maria-pon

お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

谷中散歩③

2007-04-16 00:44:11 | きもの
TeaTimeの後は、谷中散策&Poniaに戻って2本目の帯買い。

路地をそぞろ歩くキモノ女子3名。
それぞれの帯姿です。

前を行く左kinakoさん、右ポンチ姐さん、
いい感じでしたのでついパチリ

シワをチェックしていただいてから撮影に臨んだ(笑)万全の後姿です。
今日は心して一つ一つの動作のたびにシワを脇に寄せ、おはしょりはひっぱり、衣紋もいつもよりぬき加減で臨みましたが如何でしょう?

根津から銀座へ・・・。
MATSUYAで16日まで開催のきもの市に、好きな原宿のKosodeさんが出品されていると伺ってお邪魔しました。
先にポンチ姐さんが、お求めになったと伺っていた着尺「昼の海」を見ましたら、白とライトグレーの横段波文様でゼブラ柄のようにも見え、とてもモダン。
ちょうどスタッフの方がお着物に仕立てたものをお召しでイメージがつかみ易かったことと、ポンチ姐さんがあまりあわなかったとおっしゃる「夜の海」が似合いそう!と直感的にピンときたので、とりあえず反物を買っておきました。「昼の海」とは色違いで、紺とブルーグレーの配色で、ありがちな藍の着物とは一線を画したモダンテイストのお着物になりそう・・・と惹かれて。
まずは単衣に仕立てるか、最初から袷にするか・・・・。暫く悩みますわ

収穫の多い一日でした
ginzaからは、お仕事帰りのいそじんさんにもご参加いただけ、夕刻のカクテルタイム!
キモノ話もたくさ~んしましたし
お付き合いいただきました皆様、どうもありがとうございました!
次は「新緑の会」でしょうか?


谷中散歩②

2007-04-15 23:58:29 | きもの
Poniaの後は、らふさんお奨めの、古い民家をそのまま使った一軒家のティーサロン、「Pekoe(ペコー)」
中庭にお花が咲き乱れ、店内の家具は古い洋館調。なつかしのアンティークミシンも片隅にあり、なんともリラックスできる谷中らしいお茶どころです。


アールグレーの紅茶はポットサービス。自家製のチョコレートケーキも美味しかったです



左は、今の季節らしい爽やかな青緑のチェックの片貝木綿のお着物に目黒の池田でお求めの帯にアンモナイトの意匠の茶色の帯止めがシックなkinakoさん。右は夜のご予定のため、今日はお洋服・・・とても女性らしい素敵なカジュアルスタイルがお似合いのmiwaさんです。



左はポンチ姐さん。なんと、2月のPoniaのHPのTOPページで紹介されていたコーディネートをフルでお買い上げ!淡いグレーに黒の水玉のバランスが良いお召しに黒赤のシンプルな織のウール帯、ストールを帯揚げにされていますが、これがまた、黒地に白水玉に原色の花柄(?)がチラチラ見えてとてもお洒落。半襟はちやさんのところでお求めのシャンパン色でお顔映りが良く、白地に黒のピンドットの足袋とともに、姐さんの細やかなコーディネートセンスも加味されて大変お似合いでした!

わたくしは、Kさんで求めました小さな朱のブロック柄がグラデになったクリーム地の小紋、帯はヤフオクで一目惚れクリックの桜ピンクに深い赤ベース、マーガレットと白百合が連なった博多帯のような一重の洒落袋です。半分に折ってそれぞれの面を楽しめる趣向のようですが、このところの皆様からのアドバイスに従い、3対1位に見せ部分を大きく不均等に折って前幅にしています。帯締めは赤黒チェック、帯止めはセンターにピンク、黒白のマーキスカットのスワロフスキーのヴィンテージもののマーガレットブローチを。帯揚げはモコモコしたクリーム色の端切れを使用。半襟は幅広のピンクの綿レースで、乙女でポニアなコーディネートのつもりです。

Pekoeのエントランスで・・・。
Poniaのショッピングバッグはオレンジで今日の赤系の組み合わせに溶け込んでいますね



谷中散歩

2007-04-15 23:24:54 | きもの
風の強い青空のきれいな春の休日。
今日は、MINXのお着物仲間とともに、谷中散歩と洒落込みました


写真の右の窓をご覧くださいませ。2匹の白い美猫が窓辺でくつろいでいる様子が見えませんか?
こんな、下町ながらも和む光景が見られる、お茶もアンティークショッピングもお散歩も楽しめる街、それが谷中です。

