まがりかどの先に

まがりかどの先にはきっと良いことがあると信じ、目の前の人生の小路をてくてく歩き続ける日々の雑記です。

房総横断ひとりウォーク(小湊鉄道1 上総中野駅~高滝駅)前編

2016年06月22日 | 房総横断ひとりウォー...

4月、5月でいすみ鉄道沿線を歩き、今月から、上総中野駅からのびる、小湊鉄道沿線を歩き始めました。

上総中野駅(いすみ鉄道、小湊鉄道共用。無人駅)の無料駐車まで車で行き、ひとまずの目標を、小湊鉄道高滝駅に置きました。

上総中野駅、上総川間間は、ローカル線中のローカルダイヤで、午後、上総中野に戻ってくる列車は、3本しかありません。
暗くなってから歩けるようなエリアではないし、今回は時間勝負。
16時近くまで歩ける駅までとしました。

線路に沿って、大多喜町市川、板谷方面に歩を進めました。途中あった東福寺さんのお地蔵さんに、今日一日の安全を祈願。

道路沿いには、大多喜十万石、本多忠勝の家紋にもなっている立葵や紫陽花が、地域のみなさんのお心配りなのでしょう、満開で見事でした。

大多喜町と市原市の峠付近(県道32号)で、水音が聞こえてきたので、のぞいてみたら、いいじゃないか!の滝が流れていました。

こんな森も。

いすみ鉄道は、ムーミンですが、小湊鉄道のこの辺りは、ジブリの世界。
ネコバスやトトロが出てきそうな雰囲気です。

沿道には、お地蔵さんがあったり、古い馬頭観音、牛頭観音があったり。
徒歩や牛馬で移動していたころの主要道だったのでしょうか。

誰もいない空間なので、いいじいさまが、「あるこ~あるこ~私は元気♪」と口ずさみながら、トトロに世界にひたっていたら、養老渓谷駅に到着。

上総中野‐養老渓谷間は、小湊鉄道駅間営業キロ最長、4.2km。
一番大変なところを一番にクリアしたので、気持ちは楽になりました。

あとは、時計をみながら、いけるところまでいけばいい(笑)。

最近できた足湯がありました。鉄道利用者以外利用できないようで残念!

駅前駐車場も有料一日500円。

駅の利用者=鉄道利用者+車で駅まで来て渓谷ウォーキング がほとんどだと思うので、足湯くらい無料開放してほしいなぁ、なんて!

無料開放で、地元の人の憩いの場になってしまっても、それはそれで、発展性があるような気がします。

とにかく、使ってくれる人がいなければ、宝の持ち腐れですよね。

駅中は、こんなレトロ感満杯!

養老渓谷駅を出て、上総大久保駅に向かう途中(県道81号)で見つけた滝。
ここも、おお、いいじゃないか!でした。

水の清さも、緑の色も、伊豆半島の浄蓮の滝などにはとても及ばない。でも、この滝は、観光化されていないので、時速4キロで旅する人にしか認識されない。水音、鳥の声、風の感覚。総合すれば、浄蓮の滝にだって負けない、ほんとうの自然の美しさだと感じました。

さらに、ネコバスが走っていそうな世界につづく、小湊鉄道のレースです。

上総大久保駅です。

この付近の雰囲気を、ジブリの世界に重ねる人は、自分だけではないのだなぁ、と手作り感のある駅の内装に感動しました。

古い駅舎と対照的な近代的な建物。
トイレなんです。
いすみ鉄道沿線は、トイレやばいですよ、ってブログに書きましたが、小湊鉄道に入ってからは、古い駅舎と違和感のないようなデザインで、水洗トイレが設けられているのに驚きました。お金かけてますね!
出先での空腹は、我慢できますが、トイレはまったがきかないときもある。
ありがたい心配りだと、感心しました。

駅舎近くで、お昼に持参したおむすびをぱくついていたら、小湊鉄道の下りキハ200系車両が入ってきました。

次は、月崎駅です。

月崎駅は、今、公開されている映画『夏美のホタル』のロケ地になった駅だそうです。


この映画、以前吉永小百合さん主演で話題になった『ふしぎな岬の物語』の原作者・森沢明夫さん(千葉県出身)の小説を映画化したものだそうです。

プロモーションをみたら、房総の良いところが、きれいすぎるくらいの映像で伝わってきました。

雑貨屋さんの画は、大多喜町筒森のお店ですね。

バイクは、YAMAHA SR400でしょうか。いい!
バイクはやっぱり、キックでなきゃ!

見に行きたい!

