昨日、都内で開催されたカリフォルニアワインの試飲会に出かけてきました。
36の輸入元がブースを構え、各社ならではのカリフォルニアワインを紹介してくれましたが、時間制限がある中での試飲でしたので、全ブースは回れず、見逃してしまったものも多かったはずです。
本日は、試飲した中にいくつかあった「缶ワイン」を取り上げたいと思います。
コンパクトで軽量で、ボトルワイン1本よりは手頃な価格で入手できる「缶ワイン」は、ニーズやシチュエーションによって使い分けできるの売りでしょうか。
まず最初に紹介するのは、こちら。
Ironstone Obsession Symphony CAN 2018 Ironstone Vineyards 375ml
シエラネバダ山脈の麓にあるアイアンストーン・ヴィンヤーズの缶ワインです。
ブドウ品種は、シンフォニー(マスカットとグルナッシュ・グリの交配品種)85%、オレンジ・マスカット10%、ヴィオニエ5%をブレンドした白ワインで、泡のないスティルタイプ。
希望小売価格:700円(税抜) 輸入元:モトックス
ブドウ品種を見ると、どれもアロマ華やか系。
実際に飲んでみると、マスカットやピーチ、ライチなどの香りが華やかで、味わいはやや甘さを感じます。
が、酸がしっかりあるので、しっかり冷やして飲むと、全体のバランスとしてはいい感じです。
アルコール度数は12%あります。
缶ワインのサイズとしては250mlが多い中、こちらは375mlと、たっぷりレギュラーボトル半分の量があります。
ブースにいらした担当者に訊くと、ディープなワイン愛好家向けというより、あまりワインを飲まない人向けに考えているとのこと。
私が思うこのワインの使い方は、「リラックス用」でしょうか。
フルーツいっぱいの香りに癒されますし、やさしい味わいなので、ほっこりしたい時に飲みたいタイプだと思います。
問題は、たっぷりサイズの375mlです。
たくさん飲む人には、もちろん嬉しい(笑)
でも、ハーフボトルサイズということになりますので、ひとりで一度に飲む量としては多い、と感じる人もいるでしょう。私もそうです。
また、これは多くの量を飲むより、1杯飲んでリラックス、的なワインだと思うので、サイズは小さくてもいいと思います。
実際、輸入元担当者も、このサイズは気になっているようで、ワイナリーと相談してみます、とおっしゃってました。
今のスペックなら、リラックスタイムにふたりでシェアして飲むシチュエーションがいいでしょうか。
お次は、2003年にアメリカ初の缶ワインをリリースしたコッポラの新商品です。
フランシス・コッポラ ダイヤモンド・コレクションから、白ワインのシャルドネと、赤ワインのピノ・ノワールの2アイテムの缶ワインが日本に登場します。
Francis Coppola Diamond Collection Chardonnay Monterey NV 250ml
モントレー・カウンティのシャルドネ100%でつくられた白ワインで、アルコール度数14.1%。
よーく冷えた状態のものを試飲したところ、少しエグみを感じ、それを輸入元担当者に伝えると、冷やしていない缶を開けてくれました。
冷たすぎない方が、果実味がふっくらして、心地よいバランスでした。
こちらは250mlサイズなので、ひとり1本飲み切れるボリューム。
冷えた状態で開け、ゆるゆる飲んでいるうちにちょうどいい温度になっていきそうですね。
希望小売価格:750円(税抜) ※4本セット3,000円
輸入元:ワインインスタイル
Francis Coppola Diamond Collection Pinot Noir Monterey NV 250ml
赤ワインのピノ・ノワールで、アルコール度数は13%。
これ、マジおいしい!
よくできたカリフォルニアのピノ・ノワールで、これが缶で飲めるなら、毎日缶ワインでもいいんじゃない?と思ったくらいです(笑)
希望小売価格:750円(税抜) ※4本セット3,000円
輸入元:ワインインスタイル
375mlハーフサイズの瓶入り「フランシス・コッポラ ダイヤモンド・コレクション ピノ・ノワール モントレー・カウンティ 2016」が1,900円(税抜)であります。
それと比べると、250mlで750円の缶ワインはお買い得じゃないでしょうか?