今回のお目当てはアンティーク着物屋さんの雄、Ponia-pon.
店長のらふさんの、鋭い人間観察眼、的確なアドヴァイス、ちょっと毒のあるハイ・インパクトな個性あるコーディネート、アンティーク着物への愛と知識には定評があり、若くてカワイイキモノ姫たちから、POPなチェック着物と花唐草の帯に目のないいそじんさん、都会的な着姿を目標に厳選10枚のBEST着物買いのための下見をされているkinakoさん、伝統芸能通で月のうち3分の一ははんなり上品なお着物姿ですごされるポンチ姐さん、そして、蕗谷虹児の叙情画の怜悧な女性の着物姿に憧れるわたくしまで、意外(笑)とファン層の広いお店です。

昨日、入荷があったとの情報をHPで得て、張り切って出かけたのですが、予想以上の収穫でございました



カッコよくないですか~?
深い朱色に黒薔薇が華麗なのです。。。
これは名古屋帯なのですが、前の持ち主さんがなぜか帯を接いで一巻き目に前柄が来るように改造してしまわれたので柄が出ないのです・・・。これはお直しに出して付帯に作り直すつもりです。



これは2本目。黒繻子のとても状態の良い帯です。黒繻子の帯は1920年代から30年代に作られたものが多く、黒地はコーディネートしやすいので、大抵はスレテいたり、かなりご愛用なさったのね・・・というお疲れ気味の帯が多いのですが、ほとんど新品かと思うほどの状態。デフォルメされたツバキはすべて刺繍。垂にも葉っぱがあって前柄もツバキでかわいい。
当時は、良く女学校で皆一斉に課題で刺繍の帯を作らされたとかで、これはそういう女学生さんがまじめに刺したものかもしれませんね、とのこと。まじめな女学生さんだったようで几帳面な針目に好感が持てます。色もサーモンピンクにミントグリーンできれいです。






ポリーナ・セミオノワ「白鳥の湖」②

2007-04-12 04:19:57 | BALLET


今回のポリーナのオディールは、やはり圧巻。
手足の長いダンサーはアダージョは得意でもスピーディで小回りの利く踊りとなると得てして不得手なことが多いのだが、彼女は切れの良い、野生的ともいえるシャープな踊りと蟲惑的で自らの魅力に絶大なる自信を持った女性として登場。
王子にたいして駆け引きをする、というよりは、もう、魅力で圧倒する感じです。



対する王子は、同じオデットが、恋にもっとスパイシーなものを求めているんだな、と解釈(フリーデマンのインタビューより)し、喜んでそのオデット(と思っているがオディール)を迎える。

騙された!となり、ロットバルト、オディール、スペインチームが姿をくらまし、宮殿が騒然とする中、眩暈を起こして倒れこむでも悲嘆にくれるでもない、若き王子はオデットのいる湖に駆けて行きます。

そして4幕。
涙のオデットに許しを請うのもそこそこに、ロットバルトと存分に戦う王子。ここも、戦いというよりは、オデットとの愛のビームでロットバルトが勝手に弱っていく、戦闘向きでない王子バージョンなどを見慣れた目には、元気に戦う王子は新鮮。
うーん、一幕で花の宮廷乙女に囲まれてウキウキしていた王子に違和感を持ったものの、これはこれで二十歳のジークフリートの役作りとしてはアリなのでは。

最後、呪いが解けたと喜ぶオデットと2人で朝日を浴びるラストはなんとも清々しい。
こういうハッピーエンドも若い2人に相応しい・・・そんな白鳥ではありました。



ポリーナ・セミオノワ「白鳥の湖」①

2007-04-12 03:35:15 | BALLET
10日の火曜日のソワレ、東京文化会館で、ポリーナ・セミオノワとフリーデマン・フォーゲルを東京バレエ団に迎えた「白鳥の湖」イワノフ版、全4幕をみて参りました。



昨年8月の世界バレエ・フェスティバルで「黒鳥のパ・ド・ドゥ」を踊って注目を集めたポリーナ。モスクワのボリショイバレエ学校時代に、訪れた世界的ダンサー、ウラジーミル・マラーホフの目にとまり、そのまま彼のバレエ団に。
「僕のプリンセス」とマラーホフが言うとおり、秘蔵っ子として着実な成長を見せ、170cmの長身と小さな可愛らしい顔、長い手脚、抜群のプロポーションを持つ魅惑的なダンサーとして急成長。現在はマラーホフが芸術監督を務めるベルリン国立バレエ団で活躍中の22歳。



