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イラクにおけるアメリカの政策の崩壊

2008-06-16 | ラジオ
イラクにおけるアメリカの政策の崩壊に付いて、ロシアの声の評論委員は
次のようにコメントしている。
あらゆることから判断して大統領にも軍人達にも、そして次
期大統領ポストを狙っている人たちにも、このイラクにおける軍事、政治的
な行き詰まりから脱却する方法は見えていない。
以前ほど確信を持ってではないものの、先日ブッシュ大統領は勝利は達成
されるだろうと述べた。

またイラク駐留アメリカ軍のペトレウス司令官は上院議会に出席し、そのな
かで迅速な勝利は保障できないが、アメリカ軍のイラク撤退に固執しないよ
うにと議員達の説得を試みた。
イラク撤退後も已然としてアメリカは破綻したままであろう、というペトレウス
司令官の声明は、まさにアメリカの政策の崩壊を意味するものだ。
アメリカのイラク侵攻の目的はアメリカを手本とした民主主義国家を、イラクに
作ることだったが、これは実際は達成されなかった。

アメリカのNEW YORK TIMES紙は議会の様相を総括して、大部分のアメリカ
人と同様に、我々はブッシュ大統領が真剣に充分な理由も無くイラクを侵攻
し、自ら引き起こした大惨事から自国を脱出させる意向があるのだ、と感じさ
せるシグナルが発せられることを期待しているとしている。
しかしNEW YORK TIMES紙によるとブッシュ大統領の計画は、自身が大統領
でいる内に現状を維持し、次期大統領に全てを負わせるつもりであることは明
らかだ。

しかしこのイラクでの失敗は、単にアメリカの軍事的失敗のみ留まるものでは
ない。
唯一の超大国としての役割を担い、国際社会に自国の要求を押し付けること
に終始するアメリカの政治ドクトリーもまた失敗した。
国際法の法規を無視したり、国連の正式な加盟国を独断で攻撃したりといった
ことが実際に行なわれたのだ。

著名なアメリカの政治学者は、次期大統領候補者らに対し、植民地支配が終
わった現代に、植民地戦争をすることは必ず破滅を招くと警告している。
11月に行なわれるアメリカ大統領選挙で、誰が第44代アメリカ大統領になると
しても、この客観的な現実を無視しては、現代のアメリカの軍事、政治的戦略
の論拠不自由分で軽率だとされる評価から脱することが出来ない。

湾岸アラブと民主主義―イラク戦争後の眺望


日本評論社

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4月21日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル



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