杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

ラジオシェイクでシンクロニシティ

2012-05-02 09:51:41 | 国際・政治

 昨夕(5月1日18時30分~)FM-Hiでオンエアされた『かみかわ陽子ラジオシェイク』では、日本の海洋資源をテーマに、「大陸棚」とか「排他的経済水域」といった小難しいキーワードを解説しました(こちらを参照)。上川陽子さんが議員時代に海洋資源の利活用について百年レベルの国家戦略をまとめ、ときの福田首相に提言をし、扇国交大臣から大陸棚推進連盟の事務局長を仰せつかっていた経緯があったからです。

 

 ラジオシェイクでは基本的に現在進行中の地域の課題をテーマにしているんですが、そもそもは、上川陽子さんという、日本でも極めて政策立案能力の高い政治家を、地元の人に正しく理解してもらおうという趣旨でスタートした番組。聞き手がプロのアナウンサーとか政治評論のできる識者なら、もっともっと陽子さんのクレバーな面を引き出せると思うんですが、私が相手では本当に役不足で申し訳ない限りです。

 それでも静岡の有権者にはイマイチ知られていない陽子さんの議員時代の地道な活動や、家庭を持つ女性が国政の場で実績を積むことの価値を伝えるお手伝いができればいいな、と、毎回必死に、陽子さんの“引き出し”からネタ集めをしています。

 

 

 海洋資源と大陸棚のネタは、打ち合わせの時、5月は金環日食があって静岡が絶好のビューポイントだというトピックスを取り上げ、それならば陽子さんが過去に関わった科学技術に関連した政策に話題を広げよう→陽子さんは海洋ネタの関わりが“深い”→大陸棚議員連盟時の仕事という、わりと単純な?ノリで取り上げました。

 ・・・といっても、「大陸棚」「排他的経済水域」等などのキーワード、尖閣諸島問題があったときは時々耳にしましたが、今はほとんど馴染みがないし、夕方のFMの番組で取り上げるには重すぎるかなあ~と若干不安ではありました。

 

 番組の収録は連休前に終わっていました。ところが4月28日(土)の新聞朝刊Img075一面トップの見出しに、なんと『日本の大陸棚拡大』。2008年11月に日本政府が国連に申請した大陸棚(7海域・約74万平方キロメートル)の拡大のうち、4海域・約31万平方キロメートルが認められたというニュースです。

 まだまだ認められない海域が半分以上残っていますが、それでも中国から「岩に過ぎない」とイチャモンを付けられていた沖ノ鳥島も、認定の基点として認められ(=島と認定され)、排他的経済水域200海里の外でも、公に、海洋資源の開発が出来るようになったわけです。長年、この問題に取り組んできた陽子さんは「本当に歴史的なこと…!」と感無量の表情でした。

 

 私は私で、国連の裁定がこの時期にあるとは知らず、さほど深く考えずにこの問題を番組で取り上げて、多少は基礎知識が付いたばかりだったので、このタイミングでこのニュースに接するなんて驚くべきシンクロニシティだとちょっぴり怖くなりました(苦笑)。惜しむべきは、番組収録前にニュースが届けば、本当にグッドタイミングな番組になったでしょう・・・。でも、このニュースは、陽子さんが種まきをし、芽がちゃんと育った証しでもあります。

 

 

 

 政治家はとかくキャラクターやパフォーマンスをとやかく言われることが多いけど、ちゃんと仕事をしている人かどうか見極めないな、とつくづく思います。もちろん、政治家も、自分の仕事や役割をきちんと伝える義務があります。そして広告業者も、国や行政の広報を請け負うときは、その財源が税金である以上、きちんと効果のある仕事をしなければいけない、と痛感します。

 

 

 この連休は、次回ラジオシェイクの台本作りで缶詰状態。お天気が悪そうで、お出かけ予定のみなさまはご愁傷さまです・・・。