新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

神田憲次財務副大臣の失態が何を物語っているか

2023-11-11 08:18:05 | コラム
神田憲次氏のような政治家が出てくる時代なのだ:

この度の神田憲次財務副大臣の失態を見ていて、「論評の限りではない」とは思ったが、下記のように言いたくなってしまった。

それは「我が国では人口が減少する傾向が止まらないにも拘わらず、65歳以上の高齢者が25%を超え、働いて貰える年層の人口も減少の一途だ。それなのに、国家に最も貢献して貰わなければならない国会議員の数は、人口が減少しようと据え置かれているのだ。

と言うことは、「能力も高く、働き盛りの年齢層にある者の数も減少しているのだろうから、何も国会だけに限らず、経済界や官僚の世界や学問の世界でも、有為な人材は減少してしまってのではないのか」と危惧している。

要するに「能力も高く、若く、前途有為の人材は人口減少と高齢化しつつある我が国では減少傾向が止まらないのではないか」とあらためて言いたいのだ。上級職国家公務員を目指す大学生も減少していると聞く。それでは、若き将来ある有能な者たちは何処に行くのだろう。今日の状況を見れば、政界を志向する若手が多いとはとても思えない。政治を家業の如くにしている家柄の者だけかも知れない。

視点を変えよう。当方は第二次故安倍晋三内閣の頃に、「安倍総理は内閣改造を為さらない方が良いのではないか」と指摘したことがあった。だが、安倍総理は改造を重ねられた。何故改造が宜しくないかと言うのかだが、それはそれでなくとも一頭地を抜くほど優れた人材の集団ではない自民党で、改造を重ねれば段々とその中でも下位の層にある有為ではない人材が登用されていく結果になると見ていたからだ。

そういう意味で、当方は第二次内閣の最初の顔ぶれを以て最高の集団と評価し、もうこれ以上の高い質を備えた閣僚が登用されてくることはないと見ていたのだった。それでも改造は続き、菅内閣でも岸田内閣でも改造が続き、鍋の底の淀みを掬い上げて来るかのような人材が登場してきた、特に政務三役に。遺憾ながら、既報のように2人が辞任され、神田氏の職も風前の灯火ではないのか。

こういう事態が生じると野党とマスコミの連合軍は直ぐに、何の具体的な効果があるのか知らない「任命責任」とやらを追求する。私は見当が違うと思っている。責任があるのは「その程度の人物を『おらが村の先生を』とばかりに選んでいる有権者というか地元民の意識にある」と、私は固く信じている。民主主義なんて綺麗事を言うが「我が国の民度にも未だ疑問あり」と言いたくもなるのだ。

岸田総理・総裁も苦心惨憺の人事だったのだろうが、自分の党に人材が払底していることくらいは、先刻認識しておられただろうに、と思っている。それでも選んで改造しなければならない局面に自らを追い込んでしまったという自覚があるのだろうか。所謂「身体検査」くらいはキチンと出来なかったのだろうか。神田氏は何時までも右往左往しているのでは、無残な最後が待っているくらいが解っていないのだろうか。



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