私なら、缶入りピノ・ノワール2本(750×2=1,500円)を買ってしまうかも
ちなみに、シャルドネの方も375mlハーフサイズ瓶入りワインがあり、1,800円です。
アメリカの缶ワインのパイオニアであるコッポラの缶ワインは、サイズ感といい、ワイン自体のクオリティといい、ちょうどいい感じに収まってくるのはさすがだと思いました。
缶ワインですから、缶に口をつけて飲んでもいいですが、グラスがあれば、色も愛でられます。
BuTTeR Chardonnay 缶入り NV JaM CELLARS 250ml
BuTTeR(バター)の文字が印象的なこちらは、ナパ・ヴァレーの人気プレミアムワイナリー「ジャム・セラーズ」の缶ワインです。
ジャムの缶入りバターワイン、って、なんか不思議(笑)
ここのワイナリーのコンセプトは、「カジュアルだけれど、ちょっとプレミアムなワインを楽しく飲もう」ということ。
「Toast」という名前のスパークリングワインや、「JaM」という名前の赤ワインがあり、それだけでも興味を惹かれます。
中身はボトルワインのシャルドネと同様、低温でマセラシオン後、醗酵、樽熟成(新樽+数年使い樽)という工程でつくられています。
とはいえ、缶ワインとしておいしく飲めるよう、ブレンド比率は変えています。
飲んでみると、まず、香りからして、バター!
こっくりとした濃密な香りがあり、口に含むと、非常にクリーミーです。
完熟果物のなめらかなテクスチャーと、コクのあるリッチな味わいが楽しめます。
これも、温度は低すぎない方がいいですが、飲んでいるうちにぬるくなることを見越して、冷えたところから時間をかけて飲んでいくといいと思います。
輸入元希望小売価格:900円(税抜) 輸入元:中川ワイン
250mlサイズで900円と、これまで紹介してきた中では一番高い商品です。
普通の缶ビールコーナーに並べると、価格の高さが気になるでしょうか。
が、ワンクラス上のクラフトビールのコーナーならどうでしょう?
中身は間違いなく高品質ワインです。
250ml缶ということは、750mlボトルの1/3サイズなので、高品質シャルドネの1/3ボトルを900円で飲めると考えると、むしろお買い得じゃありません?
その上のコッポラの缶ワインも、1/3ボトル分が750円ですからね。
缶ワインの使い方としては、誰もが考えるのが「アウトドア」。
特に、暖かくなる春以降は、花見やキャンプ、BBQなど、「外飲み」の機会が多くなりますので、そうした需要に、と考えられてきました。
が、今年はウイルス感染症で、内でも外でも集まって飲むのはNGです。
シャルドネ・バターの輸入元の担当者の方は、ランチボックスに缶ワインを詰めてセットで販売する方法もあるのでは?とおっしゃってました。
たしかに!
ちょっと贅沢なごちそうランチボックス+缶ワインのセットは、開けた時にサプライズになりそうです。
これは家でもできますね。
あと、私がしてみたいのは、新幹線の移動に飲むこと(笑)
缶ビールは定番ですが、缶ワインも当然アリです
このご時世で、車内販売がなくなってきていますが、駅構内やホームのお弁当コーナーに缶ワインが置いてあれば、ビールにプラスして買う人は多いんじゃないでしょうか(特に私の飲み友達関係)
色々な可能性がありますので、容器が「缶」というだけで先入観を持たないようにしたいものですね。
[参考]
缶ワインのターゲットは誰なのか?
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/b101304400be97af79dad2d53fcc739a
缶ワインがトレンドになる?
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/2ab53995fc51a10843e8cb11a56ad010
「缶ワイン Wine in cans」をもう少し考える
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/cfe988a703adb2bc06d0d4b213a8e6e5
イタリアで見つけた缶ワイン
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/56a0d88ce52049b7478ce3443dc9f9e1
缶入りの日本酒は色々と出ています!
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/4d5a1031c7faedfa57f16bfbb168fdfd
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