物語もちろん関心があるけれども、プロの方が演出した房総の今を見てみたい。

実際に歩いた日:2016615
房総横断ひとりウォーク(小湊鉄道1)後編につづく



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房総横断ひとりウォーク(いすみ鉄道2) 後編

2016年05月26日 | 房総横断ひとりウォー...

大多喜駅から、上総中野駅の駅間距離は、平均1~2Kmなので、風景を楽しみながら歩くと、じきに次の駅に着きます。駅舎はオープンなので、駅のベンチで好きなけ休憩OK。ほんと、のんんびりです。

大多喜市街を抜け、八声(やこえ)の交差点から、国道465号沿いに鉄道が走っています。
八声の交差点を右折して、蟹取(かにとり)橋を渡り、すぐに川沿いに右折したところが小谷松集落です。

駅の道標などはないので、駅を探すのが大変でした。


ちょうど入ってきた上り列車を見送って、国道465号に戻り、次の東総元駅を目指しました。


東総元駅は国道沿いなので、すぐに見つかりました。

 

国道沿いといっても、駅前には夷隅川が流れ、緑の山野が開けた、のんびり・ゆったりの場所でした。

 

駅舎の中には、こんな、思い切りの房総弁のポスターがあったり、

 

大きな、回転式のおみくじが置いてあったり。

ちなみに、この日のあたしの運勢は中吉でした。

東総元駅脇のベンチを借りて、お昼にしました。
田舎の風景の中を歩くときは、お弁当は必携ですね。
腹が減っては、散歩もできぬ!です。

食後ベンチで横になって、昼の憩いなどを聞いていたら、のんびり・ゆったりさに引き込まれて、うとうとしちゃいました。

所さんの番組で取り上げられた、秘境駅、久我原です。
実は、駅から100mくらいのところに、民家はあるんですが、国道465と297に挟まれた中間にあるので、秘境感があるのでしょうね。

 

駅を離れようとしたら、列車が入ってきました。

秘境駅に降り立った人を発見!
うん、今日は、運がいい。やっぱり中吉だ!(笑)

 

地元、黒原地区の公民館に併設された駅舎。

 

駅から近い不動滝で、この時期、鯉のぼりを上げているようです。
鯉のぼりを上げるという文化も、田舎でさえ、消えつつあるように感じます。そんな田舎の風景を少しでも残したい、おそらく、地元ボランティアのみなさんなのでしょう。頭が下がります。

 

西畑駅に向かう途中の、平沢川の新緑。
ここまで上流に来ると、川面の透明度も上がり、うん、いいじゃないか!の風景を切り取ってきました。

 

山間の田園風景の中を進む、いすみ鉄道ムーミン列車。

 

西畑駅です。

目の前は、西畑小学校で、子供たちの元気な声が聞こえます。
のんびり・ゆったりの時間の中で、駅舎に座って、遠くから聞こえる子供たちや先生の声を聞いていると、自身が子供のころにタイムスリップしたような感覚を持ちました。

上総中野駅近くの風景。

いすみ鉄道終点、上総中野駅です。

左の竹型の建物はトイレ。画像にはありませんが、更に左に無料駐車場がありました。

 

上総中野駅から小湊鉄道のレースのびています。

次回は、上総中野駅の無料駐車をお借りして、小湊鉄道沿線、時速4kmの旅を続けたいと思っています。


===== い鉄 時速4キロの旅を終えて

いすみ鉄道の駅で、売店が併設されているのは、大原、国吉、大多喜の三つだったと思います。トイレも、この3駅+総元駅、西畑駅、上総中野駅以外は、あってもJRさんや大手私鉄レベルを期待しちゃいけません。囲いがあればいい、くらいに思ったほうがいい。
今回主に歩いた国道465号線は、古い時代の主要道路だったようですが、今は、コンビニ、開いているラーメン店・食堂もなかったように思います。
お金があっても、役に立ちません。まして、電子マネーなどは、田舎の商店では100%使えません。い鉄もスイカ×
でも、これが、田舎の現状・田舎の風景なのです。
「なんか疲れちゃったな」と思ったら、いすみ鉄道周辺の”不便さ””何もなさ”をぜひ体験しに来てください。
「ほんと、不便で、何にもないなぁ」という不満がのこるかもしれませんが、きっと、自分の振り返りの時間になると思います。
不満ばかりの日常がいかに物質的に豊かだったのかとか、なんもなくても人は生きていけるし、幸せはあるんだ、と気づくかもしれない。
非日常の空間でしか気づけないことだと思います。

いすみ鉄道HP:http://www.isumirail.co.jp/

===== い鉄 イベント列車などもおすすめです!

