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イングリッシュナショナルバレエ「海賊」

2017-07-15 07:40:04 | BALLET
2017年7月14日(金)18:30~
東京文化会館大ホールにて
イングリッシュ・ナショナル・バレエ
2017年日本公演

「海賊」プロローグ付全3幕
復元振付:アンナ=マリー・ホームズ(マリウス・プティパ、コンスタンチン・セルゲイエフに基づく)
音楽:アドルフ・アダン、チェーザレ・プーニ、レオ・ドリーブ、リッカルド・ドリゴ、ピョートル・ゲオルギエヴィチ・オリデンブルクスキー、ルドヴィク・ミンクス、ユーリー・ゲルバー、ボリス・フィチンゴフ=シェーリ、アルバート・ザベル、J.ジビン
編纂:ラース・ペイン、ギャヴィン・サザーランド
台本:ジュール=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュ、ジョセフ・マジリエに基づくアンナ=マリー・ホームズ版
原作:バイロン『海賊』(1814)
装置・衣裳:ボブ・リングウッド
照明:ニール・オースティン

◆配役◆

メドーラ:タマラ・ロホ
コンラッド:イサック・エルナンデス
ギュルナーラ:ローレッタ・サマースケールズ
ランケデム:ブルックリン・マック
アリ:セザール・コラレス
ビルバント:ヨナ・アコスタ
パシャ:マイケル・コールマン

第1幕 市場(バザール)

パシャの従者:シュヴェル・ディノット
村人の長:アデラ・ラミレス
オダリスク:金原里奈、アリソン・マクウィニー、カーチャ・ハニュコワ
海賊たち、ランケデムの従者たち、村人たち、
奴隷たち、パシャの妻たち、守衛たち、商人たち:他、イングリッシュ・ナショナル・バレエ

第2幕 海賊が潜む洞窟

パ・ダクシオン:タマラ・ロホ、イサック・エルナンデス、セザール・コラレス
海賊たちと奴隷たち:他、イングリッシュ・ナショナル・バレエ

第3幕 パシャの宮殿

踊る花園:タマラ・ロホ、ローレッタ・サマースケールズ
薔薇:クリスタル・コスタ、アンジュリー・ハドソン、アリソン・マクウィニー、康 千里
花のソリストたち:ジア・チャン、ジャネット・カカレカ、ユナ・チェ、ティファニー・へドマン
海賊たち、ランケデムの従者たち、村人たち、
奴隷たち、パシャの妻たち、守衛たち、花たち:他、イングリッシュ・ナショナル・バレエ

指揮:ギャヴィン・サザーランド
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


◆上演時間◆

第1幕:18:30-19:15
【休憩20分】
第2幕:19:35-20:05
【休憩20分】
第3幕:20:25-20:55

「コッペリア」で開幕、タマラ・ロホ率いるイングリッシュナショナルバレエ(旧サドラーズウェルズ)の
「海賊」初日に行ってまいりました。

多国籍のイングリッシュナショナルバレエにぴったりのエキゾチックで豪華な美術・衣装で
スペクタクルなストーリー、そしてアリ役のコラレス以外、コンラッドの腹心ビルバント役までがヨナ・アコスタとプリンシパルで固めた盤石の配役にふさわしい、テクニック面でも非常に安定・充実した見ごたえのある舞台でした。

特筆すべきは終演後、
主役メドーラの衣装でカーテンコールに応えていたタマラがセンターにいない・・・?と思ったら黒のロングドレスにハーフアップの盛髪にヘアアレンジも変えての登場。
これは、主役タマラから、芸術監督タマラとしてのご挨拶があるのだな、初日だしと通訳らしき女性を伴っていることから身を乗り出していたのですが、なんと!
この場で、一人ソリストながらもプリンシパルと言ってもいい素晴らしいアリとしての演技をみせてくれたセザール・コラレスの昇進を告げる場となり、会場はスタンディングオベーションで、この華々しい舞台を締めくくる昇進劇を寿ぎました。

バレエを他の芸術分野とは違う伝統的な部分も大切にしながら、現代のバレエファンが楽しめて、英国ならではのナラティブなストーリー性も大切にしたレパートリー。
そして御本人もテクニシャンとして知られている通り、実力派のダンサーを国籍を問わず見極めて揃えるという非常にヴィジョンのはっきりした新生ENB、これからも楽しみなバレエ団です。


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