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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」 ムッサン・ガニオ ①

2010-03-22 05:11:29 | インポート
「シンデレラ」は結局3CAST全て観ました・・・
土曜日のマチソワでおさえた方に比べると、金、日、月と分散させただけ楽だったはずなのですが、
休憩2回入れて3時間の3幕物の大作、しかもヌレエフのソリスト・コールド手抜きなし!の濃い振付ゆえ、気を抜いてみることのできる場面がほとんどんなく、超・集中状態でしたので、月曜日の夜は観終わったら疲労が波のように押し寄せてきて・・・
マチューのデマチもしたかったな(ポツン)


この日の配役を先に入れておきますね。

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
2010年3月15日(月)6:30p.m. 東京文化会館 97回目の上演

「シンデレラ」(全3幕)

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
装置:ペトリカ・イオネスコ
衣裳:森英恵
照明:グイード・レヴィ

1986年 パリ・オペラ座初演

◆主な配役◆

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ

二人の義姉:エミリー・コゼット、ドロテ・ジルベール
継母:ステファン・ファヴォラン

ダンス教師:マチアス・エイマン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
父:ジャン=クリストフ・ゲリ

第一幕

第1場:映画の断片

メイド: レイラ・ディラク、マリーヌ・ガニオ、ニノン・ロー
ヴァイオリニスト: 河合晃太、吉岡篤志

第2場:ファッション・ショー

春:リュドミラ・パリエロ
アマンディヌ・アルビソン、フロリアン・ロリウー、サブリナ・マレム、フロリアン・マニュネ

夏:エヴ・グリンツテイン
マリ=ソレーヌ・ブレ、ジョシュア・オファルト、ヴァネッサ・レガシー、ヤン・サイズ

秋:メラニー・ユレル
シャリーヌ・ジザンダネ、ニコラ・ポール、ロレーヌ・レヴィ、ファビアン・レヴィヨン

冬:サラ・コーラ・ダヤノヴァ
マチルド・フルステー、アドリアン・ボデ、ミニアム・カミオンカ、シモン・ヴァラストロ

第3場:ハリウッド・スタジオ

時計:ジャン=バティスト・シャヴィニ、エリック・モナン、ピエール=アルテュール・ラヴォー、ピエール・レティフ、ユーゴ・ヴィリオッティ、エリオ・クラベル、エティエンヌ・フェレール、アレクサンドル・ゴンチャロフ、バンジャマン・ユッソン、パスクアーレ=アレッシオ・レッツァ、ナンス・ピアソン、ネーヴェン・リトマニク

ワルツ:ロール=アデライド・ブコー、ヴァランティヌ・コラサント、ルシー・クレマン、エレオノール・ゲリノー、セリーヌ・パラシオ、カロリン・ロベール、オバーヌ・フィルベール、ポリーヌ・ヴェルデュザン、カリーヌ・ヴィラグラッサ、ノエミ・ジニアディス、エミリー・アスブン、ペギー・デュルソー
ヤニック・ビタンクール、マチュー・ボト、ヤン・シャイユー、イヴォン・ドュモル、アクセル・イボ、ミカエル・ラフォン、シリル・ミティリアン、ダニエル・ストック、シリル・ショクルン、ジュリン・コゼット、アレクサンドル・ガス、アレクサンドル・ラブロ

第ニ幕

第1場:撮影現場

映画監督:アレクシス・ルノー
アシスタント:アドリアン・ボデ

オーディション:レオノール・ボラック、クララ・デルフィノ、レイラ・ディラク、ノエミ・ジニアディス、ペギー・デュルソー、マリーヌ・ガニオ、エミリー・アスブン、リュシー・マテシ、ソフィア・バルサン、ニノン・ロー、モー・リヴィエール、ジェニファー・ヴィソッキ

映画1:無益な追跡
囚人:アレクサンドル・ガス
看守:ジュリアン・コゼット、ユーゴ・ヴィリオッティ、エリオ・クラベル、エティエンヌ・フェレール

映画2:パロディ・パレード
侯爵:ピエール・アルテュール・ラヴォー、アレクサンドル・コンチャルク
倒錯者たち:ジャン=バティスト・シャヴィニ、シリル・ショクルン、エリック・モナン、ピエール・レティフ

