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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

宝塚月組「Me&My Girl」Bパターン

2013-05-18 06:15:46 | TAKARAZUKA
2013年5月13日(月)、月組の「ミ―&マイガール」を観るために大阪は梅田芸術劇場に日帰りで行って参りました



月組のTOPコンビ、キラキラと可愛らしい龍真咲くんと、スラリとしたオリーブみたいな体型のダンサーで、ファニーフェイスの親しみやすい可愛らしさが身上の愛希れいかちゃん。
この2人に、男性版マイフェアレディ、下町のカップルが伝統ある公爵家の跡取りとして認められるまでのひと騒動を明るく描いたMUSICAL、Me&MyGirlはぴったりでしょう!
なのと、なんといってもご贔屓の美弥るりかちゃんが、婚約者がいながら、跡取りのビルに迫るちゃっかりとした貴族の令嬢ジャクリーンことジャッキー役を役変わりで演じる・・・という企画にいてもたってもいられず・・・。
誰よりもリアル少女マンガのヒロイン顔なのにもかかわらず、普段はバリバリ男役として低い声を武器にキザっている彼女が、女役として、その美貌をどう見せるのか・・・これは見ないわけにはいきませんよね
この貴族の若者カップル、気が強くて積極的、ちゃっかりとした現代っ子レディーのジャッキーと、そんな彼女にぞっこんのおっとりしたおぼっちゃまジェラルドを、星から異動して今や3番手格?で活躍の美弥さんと、今回月組に初お目見え(いえ、新人時代になんと「エリザベート」のタイトルロールに大抜擢で特別出演したことアリ)の宙組の凪七瑠海さんが役変わりで演じる、という企画にまんまと乗せられて・・・^^;
TOP2人が揃って出演なのになんと東京では上演しないので、仕方なく・・・(いそいそ)。


月組
ミュージカル『ME AND MY GIRL』
公演期間:2013年5月4日(土)~5月20日(月)
Book and Lyrics by L.ARTHUR ROSE and DOUGLAS FURBER
Music by NOEL GAY
Book revised by STEPHEN FRY
Contributions to revisions by MIKE OCKRENT
作詞・脚本/L・アーサー・ローズ&ダグラス・ファーバー
作曲/ノエル・ゲイ   
改訂/スティーブン・フライ
改訂協力/マイク・オクレント
脚色/小原弘稔
脚色・演出/三木章雄

《主な配役》
ウィリアム・スナイブスン(ビル) 龍 真咲
サリー・スミス 愛希 れいか
*~*~*
ジョン・トレメイン卿      越乃 リュウ
ディーン・マリア公爵夫人  憧花 ゆりの
☆弁護士セドリック・パーチェスター/★執事チャールズ・ヘザーセット  星条 海斗
☆チャールズ・ヘザーセット/★セドリック・パーチェスター         沙央 くらま
☆ジャクリーン・カーストン(ジャッキー)/★ジェラルド・ボリングボーク 凪七 瑠海
☆ジェラルド・ボリングボーク/★ジャクリーン・カーストン(ジャッキー) 美弥 るりか
バターズビー夫人 萌花 ゆりあ
バターズビー卿 紫門 ゆりや
ジャスパー卿 綾月 せり

☆はAパターン、★はBパターン

1幕終わりのランベスタイム、客席降りでチャピちゃん、みやちゃん、萌花ゆりあちゃんが近くを・・・

まずはお目当てのみやちゃんジャッキー。
可愛過ぎです!女の子としてのスタイルも良いしコロコロ変わる表情も軽やかな身のこなしもチャーミング
声が誰よりも低くて驚きましたが・・・@@
でも、ジャッキーはもともと男役が演じる役設定なので、ちょっとアクの強さを出すためにもその声の存在感が、押し出しの強さを演出していて次第に気にならないどころか、効果的に思えてきました^^
衣装も、冒頭のピンクのシンプルワンピから、ビルを色仕掛けで誘惑する場面の水色のナイトガウン、2幕最初のグリーンのプリントの爽やかな白いひらひらワンピース、オレンジのイブニングドレス、花嫁衣装まで、どの衣装もバッチリお似合い。
誘惑場面、強引で積極的ながらも、軽やかでひらひらした蝶々のような存在感と、部屋に入ってきて唖然とするジェラルドとサリーを前にしても悪びれずシャラッとしているところも上品な貴族の娘の範疇を逸脱することなく、華やかで陽性な妖精さん
見た目はどの娘役よりも可愛くて美人さん。背の高さも、ちょうど、娘役の中ではスラリとしてスタイル良し、に見えて大きすぎず、良い感じでした。