日本では3年前に東京バレエ団のゲストとして、「眠れる森の美女」のオーロラ姫で見ていますが、しっかりとしたテクニックと華ある舞台姿とともに印象に残っているのは豊かな表情。姫として登場した瞬間から、宮廷人たちにゆったりと微笑みかけ、まわりに微笑みの輪がなんとも優雅に広がっていく・・・という姫オーラを目の当たりにして今後要注目、と思っていたのですが。
件のバレフェスでは、打って変わって、野生的できりりとしたたくらみを秘めた魅惑的な黒鳥で、目力も凄い!甘い現代っ子のプリンス、フォーゲル君はなすすべもなく陥落・・・といった、ガラのPDDながらも、全幕で見たらどんなにか・・・と期待させる演劇的に面白い役作りで話題をさらった彼女。

今年で引退のフェリ、最後のガラとなるルグリなど、バレエ界でひとつの節目となる世代交代の進むこの数年、多分次の主役を張れるスターダンサーを捜し求めているであろうプロモーターのNBSがこれを見逃すはずはなく、早速組まれた今回の3日間にわたる公演、ちょっと楽しみにしておりました。

一幕、宮廷シーン。なにやら楽しげに女性ダンサーに囲まれる王子。
今まで見てきたベテランダンサーの役作りでは、一幕、登場から、宮廷では堂々たる王子振りを発揮して他とは一線を画すタイプや、憂愁の影濃く、現実の宮廷生活にあきたらないものを感じて、超自然的なものにロマンチックな憧れを宿すタイプなどを見慣れた目には、周囲に溶け込み、幸せそうな若者といった印象の自然体の王子は新鮮。
オデットとの出会いの場面も、なんてきれいな女性にめぐり合えたんだろう!とトキメく王子に対し、自らの運命を語り、少しずつ心を開いていき、はかなく王子に身をゆだねてそっと羽をたたむオデットに寧ろ憂いと深い情感が漂います。
あぁ、幸せ!と城に帰っていく幼い王子よりも、上記のちょっと大人びた憂いの王子タイプとの方が、このオデットは映えるのでは・・・と思ったりして

3幕は東京バレエ団のソリストの見せ場。素晴らしかったのはスペインの井脇幸江。美しいベテランダンサーで、持ち味であるキレのある踊りがこの役にあっています。スピーディな音楽に合わせて、何度も海老ぞっては手にした扇で床を打つ場面も、抜群の柔軟性と音楽性を感じさせる見所。
相手役は後藤晴雄。スペインは長身ダンサー2カップルがスタイリッシュに踊るシーンで、わたくしのお気に入りv
後はチャルダッシュのソリストで、プリンシパルに昇格した大嶋正樹が相変わらず端正な踊りで目を惹いたほか、マズルカで同じくプリンシパル昇格組みの中島周がきれいな指先を見せていたくらいでしょうか。
10羽一からげにされがちな花嫁候補たちにプリンシパルの小出領子や主要なソリスト役を踊る高村順子、西村真由美が配されている豪華なキャスト。さすがに小出領子のコントロールの行き届いた踊りと中国のポ-セリンのような繊細な腕の造形は目を惹きますね。

逆に何とかしていただきたかった・・・と思うのは、チャルダッシュの第2ソリストの衣装の配色。
男女ともにピンクを多用しており、特に男性のもったりとしたピンクのスウェードブーツはいただけません。
そして、何よりがっかりさせられたのは、ロットバルト。いつもは豪放磊落な役作りで陽性の魅力を振りまく高岸直樹の役ですが、今回はヒラリオンキャラの、端正な踊りと和顔の木村和夫が務めます。
高岸さんのときには気にならなかった紋章を黒で入れた白い胴着がサイズが合わないせいでしょうか、毛糸のベストのように野暮ったく見え、角をつけた甲冑の頭のような被り物が顔の表情を見せなくしているばかりか安物のアニメキャラのような雰囲気を醸し出していて、木村さんの端正な踊りと、ゴージャスなポリーナの後見人として似合わないこと甚だしく・・・・。
なんとも気の毒な感じが致しました。
早急に改善を望みたいものです・・・。