映画3:キング・コング
タヒチアン・ガール:クララ・デルフィノ、レイラ・ディラク、ノエミ・ジニアディス、ペギー・デュルソー、エミリー・アスブン、ソフィア・バルサン
インディアン:アレクサンドル・ガス、ユーゴ・ヴィリオッティ、パスクアーレ=アレッシオ・レッツァ

第2場:シンデレラの撮影

映画スターの友人:ベルトラン・ベレム、フロリアン・マニュネ、ニコラ・ポール、ヤン・サイズ、マチュー・ボト、ヤン・シャイユー、イヴォン・ドゥモル、ジュリアン・コゼット

ダンサー:アマンディヌ・アルビソン、エロイーズ・ブルドン、マリ=ソレーヌ・ブレ、サラ・コーラ・ダヤノヴァ、マチルド・フルステー、シャリーヌ・ジザンダネ、ミリアム・カニオンカ、サブリナ・マレム、
フロリアン・ロリウー、ファビアン・レヴィヨン、ヤニック・ビタンクール、アドリアン・ボデ、アクセル・イボ、ミカエル・ラフォン、シリル・ミティリアン、ダニエル・ストック、アレクサンドル・ラブロ

カメラマン:ジャン=バティスト・シャヴィニ、シリル・ショクルン、アレクサンドル・ガス、アレクサンドル・ラブロ、ピエール=アルテュール・ラヴォー、ピエール・レティフ、ユーゴ・ヴィリオッティ、エリオ・クラベル、アレクサンドル・ゴンチャルク、エティエンヌ・フェレール、バンジャマン・ユッサン、ナンス・ピアソン、パスクアーレ=アレッシオ・レッツァ

メイド:ルシー・クレマン、エレオノール・ゲリノー、ロレーヌ・レヴィ、セリーヌ・パラシオ、カロリン・ロベール、ポリーヌ・ヴェルデュザン

第三幕

第1場:シンデレラを探して

スペインの居酒屋:
エミリー・コゼット
マリ=ソレーヌ・ブレ、サラ・コーラ・ダヤノヴァ、サブリナ・マレム
フロリアン・マニュネ、ニコラ・ポール、ヤン・サイズ

中国の酒場:
ドロテ・ジルベール、
マチルド・フルステー、シャリーヌ・ジザンダネ、ミリアム・カミオンカ

ロシアのキャバレ-:
ステファン・ファヴォラン、
ペギー・デュルソー、エミリー・アスブン、ニノン・ロー

第2場:シンデレラの家
第3場:シンデレラ、映画女優になる

演奏:東京ニューシティ管弦楽団
指揮:コーエン・ケッセル


◆上演時間◆

【第1幕】 18:30 - 19:15
休憩 20分
【第2幕】 19:35 - 20:20
休憩 20分
【第3幕】 20:40 - 21:20

初日とほぼ同じCASTですね。
男性はほぼFIX,女性は若干のローテーションがあるみたいです。


パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」 ジロー・パケット ②

2010-03-21 08:19:32 | BALLET
今回の「本日の配役表」は、主要なメンバーだけでなく、群舞に至るまできっちりと書かれていてかなり貴重。
第一幕ですでにファッションショーシーンなど、事前にチェックしておきたい面々が散りばめられているので、開演前の席でのこのリストチェックが大変でした
ちょっとマニアックではありますが、あとあと資料として役立ちそうなので一応UPしておきますね・・・

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演 
2010年3月14日(日)1:30p.m. 東京文化会館 96回目の上演

「シンデレラ」(全3幕)


音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
装置:ペトリカ・イオネスコ
衣裳:森英恵
照明:グイード・レヴィ

1986年 パリ・オペラ座初演

◆主な配役◆

シンデレラ:マリ=アニエス・ジロー
映画スター:カール・パケット

二人の義姉:メラニー・ユレル、ステファニー・ロンベール
継母:ジョゼ・マルティネス

ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ→マチアス・エイマン
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
父:エリック・モナン

