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光の雨ー立松和平

2022年03月12日 | 読書
評価4

再読(前回2018年11月23日)。
連合赤軍事件の死刑囚だった男が死刑制度廃止により釈放されて死をむかえる直前に予備校生の男女に事件について語り始める。それは若い二人には想像もできない革命の名をかりた凄惨な出来事だった。著者が裁判資料や犯人の著書を元に事件の全容を再現する物語。

裁判資料を根底にしての小説なので、玉井潔(実際は坂口弘)という老人の口をへて語られる一言一言が胸に響いて来るが、正直言って、森恒夫、永田洋子の言っていることは理解の範疇を越えている。わけが分からない。自分を守るために兵士を死に追いやっておきながら「革命戦士になりきれない敗北死である」などとよく言うよ。革命、殲滅戦、反革命、敗北死、総括、自己批判、夢に出て来そうだなあ~

ところどころ、予備校生の二人がゲームで遊ぶシーンが事細かい描写で出て来るが、話の腰を折られる感じがしてかなり不快。読み飛ばしをお勧めします(笑)。


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