早くも今年も師走になりました。
毎日毎日だらだら生きているので12月ぐらいは一年の締めくくり、少しかたずけたり大掃除でもしようか思います。
しかし月初はそう思っていても20日過ぎると来年もまだまだ生きていそうだからそのうちになどとなります。
皆さんはどうですか。
文化祭 フォークダンスで 触れた手よ それが最初の、 それが最後の
(朝日歌壇 さいたま市 伊達裕子さんの作品)
最近の若い人たちでもフォークダンスなんかやるのでしょうか。
ご隠居の高校生の頃はよく体育祭や文化祭が終わった後、夕やみ迫るころ校庭で大きな輪になって踊りました。
青春の思い出です。学校での大きな二大行事が終わると北風が吹いてきて冬になります。
11月23日は大多喜紅葉まつりで出かけようかと思っていましたがあいにくの雨でやめました。
その後土曜日に暇だったのでぶらりと出かけてみました。
何回も来ている大多喜城ですがやっぱり登ってみました。
昔の懐かしい写真展みたいのをやっていました。
おじいさんの古時計・・・・歌がありましたね。
ご隠居の家庭は単なるサラリーマン世帯でしたので子供の頃でもこんな立派な時計はありませんでしたが母が時計のねじを巻いていたのを思い出します。
ついでに幸ちゃんの頭のねじも巻いてやろうか、とか言われたりして。
最上階からの眺め。たまに黄色いいすみ鉄道の車輌が走っているのが見えます。
今回は12時ちょっと過ぎの上り、下りが行ったばかりなので当分来ません。
毎年10月に行われる大多喜お城まつりは楽しいですよ。
お城の外では小春日和を楽しんでいる人達がいました。
時間が静かに過ぎていく城下町。
城下町で生まれて、窓からお城の見える高校に通ってそれから都会の風に当たりに出ていきます。
そして年を取ったら城下町に戻って行政書士事務所でも開業するなんていう人生は素晴らしいだろうなと思っています。
生れる場所は親の都合で決まるのでこればかりはどうしようもありませんね。
最近共栄トンネルや農溝の滝など写真スポットとしても有名になりました。
房総丘陵は晴れていれば冬でもぽかぽかして気持ちのよいハイキングが出来ます。
どうぞお正月休みの一日、出かけてみては如何でしょうか。ダイエットもかねて。
まあ、なにはともあれ平成29年もあとわずか。「平成」という時代の幕引きも近いようです。
楽しみましょう。
さて11月に紹介した「日の名残り」です。
やっと読み終わりました。最後が特に良かった。
主人公は6日間の旅を終えてドーバー海峡に面したウェイマスにいます。
夕日の美しいといわれている海岸の桟橋のベンチで人生を振り返ります。
有能な執事だったスティーブンスは人生の大部分をダーリントン卿に捧げてきましたが彼もまたナチの協力者として失意のうちに去って行く。
そして彼を恋い慕っていた女中頭の気持ちもわからない程度の鈍感な人間だったということがこの旅で分かります。
夕暮れです。桟橋にあかりがともる。
隣に座っていた老人が話かけます。
「あんたの話は理解できない。後ろばかりを向いているから、気が滅入るんだよ。なんだって?昔ほど仕事がうまくできない?みんな同じさ。
いつかは休む時がくるんだよ。わしを見てごらん。引退してから楽しくて仕方がない。そりゃ、あんたもわしも、必ずしも若いとはいえんが、それでも前を向き続けなくちゃいかん」
「人生楽しまなくっちゃ。夕日がいちばんいい。わしはそう思う。みんなにも尋ねてごらんよ。夕方がいちばんいい時間だというよ」
そして主人公は新しくなったアメリカ人の雇用主のためにまた働こうと思います。
人生最後までときめいて生きたいなどと贅沢なことは言いません。
せいぜいあまりだらしない格好ではなく、小ぎれいな服装でこじんまりとした趣味を最後まで持ち続けたいなと思います。
この小説はある意味若い人にもお勧めです。若い時は煌めくような時間の中にいるというのを本人は自覚しないまま、つまらなく過ごしてしまことが多いからです。