第一幕

第1場:映画の断片

メイド: モー・リヴィエール、シルヴィア=クリステル・サン=マルタン、ジェニファー・ヴィソッキ
ヴァイオリニスト: 河合晃太、吉岡篤志

第2場:ファッション・ショー

春:マチルド・フルステー
エロイーズ・ブルドン、フロリアン・ロリウー、オバーヌ・フィルベール、フロリアン・マニュネ

夏:エヴ・グリンツテイン
サブリナ・マレム、ジョシュア・オファルト、ヴァネッサ・レガシー、ヤン・サイズ

秋:シャリーヌ・ジザンダネ
ヴァランティヌ・コラサント、ニコラ・ポール、カロリン・ロベール、ファビアン・レヴィヨン

冬:サラ・コーラ・ダヤノヴァ
エレポノール・ゲリノー、アクセル・イボ、ルシー・クレマン、シモン・ヴァラストロ

第3場:ハリウッド・スタジオ

時計:ジャン=バティスト・シャヴィニ、ピエール=アルテュール・ラヴォー、ピエール・レティフ、ユーゴ・ヴィリオッティ、エリオ・クラベル、マイク・デルア、エティエンヌ・フェレール、アレクサンドル・ゴンチャロフ、バンジャマン・ユッソン、パスクアーレ=アレッシオ・レッツァ、ナンス・ピアソン、ネーヴェン・リトマニク

ワルツ:ロール=アデライド・ブコー、ロレーヌ・レヴィ、セリーヌ・パラシオ、ポリーヌ・ヴェルデュザン、カリーヌ・ヴィラグラッサ、クララ・デルフィノ、レイラ・ディラク、ペギー・デュルソー
ヤニック・ビタンクール、アドリアン・ボデ、マチュー・ボト、ヤン・シャイユー、イヴォン・ドュモル、ミカエル・ラフォン、シリル・ミティリアン、ダニエル・ストック、シリル・ショクルン、ジュリン・コゼット、アレクサンドル・ガス、アレクサンドル・ラブロ

第ニ幕

第1場:撮影現場

映画監督:アレクシス・ルノー
アシスタント:シモン・ヴァラストロ

オーディション:レオノール・ボラック、クララ・デルフィノ、レイラ・ディラク、ノエミ・ジニアディス、ペギー・デュルソー、マリーヌ・ガニオ、エミリー・アスブン、リュシー・マテシ、ソフィア・バルサン、ニノン・ロー、モー・リヴィエール、ジェニファー・ヴィソッキ

映画1:無益な追跡
囚人:アレクサンドル・ガス
看守:ジュリアン・コゼット、ユーゴ・ヴィリオッティ、エリオ・クラベル、エティエンヌ・フェレール

映画2:パロディ・パレード
侯爵:ピエール・アルテュール・ラヴォー、アレクサンドル・ラブロ
倒錯者たち:ジャン=バティスト・シャヴィニ、シリル・ショクルン、ピエール・レティフ、バンジャマン・ユッソン

映画3:キング・コング・リメイク
タヒチアン・ガール:クララ・デルフィノ、レイラ・ディラク、ノエミ・ジニアディス、ペギー・デュルソー、エミリー・アスブン、ソフィア・パルサン
インディアン:アレクサンドル・ガス、ユーゴ・ヴィリオッティ、パスクアーレ=アレッシオ・レッツァ

第2場:シンデレラの撮影

映画スターの友人:ベルトラン・ベレム、フロリアン・マニュネ、ニコラ・ポール、ヤン・サイズ、マチュー・ボト、ヤン・シャイユー、イヴォン・ドゥモル、ジュリアン・コゼット

ダンサー:ルシー・クレマン、ロール=アデライド・ブコー、ヴァネッサ・レガシー、ロレーヌ・レヴィ、セリーヌ・パラシオ、カロリン・ロベール、ポリーヌ・ヴェルデュザン、カリーヌ・ヴィラグラッサ、
フロリアン・ロリウー、ファビアン・レヴィヨン、ヤニック・ビタンクール、アドリアン・ボデ、アクセル・イボ、ミカエル・ラフォン、シリル・ミティリアン、ダニエル・ストック

カメラマン:ジャン=バティスト・シャヴィニ、アレクサンドル・ガス、ピエール=アルテュール・ラヴォー、ピエール・レティフ、ユーゴ・ヴィリオッティ、エリオ・クラベル、アレクサンドル・コンチャルク、エティエンヌ・フェレール、バンジャマン・ユッサン、ナンス・ピアソン、パスクァーレ=アレッシオ・レッツォ

