ヌレエフ版「シンデレラ」2010年 パリ オペラ座バレエ団 日本公演
3月12日(金)18:30 東京文化会館 93回目の公演
第一幕
第1場 シンデレラの家
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/4e/7af74b3f538150d9d97034eaa697be44.jpg)
ハリウッド近くで食堂を営む・・という設定ですがあまりそれらしくはありません。
高い天井から差し込む薄い光が、パリのガラス天井の歴史あるショッピング・アーケード(ギャラリー・ヴィヴィエンヌとか)みたいです。上手にある暖炉のそばで簡素なグレーのワンピースに同色の布で髪を覆ったシンデレラが。
アニエスはクールな美貌の長身でとてもほっそりとしているので、このうっすらとした光に照らされて薄幸そうな感じがにじみ出てきます。
お約束の意地悪な義理の姉たち・・・
イキイキとした愛らしさが持ち味の美女ドロテ・ジルベールがターコイズブルーの衣装で、はじけまくり。
大げさなオフバランスの踊り、に美人の原型をとどめないほど変幻自在の変な顔の百面相。
優等生のイメージのあるエミリー・コゼットはショッキングピンクの衣装で、ドロテほどではありませんが、やはり、イメージを突き抜けたしかめっ面や大きな動きで、この二人、恐ろしく面白いコメディエンヌ。
グレーの鬘とワンピースで登場のステファン・ファヴォランが継母。男性なのにポワントで気取って歩き、ちょっとしたしぐさにも大げさな味付けをして、なかなか笑わせてくれます。
父は酒浸り・・・なんとかやめさせたいとシンデレラが取り上げようとするのですが・・・その様子をあざけり虐める義姉たち。
外で車の事故?飛行機乗りのスタイルの若い男がふらりとやってきます。どうやら脚に怪我をした模様。
優しいシンデレラの親身な手当で彼は歩けるようになって出ていきます。
実は義理の姉たちはハリウッド映画への端役での出演が決まっており、準備に余念がありません。
HANAE-MORIからお届けもの。
大きな帽子ケース3つには姉たちのドレスと、継母のゴージャスな羽つきトーク帽にFOXのストール。
ダンス教師がヴァイオリニスト二人を従えて登場。
ステップを教えますが、どうも姉たちにはセンスがないみたい。
この教師役のバンジャマン・ペッシュが芸達者なところを見せて、絶妙に役にハマっています。
彼は女性のリフトが苦手で、早くからルグリとのデュオとかで注目されていたにも関わらずなかなかエトワールにはなれなかったんですよね・・・今でも、女性と踊るより、こういう性格俳優的な役で本領を発揮。
それにしても、義理の姉二人、ダンス教師と、この3人もエトワールなんですよね・・・・5人のエトワールを投入って豪華すぎる配役(!)
一人お留守番のシンデレラ、彼女も夢を持っている乙女。
先ほどのレッスンを見ていたので、ちょっと踊ってみたりして・・・
コートかけのハンガーに父親の服が。ジャケットを羽織り、ズボンをはき、タップシューズをトウシューズの上にはき(大変そう!)帽子にステッキ。男装のアニエスの粋なこと!
この姿で、チャップリンダンスを披露します。重たいコートかけを回して相手役として踊ったり、タイミングとテクニックが必要な踊りですがサラリとこなすあたりはさすが。
そこにやってきたのが先程の飛行機乗り・・・実は彼は映画プロデューサー。
シンデレラをスカウトに?
まずは衣装を選ばなくては。
ヴァンサン・シャイエ、プロデューサー役にしては若くてハンサム?
