チャー坊を実家に保護して、
今日で20日目になる。
おはようございます。
出会ってからは、2か月が過ぎた。
たった2か月間のことなのかと、我ながら驚く。
それくらい、長く感じる。
そしてようやく、
ここ最近、チャー坊の本来の姿が見られるようになった気がする。
君、こんな可愛らしい顔してんだね。
出会った頃は、
目の焦点も合っておらず、まるで空っぽに見えた。
猫の姿をした、空っぽ。
腹の中も空っぽだろうに、腹だけが異様に膨らんでいて、
それが、首を傾げたまま変な歩き方して寄ってくるもんだから、
こう言っちゃなんだが、不気味にさえ思えて、
触ることを躊躇った。
「うわぁぁぁ」
としか言えなかった。
今更、あの頃から、もうかなり具合が悪かったんだなっと気付く。
あの日から私は、
チャー坊が可哀想と思わなくなるまで動くと決めた。
頭ん中はフル回転しっぱなしで、気付けば泣いてて、
絵に描いたような『半べそで七転八倒』をしていた。
たった数日間前の過去が、既にバカバカしくって笑っちゃうくらい、
自分の本末転倒ぶりは凄まじかった。
その後始末というべきか、今日は不動産屋さんに行く。
実家に保護しても、可哀想がなかなか消えなくて、
「やっぱ、こんな飲んだくれとボケ老人の家じゃ可哀想だ!」
と思い立ち、動いた。
アパートを一室、借りるという手段に出たのだ。
考えてみれば、たった20日間だ。
もう少し粘り強く、馴染んでいく経過を見るべきだし、
実際、チャー坊は体調が整ってきて、なんだか可哀想に見えなくなってきた。
飲んだくれとボケ老人とも、チャー坊ならやっていける気がして来た。
家族になるんだもん。
良いことばっかじゃない。
飼い猫になるってことは、人とどう付き合っていくか、どう乗り越えるか、
いろんなことを経験して、絆を深めていくものだ。
今のチャー坊になら、「君も頑張れ」と言える。
ここ、2~3日でそう思えた。
なのに今日、
正式にアパートの契約をすることになっているだなんて、
もうほんと、呆れちゃう。
しかも、私は借りようとしているアパートが見つけられない。
近所にあることは間違いないんだ。
歩いて8分、車で3分なんだ。
なのに、今だにどこなのか、見つけられないでいる。
私にとっては、もはや『幻のアパートメント』。
そこを契約します。
万が一、実家では難しい、危ないっと判断したら、
すぐチャー坊を避難させられるように、
やっぱり、しばらく確保はしておくべきだろうか?
家賃も距離も、これ以上の物件は、まずないだろうし。
ん~、悩ましい。
幻のアパートメントに大出費・・・悩ましい。
とりあえず、
節約して、真面目に働いて、おじさんの貯金をねつらいながら、
頑張てみようかしらん。
おや?
おたまも、無駄に頑張っているのだな?
おたま「たれ、おらの雄姿をみるだ!」
おたま「どうだ?」
たれ蔵「・・・。」