今日は、雨天の予報だ。
雨の休日だ。
おはようございます。
最近のかずこさんは、大人しい。
ちょっと前までは、一日中興奮してしゃべり続けていたのに、
今じゃ、聞き取りづらいくらい、小さな声だ。
あんなに出掛けたがっていたのに、
最近は雨でなくても、出掛けることも躊躇っている様子だ。
体重も、2キロ減った。
大好きな天ぷらうどんなら、いつどんな時だって完食できていたのに、
今は残してしまう。
「母さん、どうした?」
そう問いかけても、答えは帰ってこない。
チンプンカンプンな言葉が返ってくるだけだ。
仏頂面でブツブツと謎の呪文を唱えているみたいだ。
とはいえ腕の怪我は、かなり回復してきている。
だけど、それは皮肉にも、包帯を引き剥がす元気が無いおかげだ。
認知症のかずこさんは、怪我をしたことなんて、とっくに忘れているどころか、
定期的に医師に診せ、その病院の玄関を出た辺りで、なにもかも忘れてしまう。
その代わりに、腕が痛むのは、巻かれた包帯のせいだと思い込んで、
「なんや、これは!」
と興奮して、すぐ引っぺがしてしまう。
私は、
「こうなったら、知恵比べだ」
と奮い立ち、サポーターにベタベタと文字を張り付けていた。
これでもダメ、アレでもダメと挫折した挙句、
かずこさんのサポーターは、キラキラしたアクセサリーみたいになっていた。
これが大成功だった。
かずこさんは、キラキラしたサポーターを
誰かに見せびらかしたいとさえ思っているようだった。
それくらい、かずこご自慢のサポーターとなった。
今、私の手元には、数種類のキラキラしたシールがある。
さて、今日はどんなシールを貼ってやろう?
引っぺがされないようにと貼っていたキラキラシールのはずが、
最近はかずこさんの元気が出ますようにと願いながら貼るようになった。
腕にシールを貼り、その次は肩を揉んで、
最後にかずこさんのおでこに手を当てる。
そして、チンプンカンプンな呪文を唱えているかずこさんと同じように、
私は小さな声で呪文を唱える。
これが、私とかずこさんの最近の朝のルーティーンだ。
私の呪文は、これがまた謎だ。
かずこさんの呪文以上に、チンプンカンプンになる。
だって、大人しいのは非常に助かる。
けれど、暴れないかずこなんてつまんないし、
笑わないかずこは、もっとつまんない。
それらを集約した呪文は、もはや我ながら何を言っているのか、
さっぱり分からない内容となる訳だ。
まったく、私達はチンプンカンプンな母娘だ。
我が家にも、チンプンカンプンな2匹がいる。
あやさん?
のん太が何やら企んでおるぞ。
ほら、あやの隙を狙ってるぞ。
ちびっ子チンピラ、飛び掛かってくる気満々だぞ?
あやさん、どうするの?
あや「うん、のんちゃん可愛い」
いやいや、そんなこと聞いてないし。
なぜか、のん太にのみ甘すぎる、我が家のあやは、
通常・・・
ちょっと寄っただけのおたまを
こうします!
ちなみに、これがたれ蔵でも、こうします!
のん太以外、こうします!!