ななきたのご隠居~野崎 幸治

千葉市美浜区で行政書士をしています。
地元では「ななきた(磯辺7丁目北自治会)のご隠居」と言われています。

奥の細道旅行譚(最上川下り)

2015年09月25日 | 旅行

さて新庄駅から出発です。

ここからは陸羽西線(新庄駅~余目駅)43kmです。愛称は「奥の細道最上川ライン」です。

新庄駅は山形新幹線の始発駅なので綺麗で豪華です。地方の人が新幹線の延長に夢を託すのが分かります。

コンコースに新庄祭りの飾りがありました。

新庄祭りは260年の歴史がありくにの重要無形文化財となっています。8月24日から25日にかけ日本一の山車行列があります。

右が陸羽西線、左は奥羽本線の車輌です。

最上川下りの古口港に近い「古口駅」で下車しました。

駅を出て47号線の信号を右に行きます。芭蕉の時代は左に下ったところに乗船場があったみたいです。

最上川舟下りの乗船を受付けている戸沢藩船番所が見えてきました。

ご隠居は船下りが大好きです。どこでも料金は2000円から3000円ぐらいですが絶対に損はしません。

川面に舞い上がる波しぶき、緑の山々、船頭さんの名ガイドに歌がついたりします。水面に鳥が泳ぎ釣りしている人が手を振ってくれます。舟下り評論家にでもなりたい。 

それでは恒例のご隠居の好きな三大何とかです。

日本の三大急流  最上川  富士川  球磨川(熊本県)

日本三大河川(長さ) 信濃川  利根川  石狩川

それでは世界の三大舟歌 最上川舟歌 ボルガの舟歌 ローレライ(またはホフマンの舟歌)

日本にも舟歌は沢山あると思いますが当地のパンフレットではこう書いてありますが本当でしょうか?

はしゃいでつまらない写真を撮りました。

古口港です。いよいよ乗船です。雄大に流れているようですがご隠居の行ったお盆の時は記録的な渇水だったそうです。

紅葉の時が一番素晴らしいとは言ってましたがみどり濃き谷もいいものです。

ガイドさんが名調子で素晴らしい。最上川舟歌を日本語バージョンと英語バージョンで歌ってくれました。

酔っ払いやからむ客もいないし天気もいいしで楽しそうな仕事だなと思いました。

柳巻の急流だったかな?

急流下りの途中に売店がありました。

川のコンビニと言そうです。ガイドさんが売り上げが目標に届かないと船頭さんは船を出しませんと冗談を言ってましたが一時間ぐらいの乗船時間で買う人いるのかなと見ていました。

ところがビールにジュース、玉こんにゃく、アユの塩焼き、かき氷にラムネ、飛ぶように売れていたのでたまげました。

人間は綺麗な景色見ているだけでは飽き足らず口をパクパクしないと気が済まないみたいです。

安倍総理が見たら生活が苦しい苦しいと国民は言ってるけど結構金持っているなぁ、消費税一気に20%にするかなどと思うかも。

そういえば東京湾の納涼船も花火が終わると途中からスーッと佃煮屋の船が来て、お土産を販売すると結構売れています。商売は手を変え品を変え営業努力です。

ライバル会社の義経丸が回送して来ました。こちらは芭蕉丸。

芦ノ湖でも小田急の海賊船と伊豆箱根の双胴船が競争していますが独占よりはサービスが良くなっていいですね。こちらは小田急の方が圧倒しているような感じですが。

白糸の滝は水が少なくて迫力がありませんでした。

草薙港に到着です。

リバーポート最上階から見た最上川の流れです。

 

奥の細道(最上川)後半

最上川はみちのくより出で、山形を水上とす。ごてん・はやぶさなど云うおそろしき難所有。板敷山の北を流れて果ては酒田の海に入。

最上川はみちのくから流れ出て山形が上流である。碁点・隼などという恐ろしい難所がある。川は板敷山の北側を流れ、最後は酒田の海にそそいでいる。

 

左右山覆い、茂みの中に船を下す。これに稲つみたるをやいな船いふならし。白糸の滝は青葉の隙々に落ちて、仙人堂、岸に臨み立つ。水みなぎって船あやうし。

川の両岸には山が覆いかぶさるように迫り木々の茂っている中を船は進む。この稲を積んだ船を「稲船」というようだ。白糸の滝は青葉の間に見えながら流れ落ち仙人堂も見える。川の水はみなぎり船はいまにも転覆しそうだ。

 

「翁が楽しみにしていた舟下りがやってきました」

「曾良さんよ、ファーストクラスがないか聞いてみてください。タイタニックでも料金が高い方が早く救助されたみたいだから」

「自分で尋ねたら!世話が焼けるな」

「僕は大所高所の人だから細かいマネージメントはやってください」

「全員に救命具を着装するので転覆した時は岸まで自力で泳いでそこで流れ解散だそうです。料金は返してくれるのか聞くの忘れました」

「ずいぶん大ざっぱな話だね」

「流れがだんだんきつくなってきました。ここが隼というところでしょうか」

「念仏でも唱えましょうか」

「深い場所では10m以上あるそうです」

「じぇじぇじぇ!」

「ずいぶん古いギャグつかいますね。ところで能年玲奈は最近テレビで観ないけどどうしているんでしょうか?」

「たちの悪い霊媒師に騙されて勝手にプロダクション自分たちで立ち上げ業界から干されているみたいだね」

「翁、よくそんな世間話みたいなこと知っていますね」

「歯医者の待合室で「週刊元禄時代」を読んでいたら書いてあったよ」

「そういえば最近かんぽ生命のCMで観ましたよ」

「簡保と言えば11月に郵便局会社が東京市場に上場するようだ。曾良さん小金持っているという噂だから新規公開株申し込んであるんじゃないかい」

「儲かりますかね」

「昔NTT株というのがあって第一次公開の時は皆儲かったよ。あの頃は日本のバブルが始まってジュリアナ東京とかみんな元気良かった。郵便局も2次、3次の公開があるから最初から損させるとみんな呆れるから頑張るんじゃないかな」

「そうですかねぇ」

「だいたい皆と同じことやっておけば自分だけ儲からなかったと泣くこともないし損した時は皆と同じで欲深かったと反省するんだ」

ドバッー!  「大きな波が来てずぶ濡れだ」

「せこい財テクの話なんかしているから罰が当たりましたね。俳句でも考えたら」

「ウム、 五月雨を あつめて涼し 最上川  五月雨を あつめて早し 最上川  どっちがいいと思う」

「大所高所の人だから自分で決めたら」

   五月雨を あつめて早し 最上川

降り続く五月雨で大小の河川から雨をあつめた最上川は水をたたえて走り下っていく。清涼感が感じられますね。

 

さて芭蕉一行は下船後羽黒三山に向かいます。我々は再び陸羽西線に乗車、酒田を目指します。

何回も最上川を渡ります。

余目駅(あまるめえき)に到着です。陸羽西線はここが終点ですが列車は羽越線に入り酒田駅まで直行です。

車窓から雲をかぶった鳥海山が見えました。明日もいい天気でしょう。

 

おまけ

何処の川下りでも山の上の方から写真を撮って下船する頃にはできているところもあります。

ここは1700円とばかに高かったけど記念に買ってしまいました。

 


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