最初の一冊~松村比呂美

自著の宣伝のために始めたブログですが、今では、風景や食べ物の写真が主になっています。

『さまよえる古道具屋の物語』 柴田よしき(著)

2016-12-27 | 小説
柴田よしきさんの新刊 『さまよえる古道具屋の物語』(新潮社) を読了しました。
これまでなかった場所に、突如現れる不思議な古道具屋。
引き寄せられるようにして入り、買うつもりのない品物を買ってしまった登場人物たちの人生は、大きく変化していきます。
手にした品物は、絶望への道にいざなうものなのか、それとも……。


第一話「さかさまの物語」
第二話「金色の豚」
第三話「底のないポケット」
第四話「持てないバケツ」
第五話「集合」
第六話「幸福への旅立ち」
そして、プロローグ

一話ずつでも読み応えがありますが、通して読み終えると、不思議な古道具屋と、表情のない店主、そこで買ってしまった品物の真実が見えてきます。
どの話も深く、心に刺さりますが、特に、第三話の、底のないポケットのついたエプロンを手に入れてしまった作家と、その家族の物語に魅入られました。
心のざわつきが消えないうちに、新作に取り掛かります。

その前に、実家に行くと、わかりやすい誘惑が待っていました。

お菓子のアウトレット店で買ったケーキたち。
クリスマスが過ぎると、値段は定価の3分の1くらいになります。
甘いものを控えるという宣言も、種類の多いケーキの前ではむなしく……。

  

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