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ハンニバル戦記(下)ー塩野七生

2022年03月28日 | 読書
評価5

再読(前回2020年4月20日)。
かの有名なスキピオとハンニバルによるザマの会戦(紀元前202年)を経て、ローマが地中海の覇権を手中にし、マケドニアとカルタゴを滅ぼすまで。その間、英雄スキピオは大カトーの糾弾により政界を追われ隠遁生活を余儀なくされていた。ローマは穏やかな帝国主義の衣を脱ぎ捨てる。

第2次ポエニ戦役後のシリアとの闘いで、ハンニバルがシリア艦船の指揮をとっていたことに驚く。なお、ハンニバルはスキピオの死去と同じ紀元前183年、毒薬をあおって自死している。

しかし、自己顕示欲旺盛というか自己中心的というか、そのギリシア人の性格がマケドニア滅亡(紀元前167年)、カルタゴ滅亡(紀元前146年)の間接的な引き金になっていたとは・・・ギリシア人恐るべし。


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