「わたしが~ おばさんに~なぁぁぁって~」と。

ここまでを、かなり大きな声で、歌い上げた直後、

一旦、時が止まった。

 

そして、熟女は、はっと気づいた。

「やだも~、もうやだ~。

それは森高千里の私がおばさんになってもぉ~でしょ~?やだ~」

熟女はそう嘆いて、デスクに突っ伏し、しばらく泣いていた。

泣くほど、笑っていた。

私も突っ伏そうかと思った瞬間、

「千の風は、秋川雅史ね」と社長に指摘され、

突っ伏す機会を失い、私は天を仰いで泣いた。

涙を流しながら、笑った。

 

しかし、これで良かったんだと思う。

あのまま放っておかれたら、間違いに気づかす、

きっと私は、この生涯で、あと何度かは、

「わたしが~ おばさんに~ なぁぁぁって~」と

千の風になっての旋律に乗せて歌う事になっただろうから。

よろしければ、皆さんも歌ってみて欲しい。

全く違和感ないから。

 

そんな我が家にも、放っておけないヤツがいる。

こんな格好で寝ていたら、放っておけない。

「どうしたの?」と聞くしかない。

おたまは、他の猫より、うんと運動神経が鈍い。

可笑しな言い方だが、走り方もヘタクソだ。

ジャンプもヘタクソ、横っ飛びに至ってはできない。

食べ方も下手だし、甘え方もヘタクソだ。

猫のくせに、小さな音は聞こえない。

だからって、大きな声で呼ぶと、逃げて行っちゃうんだもんな。

そのくせ、こんな顔で、私の前に立つもんだから、

さすがに、放っておけないよな

 

おたま「おばちゃん、おらを触るなよ~」

とか言っちゃって~

 

おたま「や~め~ろ~、むーーーん」

ほら~、気持ちよくて、むーんってなっとるやん。

お前ったら~、もうやだ~やだも~

放っておけんやないかーーーい!