メイド:エレオノール・ゲリノー、クララ・デルフィノ、レイラ・デュラク、ペギー・デュルソー、マリーヌ・ガニオ、ソフィア・パルサン

第三幕

第1場:シンデレラを探して

スペインの居酒屋:
ステファニー・ロンベール
アマンディヌ・アルビソン、ヴァネッサ・レガシー、カリーヌ・ヴィラグラッサ
フロリアン・マニュネ、ニコラ・ポール、ヤン・サイズ

中国の酒場:
メラニー・ユレル、
ミリアム・カミオンカ、ルシー・クレマン、エレオノール・ゲリノー

ロシアのキャバレ-:
ジョゼ・マルティネス、
ペギー・デュルソー、エミリー・アスブン、ニノン・ロー

第2場:シンデレラの家
第3場:シンデレラ、映画女優になる

演奏:東京ニューシティ管弦楽団
指揮:コーエン・ケッセル


◆上演時間◆

【第1幕】 13:30 - 14:15
休憩 20分
【第2幕】 14:35 - 15:20
休憩 20分
【第3幕】 15:40 - 16:20



パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」 ジロー・パケット ① 

2010-03-20 04:41:28 | BALLET
もう、「ジゼル」のゲネも、アニエスとジョゼの「ジゼル」も観たというのに、まだまだ「シンデレラ」が終わっていません・・・^^;
連日の美しい舞台にちょっとホワ~っとなっていてなかなか夢想から醒めないわたくしです。
とはいえ、記憶が遠ざかる前に一言ずつ・・・



マリ=アニエス・ジローのシンデレラ、もうゴージャス!の一言。
彼女はシンデレラ主役の準備を20歳の頃(なんと15年前!)からしていたそうですが、実際に舞台で披露するのはこの東京公演が初めて、とのこと。
彼女は大柄で、モダンを踊るともうカッコイイ・・・としか言いようがないのですが、お顔立ちははっきりと端正な、古典的な美人。舞台映えは圧倒的なものがあるのですが、古典の主役、というイメージがあまりなく・・・
「シーニュ」という白鳥をモチーフにしたモダン作品での彼女が素晴らしいので、前回来日公演での「白鳥の湖」を楽しみにしていたのですが、そのときは急な怪我で急遽主役がエミリー・コゼットに代わったため、実は彼女の全幕主役を観るのは初めて。
定評あるジョゼの継母役を観るために取ったようなチケットだったのですが、結果、彼女のシンデレラを観ることができて本当に良かったです!

一幕のグレーワンピの灰かぶり時代。
義姉たちのステファニー・ロンベールとメラニー・ユレルはとても達者な演技と流れるようなダンスで、程良く?背景として必要なクォリティは完璧にこなしてくれている、という感じ。ドロテのようなはじけっぷりとはまた違った、コンビネーションの良さを発揮。
キビキビとして世慣れた感じの二人の姉に比べて、大柄なシンデレラはおっとりとしていて心優しく、自分の美しさに気が付いていないがために控え目にふるまってしまう・・・という感じが妙にリアル(余談ですが、わたくし自身の友人で、こういうタイプの人って何人かいるんです・・・ゴージャスな美女なのにふと見せる謙虚で素直な心根がなんともかわいい、というタイプの)。

で、チャップリンっぽく、男装でタップのシーンは粋でステキ!
エレガントなアニエスが、ちょっと戯れに・・・という感じでサラリと演じたのに対して、似合いすぎるマリ=アニエスはこのままミュージカルスターになっていただいても良いかも~のハマりよう。



そして、2幕!の変身後、大階段から登場のまばゆいばかりのスターオーラ。
彼女は肌が色白のピンク色で目と髪はダークなので、とてもクッキリと集団からその美貌が際立って、内側から発光するような肌の輝きとパウダーピンクの衣装がマッチしてなんともゴージャス。
マチアスが、バンジャマンほどの妖しさはないにしても、その踊りの美しさと弾むようなバネの効いた動きでさすがダンス教師!(あ、おひげも似合っていました^^)と思わせる好演でしたが、その彼のレッスンで、さらにそのパッセージを展開させて・・のシ-ンなど、マリ=アニエスの本領発揮。
もうキラッキラで観ているだけでもワクワク・・・です。

