評価
第二次世界大戦(1941年ー1945年)における独ソ戦の惨禍を綴った2020年新書大賞受賞作。ドイツ軍のソ連への侵攻と物量に物を言わせて反転攻勢に出たソ連軍によるベルリン陥落までの両軍を「戦略」「戦術」「作戦術」面から解説、背景にあるヒトラーとスターリンの人間性にも言及した良書。
正直言って、ヨーロッパ戦線についてはほとんど知識がなかったし、興味もなかったのだが、これほどむごたらしい戦いだったことに驚いている。死傷者数がその凄惨さ物語っている。戦闘員の死者:独444万人~531万人、ソ連:866万人~1140万人、民間人の死者:独150万人~300万人、ソ連:450万人~1000万人。中でも、両軍による略奪、暴行、処刑、死に至らしめる強制労働等まさに地獄である・・・今までは太平洋戦争を追いかけて来たが、これからは世界へ目を向けねばならないと実感。
【追伸】
娘の高校時代の地図帳片手に読み進めたのでした。
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