飛行機乗りの帽子をかぶった横顔はマチューか?と一瞬思ったほど。
王子様的な役だったっけ?と後でプログラムを見返してしまいました(笑)
ただ、ちょっとスノビッシュなムードを巧みに漂わせていて、なかなか魅力的な役作りだったと思います。
第2場 ファッションショー
春・夏・秋・冬・・・それぞれの季節を象徴的にあらわしたヘッドドレスをつけたシンプルなAラインのロングドレスの女性が、2組のカップルを従えて、踊ります。
衣装は縦方向に筆でフリーで色付けをしたようなカラフルかつシンプルなもの。
TOPソリストは春のリュドミラ・パリエロ、夏のエヴ・グリンツテインと最近注目株らしいプルミエ・ダンスールたちに、秋のメラニー・ユレル、冬のステファニー・ロンベールらベテランたちも見逃せませんが、ひきつれている面々も、夏のヤン・サイズ、サラ・コーラ・ダヤノヴァ、冬のマチルド・フルステー、シモン・ヴァラストロなどの実力派から、ルグリ先生の「スーパーバレエレッスン」でおなじみのジョシュア・オファルト、シャリーヌ・ジザンダネ、ロレーヌ・レヴィ、ファビアン・レヴィヨンなども登場しているので、目がいくつあっても足りない~!
4組が入れ替わり立ち替わり、そして総出で踊るのですがその間にシンデレラは黒ワンピに白いエプロンヘッドドレスのお仕着せのメイドたちに囲まれて・・・。
美しいパウダーピンクのドレスに着替え、羽とスパンコールのついたエレガントなヘッドドレスをつけて変身!です。
第3場 ハリウッド・スタジオ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/a0/6d4554b343f2be045093915261dbcd1c.jpg)
巨大な摩天楼に向けてもっと巨大な3体のピンナップガールが・・・
ちょうど、今、上野の美術館で「タマラ・ド・レンピッカ展」が開催されていて、駅にポスターが貼られていたりするのですが、ちょっとレンピッカ作品っぽいタッチの背景。
偶然とはいえ、こういうセレンディピティって面白いです。。。
それはさておき、この摩天楼からプラチナブロンドのモンローのような女性が下りてきます。
・・・が12人の時の精たち(三島のハラキリに影響を受けてデザインされたのかしら?とても不思議なジャポニズムスタイルです)が踊る間にいつしか黒いマントの老婆に・・・。
プロデューサーがシンデレラに、今の美しさが移ろいやすく、時を得てチャンスをつかむことの大切さを知らしめるシーン。
そして巨大なかぼちゃが登場。
それが観る間にスーパー・カーにフォルムを変え、ふわりとゴージャスなマントを車にかけて、シンデレラは旅立ちます・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/82/082fed09a3a21d939b8a76a245ef6e82.jpg)
3月12日(金)18:30 東京文化会館 93回目の公演
第一幕
第1場 シンデレラの家
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/4e/7af74b3f538150d9d97034eaa697be44.jpg)
ハリウッド近くで食堂を営む・・という設定ですがあまりそれらしくはありません。
高い天井から差し込む薄い光が、パリのガラス天井の歴史あるショッピング・アーケード(ギャラリー・ヴィヴィエンヌとか)みたいです。上手にある暖炉のそばで簡素なグレーのワンピースに同色の布で髪を覆ったシンデレラが。
アニエスはクールな美貌の長身でとてもほっそりとしているので、このうっすらとした光に照らされて薄幸そうな感じがにじみ出てきます。
お約束の意地悪な義理の姉たち・・・
イキイキとした愛らしさが持ち味の美女ドロテ・ジルベールがターコイズブルーの衣装で、はじけまくり。
大げさなオフバランスの踊り、に美人の原型をとどめないほど変幻自在の変な顔の百面相。
優等生のイメージのあるエミリー・コゼットはショッキングピンクの衣装で、ドロテほどではありませんが、やはり、イメージを突き抜けたしかめっ面や大きな動きで、この二人、恐ろしく面白いコメディエンヌ。
グレーの鬘とワンピースで登場のステファン・ファヴォランが継母。男性なのにポワントで気取って歩き、ちょっとしたしぐさにも大げさな味付けをして、なかなか笑わせてくれます。
父は酒浸り・・・なんとかやめさせたいとシンデレラが取り上げようとするのですが・・・その様子をあざけり虐める義姉たち。
外で車の事故?飛行機乗りのスタイルの若い男がふらりとやってきます。どうやら脚に怪我をした模様。
優しいシンデレラの親身な手当で彼は歩けるようになって出ていきます。
実は義理の姉たちはハリウッド映画への端役での出演が決まっており、準備に余念がありません。
HANAE-MORIからお届けもの。
大きな帽子ケース3つには姉たちのドレスと、継母のゴージャスな羽つきトーク帽にFOXのストール。
ダンス教師がヴァイオリニスト二人を従えて登場。
ステップを教えますが、どうも姉たちにはセンスがないみたい。
この教師役のバンジャマン・ペッシュが芸達者なところを見せて、絶妙に役にハマっています。
彼は女性のリフトが苦手で、早くからルグリとのデュオとかで注目されていたにも関わらずなかなかエトワールにはなれなかったんですよね・・・今でも、女性と踊るより、こういう性格俳優的な役で本領を発揮。
それにしても、義理の姉二人、ダンス教師と、この3人もエトワールなんですよね・・・・5人のエトワールを投入って豪華すぎる配役(!)