いすみ鉄道2(大多喜駅 ~上総中野駅 営業キロ11.0Km) 2016512

実際に歩いた歩数 21,181歩(約15Km

 


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房総横断ひとりウォーク(いすみ鉄道2)前編

2016年05月25日 | 房総横断ひとりウォー...

房総横断ひとりウォーク、いすみ鉄道2は、大多喜駅近くにある夷隅神社で一日の安全を誓ってスタートしました。

前回と同じく、
町営駐車場に車を止める計画たったのですが、夷隅神社の駐車場は、市が立たないときは、無料でどうぞ、という感じでしたので、町営駐車場の駐車代をお賽銭に上乗せして、甘えさせてもらうことにしました。

駐車場は神社裏手にあるので、参拝後、表参道を抜けると、大屋旅館さんという歴史のある旅館(旅籠)脇にでます。

久々に大多喜の街を少し歩いてみることにしました。

少し歩くと、本多氏の墓地がある浄土宗良玄寺があります。

公園として整備されて、トイレもきれいに管理されていました。

物は作ってもその後は草茫々というのが、財政の弱い房総の行政では普通ですが、大多喜町の力の入れ方が十分感じられました。

説明書きによると、この良玄寺を開いた僧侶了学は、のちに徳川家の菩提寺、芝増上寺の十七世となった人のようで、本多忠勝と徳川家康の親密な関係がしのばれます。

放送中の大河ドラマ、『真田丸』の中にも本多忠勝が登場し、家康の命で、娘の稲姫を家康の養女にして、真田信之に嫁がせるシーンがありました。これなども、本多忠勝と家康の厚い信頼関係、絆なのだろうな、とテレビをみていました。

稲(小松)姫が真田信之に嫁いたのが、1589年頃、忠勝が、房総の戦国大名里見氏のおさえとして大多喜に入ったのが1590年頃のようです。

関ケ原の戦いのあった1600年に伊勢国桑名藩に移っていますので、『真田丸』に登場する本多忠勝は、上総大多喜藩十万石の領主の時代です。
そうみると、今回の大河、ぐっと入ってくるものがありますね(笑)

地元民としては、ドラマの中の忠勝を、国政の中心で活躍する『おらげん、おやじ』としてみると、ドラマを2倍楽しめそうです。

このあたりが、本多忠勝、忠朝を大河ドラマに!ってことになるのでしょうか。

房総の国盗り物語に関心があった時期もあり、実はとても面白いと思っています。
でも、大河ドラマとなると、房総に根をはった、全国レベルのスターがいないのが残念です。



良玄寺に残る墓碑には、1613年、大多城内でなくなった忠勝の奥方。
1610年に63歳で病死したといわれる忠勝。
忠勝の次男で、大多喜藩を継ぎ、大多喜藩主として大坂夏の陣に加わり、1615年に亡くなった忠朝の名が見えました。

二代忠朝は、御宿沖で遭難したスペイン船員を保護したり、前回歩いた国吉駅、万木周辺の新田開発に尽力したなかなかの名君であったようです。

ただ、お酒がとても好きだったようで、お酒のしくじりで、最後は勇猛果敢に戦死したとのこと。
最期は、「酒のために身を誤るものを救おう」と遺言したらしく、現在は、『酒封じの神』として崇められているらしい。

(初めて知りました。& 月イチくらいで、良玄寺お参りしようかな!)


大多喜城下に入る、当時は房総の主要道だった三口橋に復元された木戸。

三口橋からみた、大多喜城といすみ鉄道鉄橋。

次の駅、小谷松からは、里山を走るいすみ鉄道らしい風景が広がります。

(実際に歩いた日:2016512日)

房総横断ひとりウォーク(いすみ鉄道2)後編につづく。

 

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房総横断ひとりウォーク(いすみ鉄道1)後編

2016年05月01日 | 房総横断ひとりウォー...

国吉駅に到着しました。
いすみ鉄道の中核駅の一つなので、ここは駅舎もあり、無料レンタル自転車、無料駐車場、い鉄グッズの売店などがあります。
雰囲気ある、田舎の駅です。

自然や歴史に興味があれば、国吉駅周辺だけでも、楽しい一日を過ごせると思います。
もちろん、田んぼと山林しかないですが(笑)

<
散策の素材>
 ・古代には、東上総を支配した伊甚国造がおかれていた大野地区

 ・日本画の狩野派の祖、狩野正信生誕の地、大野地区
 ・中世、万木城に拠点を置いた土岐氏が支配し栄えた万木地区
 ・自然観察ができる、千葉県いすみ環境と文化のさとセンターのある万木地区
 ・国吉駅を過ぎた踏切先の焼き鳥屋さんは、渡辺正行さんそっくりのおやじいる店
 ・隠れ日蓮宗(日蓮宗不受不施派)の地、正立寺地区