大人枠はジョン卿の越乃組長、マリア役の憧花副組長、執事ヘザーセットのマギーさんこと星条さんが上手くて存在感もバッチリ!
特に星条さんは白髪がすっと入ったグレーヘア―が美しく、控えている執事役ながら、その場にいるだけで場面が華やぐ感じがなんともスターさんらしくて・・・。バーチェスター役では随分とはじけて思い切った演技だったらしく、そちらも観たかったなと思いました。
・・・というより、ジョン卿、今こそいかがでしょう?越乃組長の余裕の色気と安定感ももちろん良かったのですが、星条さんのジョン卿は更に現役感があって良いのでは・・と思いました。
マリア役の憧花さんは凛とした中に繊細な強さと正義感、高飛車な物言いの中に芽生えてきたビルへの肉親としての愛情など、役に必要なものがしっかりと表現できていて素晴らしい。
今回、女性の役どころ3役(サリ―、マリア、ジャッキー)が本当にハマり役だったことが作品としての完成度を上げていた・・・と思います。

狂言回しのような弁護士バーチェスターは組替えで雪組から来たコマ(沙央くらま)くん。彼女らしく緩急自在にチャーミングにソツなく演じていましたが、ちょっと線が細いかな…と。これから組に馴染んできたらまた違ってくるのかも?

カチャ(凪七)ジェラルドは歌えているけど存在感としては普通?と一幕では思いましたが、2幕最初、ジャッキー&ジェラルドがお芝居が始まる前に下手中央出入り口から登場、上手下手通路に分かれて缶バッジを配りながら舞台へ・・・というイベントがあり、ちょうど千秋楽を終えて揃って観劇していた上手サブセン10列目辺りバウ組の下級生たちをいじろうと、みやるりジャッキーが「ジェラルド~!」と声をかけるも、バッジ配りに集中して気付かぬジェラルド。照明が落ち、「もうっ、あなたが気付かないから暗くなっちゃったじゃない!」と気の強いジャッキーさながらにみやちゃんがプンスカすると、「君、可愛いんだからゆるしてよv」とまさかのチャラ男返し!
素で照れるみやるりちゃんが可愛かったのですけどそれ以上にそう言えば、凪七さんと言えば、「仮面のロマネスク」中日公演の従者アゾランのちゃっかりとしたプレイボーイっぷりがピッタリだったっけ・・・と思い起こさせるものがありました^^

バウ組の下級生、ちょうど入場時にバッチリ見える席だったのですが、星宙と違って誰もわからないのが残念><

まさきさん(龍)のビルはリアル子供で、悪ふざけや下品な行動も、下層階級だから・・・というよりも、まだ子供だから、というふうに見える新しい解釈。サリ―への一途さも、子供の純粋さを持つ魂だからこそ、という感じ。
だんだんと教育の成果が観られる流れも、子供が青年に・・・という感じで、リアル子育てを通してマリア叔母に愛情が芽生えるのもさもありなんと思わせる、これはこれで、なかなか説得力のある、彼女自身のキャラクターを活かしたビルの役作りだと思いました。

チャピちゃん(愛希)のサリーは当たり役
パブでしっとりと歌う歌、とても上手で驚きました。彼女がサリ―として歌う歌は心に響きますね。
明るくしっかりしているけれど、女の子だから男の子よりもかしこくて、周りや状況が良く見えている。
ヘンに被害者ぶらずに、でもビルのためを思って、自分のなすべきことをしようと、勇気を出している姿がなんとも健気。共感を誘う、ジョン卿が応援したくなるのも良く分かるサリ―です。