一人お留守番のシンデレラ、彼女も夢を持っている乙女。
先ほどのレッスンを見ていたので、ちょっと踊ってみたりして・・・
コートかけのハンガーに父親の服が。ジャケットを羽織り、ズボンをはき、タップシューズをトウシューズの上にはき(大変そう!)帽子にステッキ。男装のアニエスの粋なこと!
この姿で、チャップリンダンスを披露します。重たいコートかけを回して相手役として踊ったり、タイミングとテクニックが必要な踊りですがサラリとこなすあたりはさすが。
そこにやってきたのが先程の飛行機乗り・・・実は彼は映画プロデューサー。
シンデレラをスカウトに?
まずは衣装を選ばなくては。
ヴァンサン・シャイエ、プロデューサー役にしては若くてハンサム?
飛行機乗りの帽子をかぶった横顔はマチューか?と一瞬思ったほど。
王子様的な役だったっけ?と後でプログラムを見返してしまいました(笑)
ただ、ちょっとスノビッシュなムードを巧みに漂わせていて、なかなか魅力的な役作りだったと思います。
第2場 ファッションショー
春・夏・秋・冬・・・それぞれの季節を象徴的にあらわしたヘッドドレスをつけたシンプルなAラインのロングドレスの女性が、2組のカップルを従えて、踊ります。
衣装は縦方向に筆でフリーで色付けをしたようなカラフルかつシンプルなもの。
TOPソリストは春のリュドミラ・パリエロ、夏のエヴ・グリンツテインと最近注目株らしいプルミエ・ダンスールたちに、秋のメラニー・ユレル、冬のステファニー・ロンベールらベテランたちも見逃せませんが、ひきつれている面々も、夏のヤン・サイズ、サラ・コーラ・ダヤノヴァ、冬のマチルド・フルステー、シモン・ヴァラストロなどの実力派から、ルグリ先生の「スーパーバレエレッスン」でおなじみのジョシュア・オファルト、シャリーヌ・ジザンダネ、ロレーヌ・レヴィ、ファビアン・レヴィヨンなども登場しているので、目がいくつあっても足りない~!
4組が入れ替わり立ち替わり、そして総出で踊るのですがその間にシンデレラは黒ワンピに白いエプロンヘッドドレスのお仕着せのメイドたちに囲まれて・・・。
美しいパウダーピンクのドレスに着替え、羽とスパンコールのついたエレガントなヘッドドレスをつけて変身!です。
第3場 ハリウッド・スタジオ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/a0/6d4554b343f2be045093915261dbcd1c.jpg)
巨大な摩天楼に向けてもっと巨大な3体のピンナップガールが・・・
ちょうど、今、上野の美術館で「タマラ・ド・レンピッカ展」が開催されていて、駅にポスターが貼られていたりするのですが、ちょっとレンピッカ作品っぽいタッチの背景。
偶然とはいえ、こういうセレンディピティって面白いです。。。
それはさておき、この摩天楼からプラチナブロンドのモンローのような女性が下りてきます。
・・・が12人の時の精たち(三島のハラキリに影響を受けてデザインされたのかしら?とても不思議なジャポニズムスタイルです)が踊る間にいつしか黒いマントの老婆に・・・。
プロデューサーがシンデレラに、今の美しさが移ろいやすく、時を得てチャンスをつかむことの大切さを知らしめるシーン。
そして巨大なかぼちゃが登場。
それが観る間にスーパー・カーにフォルムを変え、ふわりとゴージャスなマントを車にかけて、シンデレラは旅立ちます・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/82/082fed09a3a21d939b8a76a245ef6e82.jpg)