対するカールのスター。



彼は金髪碧眼の美丈夫なのですが、主役、というよりは準主役の個性派的な役どころがはまる人。
丈夫な体と健康管理(大事ですよね~)で、プルミエールに昇進してから舞台に穴をあけたことがない、というプロ精神が素晴らしく、怪我人続出の時期も主役に脇に、突然の代役もいとわず八面六臂の活躍でオペラ座を支えてきた彼がエトワールになってすぐの来日公演。
ジョゼのような王子的なスターオーラは薄く、追跡シーンなどでチームに溶け込んで一緒に行動、という孤高の存在というよりはチームリーダー的な印象の彼ですが、人柄の良さがにじみ出る、パートナーに向ける優しい目、安定感のある盤石のサポートは観ていて心なごませてくれるものがあります・・・

そして、今回のキャストの白眉はこの人!



美しすぎる、マダム・ジョゼ!
世界バレ・フェスのファニー・ガラで率先してポワントを履いた演技を魅せてくれた彼ですが、本公演でもその培った(?!)ポワント・ワークが役に立ち、知らない人は背のとっても高い女性ダンサーと思うかも・・・。
ステファン・ファヴォランが、ちょっと誇張したカマっぽい?演技を細かく入れて笑いを取っていたのに対して、堂々と正統派のザ・フレンチ・マダム、という感じのジョゼ。
程よく抑制された演技に滲む品格・・・
それでいて、足をにょっきり突き出して図々しく靴合わせに参加してしまうところの笑いの取り方などはしっかりとツボを抑えていて、この人って本当に舞台勘がいいんだなぁと感心しました。
昨日は王子、今日はマダム・・・いずれも魅力たっぷり。
ジョゼ・マルティネス、円熟期ですね。オペラ座の定年が来年!と聞いて嘘~そんな~と悲鳴をあげていたら、NBSのサイトで、来年(来シーズン)以降の出演予定ももう入っています、とフォローアップ?の記事が。
とりあえず良かった・・・と胸をなでおろしました。ふー



意地悪姉妹(笑)
ピンクのメラニー・ユレルは追跡シーンではチャイナ・ドレスの女。
ドロテとはボブの鬘のデザインがちょっと違って、後ろに三つ編みのお下げ付き。やっぱりなかなかに妖艶でした。
ターコイズのステファニー・ロンベールのスペインがエミリーよりもどこかイナセなカッコよさがあって、結構オペグラを握り直してしまったりして(笑)
スペインのシーンは、お相手の男性ダンサーもカッコイイので、本当にあっという間に終わってしまって、ちょこちょこチェックしていたつもりでもあぁ、もう少し見ていたかった~見逃したかも~と焦る心。

「シンデレラ」、主役はもとより、ソリスト、コールドに至るまで見せ場が多く、場面転換も華やかで、オペラ座ならでは・・・の演目ですね。ついつ魔がさして(?!)役変わりでちょこちょこ買い足したチケットですが、本当に3CAST観ることにして良かった!と弾む心の14日の日曜日でした



パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」 ルテステュ・マルティネス ⑤

2010-03-18 13:40:08 | インポート
第3幕
第1場シンデレラを探して

追跡です。スター、プロデューサー、ダンス教師、そして友人たちが夜の街を捜索してみようということに決まりました。
それにしても、プロコフィエフの音楽がそれぞれの場面にピッタリ!
ちょっと妖しさもある追跡の音楽も、これってオリジナルだとどの場面に使われていたんだっけ・・・とわからなくなるくらいこのヌレエフ版、レトロ・ハリウッド版シンデレラとプロコフィエフの音楽の相性が良くて驚きました。

■スペインの居酒屋
夜の街に光る電飾。店名はLOLITA。。。ってなぜ?(笑)
フラメンコダンサー3人を従えて、センターで踊るのは義理の姉の一人、エミリー。
もちろん、きれいな片脚を見せたフラメンコアレンジのドレスで登場。
スターは一緒に踊りながら、例の靴を出して彼女の足に合わせてみますが・・・違った!
フラメンコダンサーと踊るのはヤン・サイズなど、スターの友人たちから選りすぐりのイケメンソリストなので、暗めの照明が惜しい(笑)

