ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日本銀行が始めた大胆な金融緩和策のニュースを読んで、少し考えました

2013年04月07日 | 日記
 2013年4月4日以降の新聞やテレビのニュース報道では、黒田東彦さんが日本銀行の総裁に就任してからの初めての金融政策決定会合で、新たな金融緩和策を決めたことを報じるニュースが続いています。

 各新聞紙の見出しでみてみると、
 4月4日の日本経済新聞紙の夕刊一面は 
  黒田日銀 決断の日 決定会合2日目
 4月5日の朝日新聞紙の朝刊一面は
  資金供給 2年で2倍 日銀、新たな量的緩和
 4月5日の朝日新聞紙紙の夕刊一面は
  黒田緩和 市場沸く 東証、一時1万3200円台
 4月5日の日本経済新聞紙の夕刊一面は
  株続伸1万3000円台 長期金利一時0.3%台
 4月6日の朝日新聞紙の朝刊一面は
  新緩和策 市場は乱高下 東証出来高、過去最高に



 黒田東彦新総裁の下で、日本銀行は金融政策決定会合で、金融機関に流すお金の量の“マネタリーベース”を2年間で、過去最大となる130兆円分を増やし、規模を2倍にする量的緩和を実施するそうです。

 この大胆な金融緩和の“異次元緩和”を受けて、4月5日の東京株式市場は大幅な株高になり、日経平均株価は1万3000円台を、4年7カ月ぶりに回復したそうです。なんと、東証一部の90%の銘柄(株)が値上がりする反応をみせたことを、日本経済新聞紙は「高ぶる市場」と表現しました。



 大胆な金融緩和策によって、円相場が円安になり、輸出関連株が総じて上昇し、長期金利が過去最低水準まで低下したのを受けて、低金利の恩恵を受ける不動産業などの株価が上昇するなどの、市場の反応がありました。さらに、4月5日午後には、国債の債券の先物市場で金利が乱高下する波乱が起こったそうです。

 4月6日の日本経済新聞紙の朝刊一面の記事によると、債券の先物市場での乱高下によって、金融市場全体に波及し、東京外国為替市場が午前中に円安に振れ、午後には一気に95円台後半の円高になる混乱が生じたそうです。この結果、国内証券会社のディーラーでは「あまりに荒い値動きに大やけどしたディーラーが出た」という声が出たそうです。

 日本銀行が打ち出した大胆な量的緩和策に対して、日本通貨の円安誘導狙いとの批判が、欧米などから出ています。日歩米の通貨安競争にならないように祈るだけです。

 日本銀行による大胆な金融緩和策という“大実験”は始まったばかりです。バブルの再来を懸念する声も少なくありません。日本銀行は「必要な措置はすべて講じた」と発言する中で、国内エコノミストは「早くも次の具体策の議論を始めている」そうです。

 当面は、株式市場や東京外国為替市場などの動きを観測し続け、日本のエコノミストや経済学者の方々に議論を続けてもらい、その議論を公表してもらいたいと思います。

 日本の大胆な金融緩和策の出口として何が起こるのか、欧米などの世界中の方が注目しています。その出口の中身は大勢の方の生活に影響を与えます。この点で、日本銀行は大きな責務を持っています。

 金融緩和策による投資を活かして、日本の企業や個人が魅力あふれる製品やサービスを実用化し、事業を活性化させる成長戦略に結びつかないと、意味がありません。結果的には、企業や組織、個人が独創力を発揮しないと、厳しい現実が待ってると感じています。