評価
再読(前回2018年2月16日)。
明治が終わり元号が大正と改まった頃、近衛師団中尉の梶原稔は警視庁の剣道場で見知らぬ老人の指導を受けた後、老人の居宅を訪れる。その人は元新選組副長助勤の斎藤一であった。夜な夜な斎藤一から明かされる新選組の真実と剣の道。著者の新選組三部作完結編!
齋藤一老人の口から語られる、龍馬暗殺、芹沢鴨暗殺、鳥羽伏見の戦いなど、事実を再確認することができるのでとてもためになる。酒を飲みながらの昔語りの形をとって歴史的事柄を綴る手法は、まるで講談を聞いているようで知らず知らずに物語に引き釣り込まれてしまう。さすがは浅田次郎!というところ。斎藤一が眼をかけて剣の道を教え始めた新選組小姓・市村鉄之助との今後が気になる。
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