■中国の酒場



酒場、というか、阿片窟のイメージ。
リラックスした横座りの男性陣のまわりを妖艶なチャイナドレスの美女が踊ります。
ここではダンス教師、プロデューサーたちがおとも。
それにしてもドロテ!黒髪の短いボブヘアが大きな瞳、くっきりした顔立ちに似合って妖艶なこと。
はしゃぎまわっていた義姉だとは信じられないほど、グリーンのロングのチャイナドレスでエキゾチックな謎めいた美女をゆったりを演じていて圧巻。
ここでもポージングした彼女の足に靴を載せるのですが、ん~!違った!

■ロシアのキャバレー
ここは最初からワサワサした感じ。
なんと脚を出すのはステファン・ファヴォラン!!

第2場 シンデレラの家

一方一夜明けてのシンデレラ。
いつものように床に雑巾をかけていますが、ふと思い出して暖炉に隠したあの靴を胸に抱きしめます。
そう、夢のような思い出と一緒に・・・
気配を感じて宝物を隠すと、あくびして起きだした家族たち。
相変わらずの日常がまた始まろうとしている・・・

そこに追跡隊の登場。
嬉々として足を差し出す義姉たち。
トウシューズを片方脱いだ状態で結構踊りまくるのですが、あれだけ暴れて(笑)バランスを崩さないドロテ、さすが。
もちろん靴は合わず、あえなく、沈没。シュンとなるのがカワイイ。
あろうことか継母までがスターの隣、ベンチに飛び乗り、靴を脱いだ足を凄い勢いで差し出します。
嫌そうなそぶりのジョゼ。一応靴を出すとスゴイ勢いで力む継母はベンチから転がり落ちてしまいます。
一同転んで大混乱。
すっと前に現れたシンデレラ。手にしているのはもう片方の靴・・・
トウシューズを脱ごうとする彼女を押しとどめ、スターは言います。君こそが探し求めていた人だ。
二人とプロデューサーを残して全てがフェードアウト・・・。

第3場 シンデレラ、映画女優になる

メイドたち登場。シンデレラをいざないながらさりげなくグレーワンピの後ろをはずしてあげるスター。
下に着ているのですね、女優モードのピンクのドレスを。頭のスカーフをはずしてヘッドドレスを装着。
メイドの一人はちゃんと鏡を持っていて、確認OK.
麗しの美女に戻ったシンデレラとスターの踊り。
プロデューサーがさっと取りだすのは契約書。シンデレラはサインをします。
憧れの世界で愛する人と生きる未来。



ふわりと風に乗って流れてきた白いストール。
手にしたシンデレラをスターがリフト。たなびくストール・・・

夢のように美しいシーン・・・
音楽がフェードアウトしていく間に幕が下りるので、幕に合わせて拍手が起こってしまうのは致し方ありませんが、この日の演奏も素晴らしかったのでちょっと残念。幕が降り切った瞬間、指揮者が音を納めるしぐさが見えてから拍手をしました。。。たっぷりの3時間。
映像ではわからなかったゴージャスなオペラ座ワールドをエレガンスの化身のような主役二人で堪能した舞台でした!     


パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」 ルテステュ・マルティネス ④

2010-03-18 12:38:30 | インポート
第2幕

第1場 撮影現場

映画1.「無益な追跡」
赤白横縞の囚人対看守たち。コミカルに立ち回る囚人のアレクサンドル・ガスが達者。
気が付いたら牢獄の内と外が逆転!
映画2.「パロディ・パレード」
宮廷服の男女・・と思いきや全員男性!ドーリア式の柱が倒れかかって皆がつぶされたり・・のスラップスティック・シークエンス。
映画3.「キングコング・リメイク」
タヒチアンガールが生贄に?インディアンの踊りには囚人だったアレクサンドル・ガスくんの名も。
結構群舞、ソリストともに早変わりとか多そうな今回の舞台です^^;
背景のキングコングがどんどん巨大化していくのが迫力・・・ではありますが、これらのシーンはちょっと箸休めのような感じ。リラックスタイムです(笑)



