ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

【人工股関節置換】手術に備えての準備 -自己血

2020-07-12 16:28:25 | 人工股関節

【人工股関節置換】手術までの経緯 から続きます

 

手術が決まると、手術に向けた準備に入ります。

 

今回の手術は、変形している股関節と、それにつながる骨の一部を切除し、人工関節に置き換えます。

切除するということは、ある程度の出血が予想されます。

想像したくありませんが、もし手術中に大量出血が起こり、止まらなかったら…という最悪のシナリオを考えると、この手術を受けることが怖くなりました。

手術誓約書にも、この手術により死に至る場合がある、と書かれていました。

 

予想外の大量出血の恐怖と、麻酔から覚めないかもしれないという恐怖。

医師を信頼し、この恐怖を乗り越えることが、手術に備えた真の一歩でしょうか。

 

この出血に備え、輸血の準備が行なわれます。

 

医療ドラマを見ると、他の人が提供した血液を輸血していますが、それは緊急手術の場合が多く、手術までの日数に余裕がある場合は、自分の血を抜いて貯血し、輸血に備えます。

それが「自己血」(じこけつ)です。

 

他人の血液を輸血すると、体内で拒否反応を起こす場合があります。

しかし、自分の血「自己血」であれば、拒否反応を起こすことはありません。

 

そこで、手術日の1カ月前を切った頃から、自己血の採取が始まりました。

採取する自己血の量は800mlで、400mlずつ2週にかけて抜きました。

 

1回の採血量が400mlというのは、けっこう多いです。

日本赤十字社の輸血の採血規準を見ると、400mlの全血献血をできるのは、男性は17~69歳、女性は18~69歳で、男女とも体重50kg以上です。

私は体重が40㎏台なので、この規定だと400mlの全血献血はできません。

ですが、自己血の採血は例外なのか、体重40kg台でも容赦なく、400ml採られました。。

とはいえ、さすがに体重40㎏未満の人は、体重に応じて調整されるようです。

 

また、日本赤十字社の規定では、女性が400mlの全血献血をした場合、次に献血できるのは16週間後の同じ曜日からですが、私の自己血は、翌週の同じ曜日に400ml抜かれました。

つまり、8日間で800ml。

このスケジュールでこんな量抜くの?! 

 

採血の前には、検査のための採血と医師の簡単な問診がありました。

ここで血液のヘモグロビン量(血色素量)などが規定値より低いと、採血できません。

血液の成分に問題ないことを医師が確認すると、特別な処置室に移動し、ベッドに横になった状態で、採血が行なわれました。

これは必ず医師が行ないます。

針を刺す予定の場所周辺に広い範囲でヨードチンキを塗り、その上に、医療用の大きな水色の不織布シートをかけ、清潔に保ちます。

 

採血の前後には、反対の腕で血圧測定も行なわれます。

最高血圧値がある数値以上でないと、採血できないからです。

 

すべてをクリアして臨んだ1回目は、血圧の数値も高めで、すんなり採血できました。

400mlで15分くらいだったでしょうか。

その後、同じ個所から点滴(水分だそうです)を入れます。

この点滴の方が時間がかかりましたが、1時間以内に完了です。

 

その翌週、2回目の採血は、いろいろとつまずきがありました。

前の週に400ml抜いているので、血色素量の数値がやや低めでした。

が、貧血という状態というほど低くはありませんでした。

採血前の血圧も低め(私のいつもと同じレベルの数値)でしたが、これも問題なし。

ですが、針を刺しても採血できず、針を変え、別の場所でやり直し(ヨードチンキの塗り直しも)、なんとか成功しました。

 

それでも採血できたことは良かったそうで、色々準備してベッドに横になって針を刺しても、まったく採れない人もよくいるそうです。

 

採血&点滴を終えた後は、ヨードチンキを塗った部分をきれいに拭いてもらいますが、多少、色が残る可能性がありますので、採血の日には、白い袖の服は避けた方がいいと思います。

 

採血する前には、前夜はアルコールは控えるのはもちろん、風邪を引いたりしないよう、体調を整えることが必要になります。

また、採血後は口からの水分補給もしっかり行ない、晩酌のアルコールも飲まず、入浴は浴槽を避け、シャワーのみにしました。

特に新型コロナ感染拡大の時期でしたから、とにかくコロナに感染しないように注意しました。

コロナにかかったら手術は中止になります。

 

採血後は、貧血になることが予想されるため、採血の1週間前から鉄材を飲むように処方されました。

この薬は、入院し、手術が終わったくらいまで飲んでいました。

1回目の採血後から、やたらと眠気を感じるようになったのですが、軽い貧血から来る症状だったみたいです。

また、お通じの色が黒くなるのも鉄材の影響でした。

 

自己血は規定の保存期間があり、保存期間を過ぎたものは使用できません。

ですから、採血した後で手術予定が延期されると、せっかくの苦労が水の泡になってしまいます。

 

手術の時に輸血が必要でなかった場合、自己血は他の人に使われることはなく、適正に処分されます。

廃棄されるのかしら?と疑問でしたが、私の自己血は、手術後に「点滴」という形で自分に戻ってきました。

 

手術に際し、大量出血を起こしたら…と、非常に心配していましたが、幸いにも私の手術中の出血は100mlほどとかなり少なかったと医師から聞き、本当にほっとしました。

 

(続く)

 

[手術前日の昼ごはん]  

きつねそば 春雨ときゅうりのサラダ オレンジ

きつねそばは、豚肉とちくわ入り。油揚げが厚みがあって美味でした

 


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