真岡鉄道(下館~茂木 41.9km)を乗りに5月の連休に出かけました。
下館駅に着くと10時35発「SLもおか」が待機していました。
ご老体が休日出勤でも盛んに蒸気をはいています。
「きあいだぁ きあいだぁ きあいだぁぁぁぁーーー」とお客も多そうなので自分に気力を集中させているようです。
これから煙突に鉢巻でもして出発でしょうか。
ご隠居は茂木駅(もてぎ)14時26分発の上りの整理券を購入してあるのでひとまず先発の気動車で出発します。
水戸線の方を振り向くと常磐線からの直通臨時列車が疾走していきます。
おそらく足利フラワーパークに行くのでしょう。連休は列車もたくさん走っていて楽しいですね。
「SLもおか」を撮る人たち。
2016.4.10真岡鉄道は公式Facebookdeでマナーの悪い撮り鉄にもう来ないでと警告して話題になりましたね。
このようにホームで撮っているのはいいのですが他人の住宅に入り勝手に庭の木を切ったり、違法駐車、立ちションとやりたい放題が問題になりました。
久下田駅(くげた)にて下車。
初夏の光の中綺麗に花壇の花が咲いていました。駅員もいないし、乗降客も少ない、駅前に商店街もないのに花好きの人ってどこにもいるんだなと思いました。
さてこの先の跨線橋が撮影ポイントとなっています。あと15分もすると「SLもおか」がやって来ます。
ご隠居走りで急ぎましょう。ご隠居も口は達者ですがまだ石原慎太郎のよなヨタヨタ歩きではありません。
息を切りながら跨線橋の上にやって来ました。遠くに久下田駅が見えます。
あの林間から真っ黒な「SLもおか」がやって来ます。わくわくしますね。
なに?何も感じないですか。趣味が違うとそんなものですね。
ご隠居は乗り物好きですから飛行機の離陸場面、大型船の接岸の瞬間、また車庫証明手続きを長いこと生業にしていたので新車が出たなどと言うとそれぞれ興味がわきます。
しかし友人にヘラブナ釣りの好きな人がいて一日釣れても釣れなくても川だか沼の脇でボーっとしているのは楽しいと言います。
その上せっかく釣れた魚をキャッチアンド何とかでまた放流などと言う話を聞くと考えただけでご隠居は気が狂いそうです。
能書きこいていたらやって来ました待ち人ではなく待ち機関車。
駅にも撮り鉄の人達がチラホラ見えます。
少し上り坂です。
黒煙をあげながらシュッポ、シュポ、ボッーと音が聞こえるような写真になるといいのですが。
跨線橋の上でまともに下から煙を浴びました。昔と違って良質な(高価)石炭を燃しているせいかちょっぴり枯草の香りがしました。
15分ばかり、あっという間の物語でした。このために自宅を7時ごろ出てきました。シャカシャカシャカとシリンダーの音と共に真岡駅方面に向かいます。
SLが去ると今迄通り青空と栃木の爽やかな風が吹いていました。
海や山をじっくり撮るのもいいですがこんなせわしないのも緊張感があっていいですね。
帰りはゆっくり駅に戻るとモオカ14系が交換で停車していました。
この車輌は最初は富士重工で製作されましたがその後同社が鉄道車両の製造から撤退したため最後の車輌です。
現在は日本車両製造で製作しています。
真岡線は沿線がかつて木綿(コットン)の生産地あったことから「コットンウエイ」という愛称になっています。
真岡駅にやって来ました。駅のデザインもSLです。
一応「SLきゅーろく館」が目当てです。12時の運行に合わせています。安・近・短の旅ですが結構忙しい。
正面のシャッターが開いてSL49671のお出ましです。
ヘッドライトが切れてしまった。ヘボアマチュア写真家。モニターには入っていたんだけどと言い訳。
しかし凛々しいお姿です。ご隠居は思わず観音様でも現れたのではないかと「なんまんだ、なんまんだ、なんまんだ」と手を合わせるたくなりました。
この4-9671(キューロク)は1920年川崎造船所で生まれました。94.35t 256万km走行(地球64周)
以来北海道の機関区で活躍しました。1976年廃車その後
真岡駅まで回送、井之頭公園にて静態保存。
2013年圧縮空気を動力源として走行させるようになりました。
石炭で動いているわけではなさそうです。
車掌車に連結。
300円払って車掌車に乗っての体験。子供達には連休の楽しい思い出になりますね。
キューロク館の中からの後ろ姿です。
動輪もピッカピカ。こんな子供だましではなくてまだ営業運転できるぞと言っているみたいです。