撮影隊のカメラマン、監督、助手が入れ替わり立ち替わりあわただしく働いていますが、監督と助手のシモン・ヴァラスロくんの掛け合いが軽やかで楽しい。

第2場 シンデレラの撮影

クライマックスです。
大階段のセット。
ゴールドサテンのゴージャスな衣装の男女のダンサーたち。
女性陣にもマチルド・フルステー、ダヤノヴァなど目のいく人が配されていますが、わたくしはちょっと遅れ気味ながらもロマンチックなニュアンスのある踊りがお気に入りのアクセル・イボ-くんに注目(笑)
スターの登場を待ち構える人々。
音楽が高まり皆が階段を注視しますが、なぜか転がり出る巨大なドーナツ??
なーんだ!緊張がほぐれますが、再び高まる音楽。
なんと!シンデレラの義理の姉たちと継母がニギニギしく登場。
なーんだ!で、3度目の正直です。
階段の上に颯爽と登場したジョゼはそのほっそりとした長身とエレガントなたたずまい、端正な踊りも完璧で、
登場時からオーラ全開!さすがは初日を任されるだけあって、王子さまの輝きに満ちています。
さっそくスターにアピールする姉妹。
とりわけドロテは、そこまで自分を捨てなくても・・・^^;と思うほどの大熱演!
すると階段上の渡り廊下(?)の辺りでざわめきが・・・
フラッシュをたく黒燕尾のカメラマン集団の中心に美女が一人・・・
スパンコールのまぶしい靴、ドレスジャケット、羽のついた帽子、ミディ丈の揺れるオーガンジーのパウダーピンクのドレスも麗しいシンデレラです。



ハラリと階段に毛皮で縁どられた長いマントを脱ぎすてて、カメラマン二人に脇を支えられたリフトでゆったりと宙を歩きながら旋回する彼女とそれに続く燕尾軍団・・・
惜しむらくはリフト要員二人の不手際でちょっと安定が悪く、上下動があったこと。
ここは重力を感じさせてほしくないシーンゆえxxx。
とはいえ、目と目があったシンデレラとスターは瞬時に恋に落ちるのでした。

二人のダンスを撮影することに。
ダンス教師がワン・パッセージ、振付をシンデレラに教えると、彼女はそれを優雅に模倣するだけでなく、更に展開させていきます。何度かそれが繰り返されるのですが、ここはダンス教師もシンデレラも素敵に踊るとても見応えのあるワクワクする場面。
シンデレラとスターがそれぞれのソロを踊ります。
メイドたちがワゴンに飲み物を載せて登場、皆は休憩することになり、リラックス。
小さな回転椅子に腰かけたシンデレラにスターが手を差し伸べます。
椅子の回転を利用した、座った姿勢のシンデレラと立ったスターの優雅なPDD.
義理の姉たちはオレンジ3個入りのネットを器用にもてあそんで、スターの目を惹こうと踊ります。
それぞれ、迫力の(!)ソロを披露しますが、スターは嫌そうなそぶりで歯牙にもかけません。
シンデレラとスターはとても美しいパ・ド・ドゥを披露、コールド・バレエもそれに続いてゴージャスな群舞。
ヌレエフのコールドといえども手抜きを許さない鬼のような(笑)振付は3人ワンセットでリフトしながらのディアゴナルな編隊が交差する・・・など、立体的でとても見応えがあります。
プロコフィエフのここのワルツも大好きなのでもういつまでもこの時よ続いて・・・と思うのですが、気がつくと12時の鐘が。
例の時計くんたちが機械的な動きで3人一組4グループで幾何学的な体系を作りつつ、時を刻みます。



時計くんたちはこんな、青海波の模様のボディタイツ(倶梨伽羅紋紋?)にゼッケン、鉢巻き、ふんどし?スタイル。
これで笑われずに踊れる、というのは皆がスタイル抜群の美形だから。
パリ・オペ以外にはできない芸当です・・・
時を打つと共にそのゼッケンナンバーの子が大の字になって打たれたように崩おれ、そしてゴロゴロとスピーディに転がって上手にはけていくのです。

そうこうするうちに見慣れないグレーのワンピの地味な女性が顔を伏せて右往左往し、何かを取り落して走り去っていきます・・・。
ハッとする皆。あの美女がいない!彼女はどこだ?!
スターはきらめく片方の靴を見つけます。これが手掛かりか?