 ・卵屋さんがはじめた、生みたて玉と鉄道車両が楽しめるポッポの丘』

  (入場無料&徒歩なら上総中川駅からの方が近い)
 ・鴨川出身の波の伊八の作品が残っている行元寺

今は田園地帯で、何もありませんが、この地の時間の流れはとても豊かです。
受止め方で、楽しめる素材はいっぱいあるのだと思います。

国吉駅で休んでいた、JR久留里線のキハ系の列車です。あたしんちの古い軽自動車や自分と重なります。
い鉄の社長が活躍の場を与えてくれて、ほんと、良かったね。と、声をかけてあげました。

必要性を感じてくれる人がいたら、人も物も、古くても、まだまだポンコツじゃない!
必要としてくれる人が生かしてくれます。そして、ちょっとは役に立てる!

奥の箱のようなものは、千葉県営人車軌道時代の車両を復元したものだそうです。この箱に人を数人乗せ、線路の上を押していた時代もあったんだとか。病人でもない限り、自分の足で歩いた方が速そうですね(笑)。

上総中川駅です。

待合室の壁に、大多喜高校の高校生が作ったい鉄応援ポスターがありました。沿線の人、みんなで鉄道を守っているんだと感じました。

駅ノートを見ると、ここから、『ポッポの丘』までウォーキングという方もあるようです。

『ポッポの丘』の営業時間は、最近(2015年12月から)、金、土、日、月、祝 10時~16時になっていますので、お出かけの際は、要確認!

すっかり田舎時間で生きているあたしは、『ポッポの丘』に、大山のケーブルカーが入ってと聞いたので、”あ散歩気分”で、自宅から一日がかりで歩いて行ったのですが、火曜日だったので、トホホの40キロウォークになってしまいました。
入口で、トホホをしていたとき、遠方ナンバーの車も2台あり、がっかりして引き返していきました。

上総中川駅の先に、立派な山門が見えたので、お参り。
神さま、仏さまについては、いまだ理解できず、”お勉強中”なのですが、神社、お寺は、あれば覗いてしまう。神さま、仏さまにすがって生きるつもりは今のところないのですが、いつか自分の中で整理ができれば、先人の知恵と共生はしていきたいと思っています。

国道沿いに、『夜泣き地蔵』の小さな祠がありました。昔も今も、子育てする親は大変だということですね。昔の人は、子に危害を加えず、「毎日、こんなんじゃ、昼間仕事もできない、一家飢え死にだ」と仏さまにおすがりした。生きる知恵ですね。

増田地区の道祖神がありました。この地区は、旧夷隅町と大多喜町の境です。

大多喜町が住宅開発を行い、2008年に設置された城見ケ丘駅です。
街の中心は、城見ケ丘周辺に移りつつあるようですが、その分、旧市街は、大多喜城を中心とした古い街並みをゆっくり味わえるようになってきた気がします。

駅周辺からは、『城見ケ丘』の駅名の由来どおり、本多忠勝公がおさめた大多喜10万石のお城(復元&現博物館)が遠望できました。

『房総駅間ひとりウォーク』の中で、興味津々になってしまったマンホール画像ですが、城見ケ丘に、大多喜町のマンホールを見つけました。
おっ、いいじゃないか! のデザインです。

大多喜中学校脇をとおり、外廻橋を渡ると、ご城下です。大多喜町は、景観整備に力をいれていて、こんないい感じの公園がたくさん整備されています。

本日の出発点、いすみ鉄道大多喜駅(いすみ鉄動本社)に戻ってきました。

大多喜駅には、いすみ鉄道さんが作成した、よくできた周辺の情報マップがあります。もちろん無料。国吉駅同様、感じる気になれば、1日たっぷり過ごせるエリアです。

ちょっと地味ですが、新丁の良玄寺には本多忠勝公の墓碑もありますよ。
あっ、そうそう。

もし、いらっしゃって”腹がへったら”、旧市街にある、『とんかつ亭 有家(ありか)』、道路を挟んである『そば処 くらや』あたりは、いすみ鉄道同様、田舎のいい雰囲気が残っていてお薦めです。

次回は、大多喜駅から、終点の中野駅(小湊鉄道との中継駅)までを歩きます。

いすみ鉄道1(大原駅 ~大多喜駅 営業キロ158Km) 2016419
実際に歩いた歩数 39,997歩(約21Km

 

 

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房総横断ひとりウォーク(いすみ鉄道1)前編

2016年04月29日 | 房総横断ひとりウォー...

