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中国や北朝鮮への圧力を強めるアメリカ

2011-03-04 | ラジオ
アメリカ政府は日本及び韓国との軍事同盟を、中国そして北朝鮮への圧力として用いている。ロシアの治学者達たちは、2月28日に始まった日米また米韓軍事演習をそのように捕らえている。
4月30日まで続けられる米韓軍事演習には、1万3千ものアメリカ軍兵士及び20万人の韓国軍人が参加している。
今回アメリカは初めて、日米そして米韓二つの演習を同時に実施している。日米軍事演習は横須賀基地の近くで始まり、4日の間アメリカ海軍と日本の海上自衛隊は、弾道ミサイルの打上や護衛、迎撃に関する両軍の行動を調整する。
また同時にこの演習はアメリカ政府が修正を加えた、新しい軍事ドクトリンを発表した後、初めての海軍による日米合同演習として注目されている。

ロシア極東研究所のエキスパート、ベルゲル氏は、アメリカの新しい軍事ドクトリンは、東アジアにおけるアメリカのプレゼンス強化を謳っている。
先ずこのように指摘し次のように続けた。
「アメリカが宣言したアジアへの帰還と言うのは先ず第一に、かなり強力な武力的な手段を伴うものであり、どんなに少なくても政治的手段を伴うものだ。
この路線は武力のデモンストレーション、日本との軍事また政治同盟の強化を支えとして続けられるだろう。
それ故すでにもう最初のものではなく、また恐らく最後のものでもない今回の演習は、中国政府にたいへん強い影響を与えている。北京はこの二つの演習を充分敵対的な行為である、そう受け止めている」
ベルゲル氏は、このように強調している。

中国が今申しあげたように充分、敵対的そう受け止める、全ての根拠が存在しているように思う。
前の日米演習は2月はじめに行われたが、東シナ海の日中両国が領有権を、それぞれ主張している島の近くで実施され、アメリカはそのとき脅かしを利かせようとしたのか、演習海域に空母カールヴィンソンまで派遣させた。
これは日米安全保障条約の効力が、領有権を巡って係争中の島々にまで及んでいる事を示すシグナルとなった。

政治学者のコノワロフ氏は、2月28日に始まった米韓合同演習も同じ目的を追及するものだと捕らえている。
「こうした合同演習は北朝鮮指導部に、毎回、米韓安全保障条約が名ばかりの物ではない事を思い知らせるため、定期的に行われているものだ。
条約には韓国へのいかなる攻撃も、アメリカに対するものとみなされる、そう記され、韓国の安全を保障している。アメリカの陸軍は韓国に駐留しており、今回の合同演習は、両国の軍事同盟を強化するものになってる」
コノワロフ氏の意見だ。

北朝鮮当局はすでに米韓合同演習を新たな挑発行為とみなし、代わりに本当の戦争を勃発させソウルを火の海に変える、といった北朝鮮流の脅迫めいた反応を示している。

中国そしてロシア政府だが、北朝鮮と韓国の間で昨年11月、砲撃戦が展開された後、ピョンヤンに対しソウルとのコンタクトを開始するよう説得のため、かなりの外交的な努力を傾けた。南北の最初の協議は、実を結ばなかったが、南北朝鮮双方は、対話の扉を完全に閉じてしまった訳ではなかった。
しかし今回の米韓合同演習のせいで、せっかく生まれた対話の芽も、春を迎えられず冬枯れしてしまう可能性も出てきた。

2月28日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
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