主だった役がこのくらいで、下級生たちには目立った役がないのですが、その分あちこちでバイト?している姿を見つけるのも組ファンの楽しみでしょうね。
宇月颯くんクラスでも、役名はランべスの街角のフルーツ売り・・・ですものね。
その分群舞ではやはり目立っていましたが^^
個人的には、月組でお気に入りの紫門ゆりやくん(「アリスの恋人」のキザな帽子屋さん以来気になっています^^)とお人形顔のダンサー萌花ゆりあちゃんが夫婦役でお屋敷メンバーに入っていること^^
お屋敷メンバーの並びが美しくて観ているだけで楽しいデス

ラスト、3組の結婚式で3人のウエディングドレス姿・・・というHAPPY END.
そこでも客席降りがあり、わたくし側はまさきちゃん先頭にチャピちゃん、みやちゃん、カチャ、ゆりあちゃん…と理想的な流れで…今回客席降りがあると聞いて、ねばって1階席でそこそこの場所を確保して正解でした!

フィナーレショーも華やかで、3人の若手男役のダンスでセンター宇月くん、サイド紫門ゆりやくん、煌月爽矢ちゃん。
本編では本当にしどころのないお役でしたので、こういう場面があるとホッとしますね。

デュエットダンスの前に、カチャ(凪七)るり(美弥)を含む3組のデュエットダンスもあり、ここでは、久しぶりにみるカチャのきれいなエスコートとみやちゃんのいい表情に集中…。
宙組の頃から、凪七瑠海さんのダンスが大好きなんですよね・・・。
小顔で手足が長くてすらりとしていて、動きが優美で感情表現も良くて、バレリ―ナとしても大成したのではないかと・・・宙組で群舞のシーンがあると、たいてい凪七さんか蒼羽りくちゃんかを観るようにしていたので(そうすると正確な振付がわかるという^^;)・・貴重なダンサーが1人いなくなって残念ですがこれからは月で!

主役二人のデュエットダンスは想像通り、愛希れいかちゃんが大活躍で、盛りあがりました。
エトワールは花陽みらちゃん。
本編で出番がなさすぎたので、こういう使われ方は嬉しいですね^^


さてさて、今回の遠征の目的のひとつでもあったトークショー

メンバーはお屋敷の3カップル(紫門ゆりや&萌花ゆりあ、凪七瑠海&美弥るりか、組長&副組長)プラス耳の遠い老人役の綾月せりさん。コマちゃん(沙央くらま)がかみまくりながら(笑)司会をしてました。
みやちゃんはどのドレスもお似合いでしたが、トークショーでは最後の場面のウェディングドレス^^
役作りについての質問で、声が低いのでニューハーフにならないように気をつけたと笑いをとっていましたが、マリア役の憧花さんが、三木先生がみやジャッキーをお気に入りで「小悪魔ちゃん、小悪魔ちゃん」って呼んでいらして…と脇から口添えされ、コマちゃんがおや、ジェラシーですか?とまぜっ返したり^^
色々可愛かったです。
カチャはジェラルドの役作りについて、トークショーでも、やり過ぎるとちょっと…な人になってしまうので周りをよく見てバランスを考えながら演じているそうです。

楽屋でもファンにもらった2人の写真がハートのフレームに入ったものを表札?にしていてラブラブだとか。
組長さんからも、2人でしゃべっているとほんわかとした雰囲気…などと補足して頂き。
もともと愛でていた2人が仲良く暮らしている?かと思うと月組もまた楽しいです

全体に、カップル主体のメンバーである、ということもあり、皆さんご自分の相手役について愛情表現たっぷりのゆるゆるトークで・・・。
聴いている方は楽しいのですが、さくさく進まないので進行役の沙央さんは大変だったご様子で、「お時間がおしてますので・・・」と何度か注意を喚起していらっしゃいました^^;
たっぷり30分、舞台の余韻を引きずる甘いト―クで楽しいひとときでした。

さて、明日20日はもう千秋楽なのですよね!
東京でも上演してくれれば、2パターン制覇はもちろん、通いましたのに・・・・と残念ですが、片方だけでも観られて良かったです