いすみ鉄道の走る姿を風景の一部としてみることはよくあるのですが、じつは、60年近く生きてきて、利用したことは数度しかありません。普段の移動手段はもっぱら車です。

経営的には、ほんと厳しいらしい。なんせ、地元住民のあたしが、いくらも利用しないのですから。

でも、いつまでものどかに走っていてほしい。
いすみ鉄道や小湊鉄道が山間や田んぼ中を走る風景は、”あたしの原風景”なんです。

何もない田舎の”こんな沿線”に足を運んでくれる都会暮らしのみなさんも、きっと”自分の田舎の原風景”と重ねているんですかね。

房総横断ひとりウォークのスタートは、大多喜駅近くにある町営駐車場(1500円)に車を置いて、大原駅まで、い鉄(いすみ鉄道)で移動。この間(営業キロ15.8Km)のウォーキングから始めました。

券売機で乗車券を買って構内に入ると、本多忠勝公が迎えてくれました。
雰囲気ある。いい感じ。

乗車すると30分ほどで、いすみ鉄道大原駅に到着です。
左の黄色いムーミン列車(いすみ350)に乗ってきました。

いすみ鉄道には、黄色いムーミン列車と画像右側のようなキハ系の車両が、ローカル色いっぱいに走っています。

駅を出て、い鉄のレールと並行している国道465号(大多喜街道)を歩きました。今回のウォーキングは、この国道が主です。国道といっても”一桁・二桁国道”をイメージしないでくださいね。国道もローカル線です。

外房エリアの中核都市、茂原と、今回歩いた国吉駅周辺を結ぶ、南総広域農道というのがあるんですが、農道より交通量は少ない(感じのする)国道です。

駅を出て少し歩くと、木戸泉さんという地酒屋さんの側をとおりました。飲む方ではお馴染みだったのですが、場所は初めて知りました。
その先にあった鉄橋も、風景に溶け込んで、味があります。
時速4kmならではの気づきです。

駅間営業キロ1.7Kmなので、じきに、西大原駅に到着。
駅とはいっても、駅舎はなくバスの停留所のような感じです。案内表示もないので、少し行き過ごしてしまいました。

西大原駅先から線路脇を歩いてみました。線路脇に農道があり、すぐ近くで走る列車を見られます。列車も、のんびりガタゴト。気持ものびのびです。

田植えの終わった田のくろで、シラサギ羽を休めていました。鶴ならば話題性もあるのでしょうが、シラサギじゃぁねぇ、って感じです。でも、時々羽を広げて水上を飛ぶ姿は、風景としては悪くありません。しばらく観察していました。

国道脇に小高く残った丘の上に、祠が見えたので覗いてみました。
文化年間(1804年~)に佐室村が建てた馬頭観音が残っていました。当時は、このあたりは峠道だったのかなぁ。この辺りが、近世の村堺だったのですね。

上総東駅です。

新田野駅手前にあった、『遭難者之碑』。
顕彰碑によると、昭和26年当時、この付近は山深い峠道で、東中学に通う女生徒が交通事故で亡くなった。これをきっかけに、周辺の道路整備が始まったというような内容でした。車が珍しい時代の死亡事故で、大きな動揺があったのでしょう。

新田野駅。ここの待合所で休憩。自転車の人も休んでいました。駅構内の出入りは、自由です。線路を見ながら、のんびり!

駅ノートが置いてあったので、見せてもらいました。
===

営業できました。結果は検討。
(中略)
また来るね、いすみ鉄道。
ほんとうに、いいでんしゃだから。
海外へも、どこにでも広げたい。
本当のニッポンは、ここにある!   
                  
(書き人知らず)

===

あたしには、見慣れた日常の山野・田園風景ですが、こんなふうに感じている方もいる。自分は幸せな環境の中に暮らしているのだと再認識しまいした。

大原と国吉の村堺の民家脇にひっそり残っていた馬頭観音。

こちらは、弘化年間(1844年~)に、地元の有力者でしょうか、治左ヱ門さんという方が建てたもののようです。大多喜街道を通じて、たくさんの人、物の移動があった名残ですね。

200年近く前からの人々が見た風景の一部を同視できたような、時速4Kmの徒歩ならではの時間が過ごせました。

 (実際に歩いた日:2016419日)

 房総横断ひとりウォーク(いすみ鉄道1)後編につづく

本日は、趣味道楽の世界の長文をご覧いただき、ほんとうにありがとうございましたm(__)m

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